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半導体を巡る戦いが繰り広げられている。米中対立がその原因ではあるが、日本にとっていい波が押し寄せている。
果たして波に乗ってスイスイ行けるか。
かつては半導体で世界に影響力のあった日本だが、日米貿易摩擦、台湾や韓国メーカーの躍進、グローバル化で中国の台頭などの事情により、半導体の世界で存在感を失った日本。
何かと話題の「ラピダス」は、次世代半導体の新会社として設立。
東哲朗会長と小池淳義社長がトップとして就任。
2人とも日本の半導体の絶好調だった時とどん底を知る人物だ。
経済産業省が後押ししているが、著者は担当者に疑問をぶつけている。
「今の半導体戦略を推し進めている政府・省庁メンバーも、いずれガラッと変わるでしょう。政権交代もあります。そうなったら半導体戦略も一新されてしまうのではないですか」
すると、「我々は本気です。法律を変えるということは、簡単ではないんですよ。それこそ、死ぬ気でやりました」と答えた。
著者は2030年に起こるベストシナリオとワーストシナリオについて言及している。
2030年は、日本の半導体の売上高を3倍にするという経産省が2023年4月に掲げた目標だ。
今回、転けるとダメージが大きいだけに気になる。
日本を牽引する産業に育ってほしいなあ。