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この味を忘れることは、決してないだろう.10年以上つきあった恋人との最後で最高の朝食.亡き母から伝授されたおいしいみそ汁の作り方とその真意.身も心も温めてくれる食卓をめぐる7つの短編集.料理の描写が抜群に上手い,わずか1cmにも満たない小冊子なのに読んでいて生唾を飲むこと多々.懐かしい記憶って料理の記憶と結びついていることが多いです.それは料理が人を幸せにしてくれるものだからなのかなって感じさせてくれる素敵な作品でした.
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あっという間に読み終わりましたが、
思わず風呂の中で泣いてしまう話も。
こーちゃんのみそ汁なんて……ずるいでしょ。
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『美味しいね』と心に響く短編集。
お料理を想い描くと、味覚が感じられる描写が素晴らしい。ほのぼのとしたり、じんと来て涙がこぼれてしまったり、私の想い出の料理も重ねて読んでしまいました。
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喋々喃々以来の小川さん。凄く薄い短編集で1本1本も短いのでついで読みに丁度よさそう。でもタイトルや帯から感じられるハートフルな読後感の物は少ないのでタイトルで買うとオウッ…?てなるかも。どこかに別れとかえぐみの残る関係が差し込まれる筆致。この薄い中で2本くらい泣いちゃったあたり、人のチョイスとえぐみの匙加減がほどよく薄まって分かりやすくなってる感じがして自分に小川さんは短編くらいで丁度良いのかな。
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おいしいものを食べると幸せになる。
単純だけど、それは事実。
おいしいものが人によって違うのも事実。
食べられないという経験もしているので、三度、三度、おいしくご飯が頂けるのは感謝です。(食べれなかった時があるの、がりがりでしたねぇ。今は元に戻ったけど、あの頃はなにを食べてもおいしくなかったし、本も読めなかったもんねぇ)
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忘れられない味って
なんだろー。
わたしは、
お母さんの
おにぎりかな?
だいすき!
こーちゃんのお味噌汁
さよなら松茸
ぐっときました
電車じゃなかったら
泣いてた。
2014.5.13
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小川糸さんの食べ物に関する描写が
たまらなく好きです。
前に読んだ『食堂かたつむり』では冒頭のぬかの描写だけで
ぬか漬けが食べたくてしかたないほどだったし(笑)
本作も『食堂かたつむり』に負けないほど
おいしそうな食べ物の連続で
立ち上る湯気まで本当に見えるくらい。
味覚を刺激する食べ物にまつわるお話が
たっぷり集められた短編集です。
わたしたちの生活が食と密接にかかわっていること
でもそれだけじゃなくて
想い出も記憶も感情も
人とのかかわりも
ありとあらゆるものに繋がっていることを実感します。
読んでいるとよだれがおちそうになるけど(笑)
いつの間にか目尻からもこぼれ落ちそうになって
ずっとじんわりあたたかい気持ちで
読み進めることができました。
この本、おすすめです。
大切な誰かへの贈り物にそっと添えたくなるような
ホッとする一冊でした。
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「こーちゃんのおみそ汁」は泣いた。
おばあちゃんが幸せそうな「いとしのハートコロリット」も好き。
大切な人とおいしいものがあれば幸せ。
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食べ物をめぐる短編7本。
人生の節目に味わった印象的な食べ物とは。
同棲して10年の恋人と、予約しておいた旅行が、お別れ旅行になってしまった。
奥能登の旅館で食べる最高の食事。
ぼけてきた祖母が、何も口にしなくなった。
必死で看病する母。
孫は、祖母が思い出したらしいカキ氷を求めに走る。
結婚前の娘が作るお味噌汁。
早く亡くなった母が、まだ幼い娘に教え込んだ味噌汁の味とは。泣かされます。
夫のショー造さんと、いつものパーラーへ食事に行く老婦人。
店やメニューが何か変わったと思いつつ、懐かしむ思い出は‥
豚のポルクを愛人にしている男。
ある絶望からパリへ、最後の晩餐を味わいに出かける。
え、愛豚を最後に食べる話か?と思ったら‥
醜くて美しい男の愛人の話。
きりたんぽにはうるさかった亡き父のため、母と娘は二人できりたんぽを作ることにしたのだが、その味が‥?
生きることは、食べること。
泣きながらでも、生きるには食べるしかない。
ふとしたことで深まる、切ない味わい。
香りが立ちのぼるような描写が、とても美味しそう。
ちょっとタイトルの印象と内容には、ずれがありますが。
具体的に出てくる食べ物も印象的ですが、ひとつひとつ作品の味わいが違うのが、何とも面白かったです。
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食べることは生きることなんだなあって、改めて思いました。
友達、恋人、家族に上司とか後輩、一緒にご飯を食べて、何気ない会話が
大切だったり、距離を縮めたりするもんだよなあって。
中でも一番好きなのは『いとしのハートコロリット』
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人生の節目と、それを彩る食べものの記憶。
小川さんの食べものの描写の鮮やかさはほんとにお腹が空きます!
料理をする人のえがきかただなぁ。
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小川糸さんの物語は相変わらずご飯が美味しそうです。一言一言、読み進めていくたびにお腹が満たされていく…!
こーちゃんのお味噌汁はじんわりしました。
ただ人物の表現が薄いのがちょっと残念ですかね…
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借りたのは6月だったのに読んだのは9月。これの何がいけないって、ついこないだの24時間テレビが「こーちゃんのおみそ汁」だったことだよ……観ても無いドラマのお陰で気持ち悪くなってさー。
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この人の本はこれで二冊目。この人の話は「生(性)」と「死」と「食」が絡まり合って、独特の深みを増している。食欲をそそられる表現はいうまでもないが、人生の悲哀、諦観、そういうものをエグみなく、淡々と描いているところが好き。登場人物の誰にでも感情移入できて、各話涙がこみ上げてきた。いい話が多かったと思う。
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「ねぇ、ダーリン」
ポルクが体をよじって俺の方を向いた。
「お願いがあるんだけど」
朝から甘い声を出す。なんだ? 目で問いかけると、
「あと一食だけ食べさせて」
(「ポルクの晩餐」)
2014.08.09