投稿元:
レビューを見る
先日読んだ、同じくグレッグ・ベアの「天空の劫火」「天界の殺戮」に引き続きスケールのでかい話。壊滅的な打撃から復興している最中の地球、時間を超えてやってきた未来人の都市<冠毛>、並行世界?の「ガイア」が、無限につながる超空間通廊<道>を通してつながっていく。そしてその先には異種生命体「ジャルト」との戦いが…というような、「コテコテ」なSF的舞台設定。
ただ、前述のSF的舞台設定のほとんどが、前作で登場していたもので、今作で掘り下げられていたのは異種生命体「ジャルト」についてのみとなっており、その一方、登場人物(前作より引き続き)の、ドラマ部分に主軸が置かれている。この作品、単体で成立している「続編」というよりは、あくまでも前作「永劫」(上/下)の「後編」と捉えたほうが良いように思う。そういう意味で、前作から(たぶん)1〜2年空けて読んでしまったのは失敗だったかな。前作の登場人物に関して、記憶が怪しいし。物語を追うのに大きな支障はないのだけど…。