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息子を連れて世界中旅をするという羨ましい環境。とはいえどんな親も同じように育児は手探りで一生懸命。
作家の実態を垣間見れて興味深かった。この作者が特別なのか、作家業とはこんなものなのか、凄まじい仕事量に圧倒された!
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このあと「13歳からの地政学」を読んだので、慈父とカイゾクさんが重なって見えてきました。父子の継承とか、見知らぬ子どもに師の恩を返すとか、時間の経過とともに贈与できる何かを蓄積した大人になっているか、考えてしまうストーリーでした。
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同じ時代の空気を吸って生きてきた同年代作家として、共感するところが多い。子育てしたのも同じ時期だ。
『君が異端だった頃』の続編となる自伝小説。石原慎太郎や中上健次、大江健三郎、古井由貴吉との交流譚が相変わらず興味深い。
「親バカでない親はいない」にあるとおり、やはり「優しいサヨク)も人の子であり、親である。息子への溢れる愛情を隠さない親バカぶりが感動的でさえある。
実名のまま自らの生い立ちが書かれることを「ミロク」君が許したのは、きっと深い信頼関係があるからなんだろうな…
でも、いちばん言いたかったのは、終わり近くにある次の部分ではなかったか?
「…自分とは唯一無二のものというよりは、過去の反映であり、踏襲であり、反復であるということだ。」
「私たちが「意識」と呼んでいるものは、自分が生まれる遥か昔からあって、ある日、不意にそれを宿してしまった自分に気づくものなのだ。…思春期の頃に感じた自分への違和感は、自分に宿ったばかりの意識の使い勝手が悪かったことに由来する。老いてボケが進み、自分が誰だかわからなくなるのは、自分に宿った意識が離れたがっているからである。」
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父親になって息子をどう育てるかどのように育って欲しいかと真剣に悩む姿に、世の父親と違って息子としては有り難くもあり煩わしくもあったのではないかと思った。
このエッセイは島田氏の存在表明のようでもあり旅日記でもあり彌六の子育て記録でもある。タイトルにあるような慈父かどうかはわからないがミロクとの関係描写のところが一番興味深かった。
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島田雅彦さんが語る、様々な物語(自伝のような小説)、芥川賞選考委員会の内情(石原慎太郎の人となりについて等)や、亡くなった中村勘三郎との交流等、興味深いものが多々ありますが、話題が多くやや散漫という印象もあり、★三つです。