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自身の難病経験や文学からの引用で解きほぐす身体論。自分を支えるこころとからだを様々な観点から分かりやすく語ります。頭木弘樹さんの著作は過去に読んでおりどれもおすすめですがこれもとてもよかった。巻末の作品案内だけ読んでも十分楽しめます。
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自分の心と体を社会がどう評価するか、これが、自分の疲れの原因なのだろう。人の評価なんて関係ない、俺は俺と言いながら、やっぱり、気になる。
そういう、心の考え方が現実と理想の違いが疲れさせるのだろう。
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この春創刊した人文書の新シリーズ「あいだで考える」の一冊目。文庫よりひと回り大きい判型で手触りよく軽く、「10代以上すべての人に」と銘打って、ふりがなたっぷり、二色刷り150ページ。「岩波ジュニスタ」「ちくまQブックス」と同じような狙い(読みやすい仕様での本格読書へのスモールステップ)を感じる。
「自分」というものほどじつはよくわからないものはなく、それはいったい心にあるのか体にあるのか、ひとつしかないのか、心と体はどういう関係なのか、心にしろ体にしろ思い通りにできないことも多いけど一生つき合い続けなければならない「自分」とはなんなのか、古今東西の本やアニメ・映画などからのエピソードや台詞を引きながら、自らの経験もまじえて考えさせてくれる。
そして、白か黒か、AかBかのような両極端ではなく、なにごともグラデーションのあるものなのではないか、そして(心と体の件に限らず)無理に白黒はっきりさせたり分類して名前をつけて「わかろう」とするのではなく、あいまいでよくわからないままよく観察したり受け入れるということも大事だということをおしえてくれる。
本文で引用/紹介した作品+その他のおすすめ作品のリストが巻末についている。
頭木弘樹さんの本はこれまでに何冊か読んできていてどれもおすすめだけれど、これからは、最初にこれをおすすめするとよさそう。
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自分とはココロなのか、カラダなのか・・・。
ゆるい感じの文章だけど内容はとても深い。
すごい面白かった。おすすめ。
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頭木さんの本は以前読んだことがあるので、重なっている部分もあったが、面白かった。
いつもたくさんの本が(マンガ、映画なども)紹介されていて読みたくなるが、今回も三木成夫や繁延あづさ、大和ハジメなど、すごく読みたくなった。
サブタイトルが「ココロとカラダのあいだ」となっていて、心と体の関係や、そのコントロールの難しさ、境界の問題など、読書だけでなく実体験に基づいて語られている。
三木成夫によると体は内臓系(いわゆるハラワタ)と体壁系(手足、頭を含む、ハラワタ以外)に別れ、内臓系の中心が心臓で、体壁系の中心が脳である。「心」の漢字は心臓の象形文字である。「胸が熱くなる」とか「肚の底から」というように心(感情)は内臓に根差したことばである。「頭」は体壁系で、「頭が切れる」と言うように判断や思考力を示す。なんてところがとても面白かった。
心は千々に乱れるものだと皆理解しているが、体だってパーツによってそれぞれバラバラの衝動がある、という経験はなかなか普通に暮らしていると実感できない。が、赤ちゃんに歯が生えてくると噛みたがるのも、あれはむず痒いからだと思っていたが、「噛みたい」という顎の衝動が歯が生えることで芽生えたからというのもあるのではないかと思った。
イラストは『ベルリンうわの空』の香山哲。不気味かわいい絵が最高。
とても良い読書経験だった。
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あいだで考えるシリーズ第1弾として、これ以上ない良書。
自分とは何か?
心?体?
グラデーションだ、という答えに辿り着いた時、途端に楽になった。
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創元社の新シリーズ「あいだで考える」の創刊ラインナップ。現代を考える問いかけとして「あいだで考える」というコンセプトはたいへん秀逸で、それに文学紹介者という自らのフィールドからきっちり応えているいい本だった。
ただ、10代のための本が真に10代のための本になっているかは、既存の他シリーズ(よりみちパン!セの昔から)を読んでもわたしはよくわからないままなので、それは評価できない。
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「食べることと出すこと」の著者が若い人向けにココロとカラダの間柄について、様々な小説を引用して書いていて、読みやすいです。
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面白かった。優しい言葉で諭す様な本ではなく、心と体について文献など引用して理解を深める内容。引用されている文献はジャンルの幅が広く、それも楽しく読めた要因だと思う。
特に印象に残っているのは、食べることで相手を受け入れていることを表す内容。相手が勧めたものを食べない(食べられない)ことで関係が断ち切れる例は悲しかった。体や心が自分だけの問題でなく、自分を社会がどう評価してくるかを考えさせられた。
他のあいだシリーズも読んでみたい。
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日々に忙殺されて、心と体のバランスがとりにくくなってた状態で図書館で読んだ。
白黒でなく、グラデーションでいいし、グラデーションこそ美しいと思えて気持ちが楽になった。
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ポッドキャストにておすすめ本
なんか心理状態がおかしいと思う時は、体の問題なのかもしれない
ロボットには内臓がない →AIは人間になれない
心と体 わけない グラデーションで
あいだを漂う
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グラデーション……
まさにその通りだなあ
絶望に慣れることは絶望そのものよりもさらに悪いのである。
っていうカミュの『ペスト』の言葉もそうだよなあと思ったので『ペスト』を読んでみたい
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ココロとカラダについて、文学的に説明しているユニークな一冊。
専門用語が使われていたり、科学的データ満載で語られると全然ピンとこないようなテーマが、小説の一節を引用して説明されているとストンと腑に落ちるのが面白い。
個人的に興味深かったのは、以下のとおり。
・性的指向はグラデーション
・昆虫は生涯で最も美しいときに死ぬ
・人はわからないものを分けようとする
なんとなく『あいだ』を漂っているのは、全然悪いことじゃない。むしろ、それは自分疲れから解放される1つの方法。
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”自分に疲れる” 原因とは何か。
生きづらさの原因が解れば少しでも生きやすくなるのか
著者が様々な視点から考えたり、自身の経験談を交えて文字化している。
解っているようでこうして文学化されることで、そうだよなと自覚出来る。
著者の体験談の部分では、真面目に書いてあることなのだが、どうしてか
クスリと笑ってしまった。本人にとっては一大事なのだが、どうしても思い通りにならない事はある。
皆やり過ごしながら生きづらい世の中を生きているのかなと感じた。
理由や原因探しも良いかもしれないけれど、もしかしたら他に大事な事があるかもしれないと思えた。
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何かで勧められていたので読んでみたが、これはゴミ。
まったく読む必要がない。
この本を読んでも、あたまもこころも動かされない。