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人生を共に歩んでも、一緒には辿り着けない場所がある――過去と現実、疑心と慈愛。夫と妻が目にする光景は? 移住先の離島に展開するミステリアスな物語。
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冒頭4行で不穏な空気を醸す。作者の作品はいつもそうだ。芳朗と蕗子、70代の夫婦が仕事を終の住処として離島を選び、移住する、そんな平和な穏やかな始まりのはずが、まるでずっと曇天のなかにいるように物語は進む。
小説家の野呂と彼が連れてきた家政婦のみゆかと息子の宙太。みゆかの正体は…と、芳朗のなかで生まれた疑念にいつの間にか引きずられる。しかしそのことに気づくのは物語の終盤だ。
こんな物語だったのか、とすぐにまた冒頭から読み返した。
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なるほどねえ。。なんか読んでてしんどくなった
記憶っていつまでも消えないんだな自分のことは自分で背負うしかないんだな
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高齢の夫婦と作家の男が、ある島に移住してのお話。
それぞれが秘密を抱えていたり、それぞれが謎の関係でつながっていたりする。
読んでいけどもなかなか見えてこなかったり、そうだったんだーということもラストに近づくにつれてわかってきて面白かった。
でも、途中少し飽きてしまったかも。
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高級な品揃えの古物商を営み,テレビのお宝発掘番組に出演して人気を博していた碇谷芳朗。
その妻の碇谷蕗子は元高校教師で、冒頭の美しい手の持ち主だ。
碇谷夫婦と同じマンションに住んでいる野呂は、何冊もの小説を世に出している人気作家だ。
70歳を過ぎたこの3人が、東京の店と住まいを畳んで離島へ移住する。
購入した住居には、3人の他に料理自慢の家政婦みゆかとその息子の宙太が一緒に住み、計5人の不思議な生活が始まる。
人生の終盤に迎えた離島での共同生活は、当初は順調に滑り出したかに思えたが、3人はそれぞれ不穏な秘密を抱えていた。
そのためにお互い心底からの信頼を抱くことができず、碇谷夫妻を含めて何となく遠慮がちの生活となる。
物語は、3人それぞれの視点で語るミステリー仕立となっていて、3人三様の心の内が綴られる。