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お母さんがいるからこわれるのに、お母さんがいるから直った
私の反たいがわにはいつもお母さんがいて、お母さんの反たいがわにはいつも私がいます
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あらすじからもうストーリーはなんとなく分かるし嫌な予感しかしないのにそれが尾崎世界観さんによってどう表現されるのか気になって読んでしまった。
最悪な状況を純粋でまだ表現できる言語や世界が限られた小さな子供の目線で一生懸命に感じたままに描写されているところに胸が苦しくなるが、暗いテーマを暗いままに表現しないのがこの作者の上手なところなのだろう。
唯一の味方であり支えである母親の仕事が何か汚い仕事だと感じながらも母親の温もりや愛情を欲し母親も精一杯に娘を愛する姿に、こんな家庭環境の全ての人達にどうか幸せになって欲しいと心から願うことしかできない。
まともな大人が一人も出てこない本作だからこそ、あとがきの又吉さんの文章と自分の感覚を擦り合わせて安心感を得られた。
この本を読んだ人には、全く同じテーマと環境が描かれた美しい映像の映画『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』もぜひ観て欲しい。
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小学生の目線で書かれたお話
タイトルの意味は最後まで読むと理解できる。
貧困やシングルマザー、性感マッサージ…
カーテン越しで行われている母親の行為。
「イク」「行く」の聞き違いなど、大人になって理解できることが読んでいて苦しくなりました。
又吉さんの解説も読みごたえあります。
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うまいなあ
カーテン越しの音でしか母を知ることができない
子供の限られた語彙で伝える惨状
よくわからないことは救いなのかどうか
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ああ、居心地が悪い
でもここにしか居場所がない
小学生の時って分かってないけど分かってる事っていっぱいあったなぁ
椎名林檎が、釣り人が釣った川魚を水筒に入れてるのを見て「棺桶みたい」って言ってるのを見た時その感性が羨ましくてゾワッとしたけど、
それと同じゾワッが続く本だった
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子供ながら母の性の部分を分かってるようでわかってない、そんな場面を作詞家ならではの言葉で表現しており、自分もそんなことを思いながら母の女性の一面を恥ずかしながら憎らしながら寝たふりをしていたあの日が鮮明に蘇ってきました。
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久しぶりの純文学。芥川賞候補になった時から気になったタイトル。想像していた話よりも結構跳んでいたので、驚いた。最近の小説はタイトルが良いので少し困りものだ。
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作家、尾崎世界観さんを初めて読みました。
訴えかけられるものもあるのですが、この物語私は嫌いでした。
経験がその人の人生の糧になり、いつかは花を咲かせると信じていたいので、親としてはなるべく希望を持たせたい。
尾崎世界観の名前を知っていただけに、興味本位でこの本を手に取り読む若者は多いと思います。
果たしてこの物語が若者層にどう響くのか未知数ではありますが…
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所々のひらがな・子供なりの変換能力があり、子供視点になりやすかった。
小説と映画で、小説にしか出せないものってなんだろうと考えていたが、まさにこの作品だった。
誰も名前が明かされないまま話が進む。
(選挙ポスターのお父さんを除く
異様なまでに会話が少なく、主人公の心情がベース。
拙い表現で、よく汚れを思い浮かべる。
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何者なんだ、、尾崎世界観、、、、。
あとがきまでがこの本の作品。
私には解読しきれなかったことをあとがきでしっかり説明してくれてる。
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幼い女の子目線で描かれた小説。そのため、語彙が敢えて乏しくされている。女の子からみた性を上手く表現しているようにも感じたが、個人的には刺さらなかった。
どうしても単調なものだと感じた。
表現の仕方は尾崎世界観さんらしいなとは思った。
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小学生の主人公はシングルマザーと仲良く暮らしていますが、母親が働いているお店で"恥ずかしいこと"をしていると知っています。
⚪︎
全体を通して主人公の目線を通した世界を描いていて、なんだかんだ母親のことが好きなんだということが伝わってきます。
母親も、改札機に通した切符に穴が空いたことを驚いた主人公に一緒だよと笑いかけて教えてあげたりそれこそ"いい母親"なのです。
が、一方で母親のお店に主人公の同級生の父親が通っていたり、そのせいで母親たちは声を上げにくかったり、その子供たちは主人公に"変タイ"というワードを投げかけてきたりします。
さらに教員も事態を把握はしているのですが母親に"遅れている"と指摘してくるなどもう少しやり方はあるんじゃない、、?と思ってしまいます。
⚪︎
主人公が大人になるにつれ"恥ずかしいこと"とかお店の営業形態がおそらく違法であることとか、全てわかる時がもうすぐそこまで迫っているようです。
そうなれば母親に対してどう思うのか、反抗期も相まって今と同じ態度で接することができるのか、かと言って母親が今すぐ他の職に就くことはできるのかなどどのみちこのままではいられず、問題が残りそうで辛かったです。
主人公はちょうど見たものを自分の中の感情に落とし込むことができる年頃と物事の判別がつく年頃の間です。
なので余計に純粋な世界を切り取っているこの小説内の瞬間が貴重に感じました。
⚪︎
余談です!
私、教員は女性だと思ってたんです!
母親を諭した後(?)にマッサージを受けてるので、not違法バージョンだと思ってたんです!
でももしかして教員が男性の可能性ありますか?!
もちろん現代は男女で分けられることもないですがもしこれ教員が男性で違法バージョンマッサージ受けてたとしたら胸糞にもほどがありますね!
ワーオ
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物語自体も面白かったけど、一文一文が好きだった。
「白いアイスがなくなって、次に手に持ってる味のないところをかんだ。味はつまらなかったけど、かむたびに鳴る音がおもしろかった。かんでるうちに中からのこりのアイスが出てきて、白い線が私の指にたれた。それを見て、泣くなソフトクリームって、心の中でまた変な声が出た。」
単にアイス食べて、溶けてきたアイスが垂れただけなんだけど、子どもらしさとか、自分では感じない表現が好きだなあと思った。
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想像できなかった内容だった
文章がもう尾崎世界観すぎた
芥川賞候補作品
10年振りくらいに、又吉の火花を読んだ時の感覚を思い出していたら、最後の解説で又吉直樹、ってでてきて、ぶわあやっぱそっちの感じなのかってなった
自分の視野を広げるきっかけになったが、再読はしんどくて難しそうで、誰かにすすめるには重すぎる
純文学、、すごい、、
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(受け取ったメッセージ)
特殊な母娘の特殊な状況。
世界は広いから、想像もできない状況に置かれた人々がこの世にはたくさんいるのだ。
(あらすじ)
(本概要)小学校でも友だちをつくれず、居場所のない少女は、母親の勤めるマッサージ店の片隅で息を潜めている。お客さんの「こわれたところを直している」お母さんは、日に日に苦しそうになっていく。カーテンの向こうの母親が見えない。少女は願う。「もうこれ以上お母さんの変がどこにも行かないように」。
小学校の担任も母の客。出てくる大人は全く頼りにならない。少女は何も気づかず、まともな生活が送れてない。救いのない話。
(感想)
いいなと思える部分が全然見つからなかった。登場人物のだれにも感情移入できなかった。小学校に通ってるなら、通報されてもおかしくない。出てくる大人、1人たりともまともじゃなさすぎる。
「こわれたところを直している。」小学生の女の子って、そんな説明だけで済む?で、この子もまた、母同様、知的障害があるのだと思えば、まぁ理解できる気もしないでもないが、わからない。かなり特殊な状況。子供がものすごく理不尽な状況に置かれている設定の時点で苦しく、さらに母娘ともに軽度知的障害?そう考えないと話が成立しない時点で、設定がずるいかなと思った。そのような人々に自分が近くにいるからこそ、なおさら感情移入できず、嫌悪感のほうが強くなってしまって、楽しめなかったのかもしれない。
ただ、一度読んだら忘れないとは思った。