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フィクションとはわかっていても、原田マハさんの世界に引き込まれていってしまう。読んだ後はゴッホが身近に感じられて、美術館に行きたくなるし、作品を検索したりしてしまう。関連する、『たゆたえども沈まず』も翌日に読了。
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2023年65冊目
原田マハさん/リボルバー
「ひまわり」で有名な画家、ゴッホ。
しかしながら、彼の最期は未だに謎とされているようです。
オークション会社に持ち込まれたリボルバーの調査をきっかけに、その謎に迫っていくアートミステリー。
#読了
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美術のことは全くわからない
が、読み進める手が止まらなかった
偉大なアーティストとして名を残した人々も、平凡な自分と同じただのひとりの人間なんだと思い知る
現代に生きる我々が知ることが出来るのは史実として「確実にあった」出来事だけ
その裏にどんな感情が、葛藤があったかなんてもう誰にもわからない
だからこそ史実を基にしながらも「こういうことだってあったかもしれない」という物語を紡ぐこともできるんだと
参考文献や協力の多さにも驚いた
何か指摘をされても「小説なので」という乱暴な回答でかわすことだって出来るだろうにここまで丁寧に作りあげていることにある種の執念すら覚える
作者もゴッホの魅力に取り憑かれた1人なのだろうと勝手に感じた
にしてもゴッホという人のカリスマ性が高すぎる
登場人物ほぼ全員ゴッホ大好きだし
最終的にギローもジャン・フィリップもゴッホ(というかリボルバー)のことが脳の片隅のこびり付いてしまっているようだし
これからは自分もゴッホの作品を目にするとき他人事とは思えなくなっているのでしょう
おもしろかったです
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感想
過去の人物の想いを繋ぐ。日記や写真を次世代に残す。それだけではない。彼らと時を過ごした人。そんな人たちの話に耳を傾ける。
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イマーシブミュージアムをきっかけに。
美術にもゴッホにもゴーギャンにも知識がないので、純粋に驚きながら楽しめた。
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揺さぶられる感動があった。
P146引用
「作り話もたいがいにしてくださいよ、社長。それやっていいのは小説家くらいですから」
痺れました。
まさしく、それができる職業で、そして、やってのけた。
架空の登場人物のはずなのに、血が通っているのが意識せずとも伝わってどんどん本の世界の中にのめり込んであってしまう、この魔力は一体なんなのか。
原田マハさんのアートフィクション小説の威力の凄まじさ。没入感。たゆたえども沈まずに続いて2作目ですが、唯一無二だなと感じています。
あと、思うのが、こんなに本の世界に浸れるのはあのゴッホが扱われているからと言うのもあるかも。
ゴッホの不思議な魅力。いつまでも人を惹きつけてやまない魔力。
絵画が持っていたエネルギーと魅力を多分に引き出し違う形で見せる良質な作品だなと思いました。
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原田マハさん初めて読みました。
とても読みやすくて面白かったです。
フィクションという事ですが、どこまでが作られた話しで、どこが事実なのかわからないほど信憑性のあるような話しの作りで引き込まれました。
美術史、芸術、ミステリーと1つの作品に様々な要素が含まれていてとても良く出来ている小説だなと率直に感じました。また原田マハさん読んでみたいと思います。
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実在するゴッホやゴーギャンといった人物に素材を得て、「あったかもしれないドラマ」を紡いでいく。なんだろう、ころころと変わる語り部の熱量というか、そういった部分に入り込めなさがあった。
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原田マハさんの本を初めて読んだからなのか、最初は映像が思い浮かんでこず、中々読み進められなかった。
絵画に疎いのですが、美術館でゴッホとゴーギャンの絵を観たいなと感じる作品でした。
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ゴッホやゴーギャンの生涯を知り、彼らの人間らしい部分を知ったことで、自分とはかけ離れた遠くに存在に感じていた天才たちに親しみを覚えた。
私は今年になって美術館に行くようになったばかりの美術鑑賞初心者であるが、知識はなくとも、画家が絵筆に込めた情熱を感じ取るように、作者の想いを想像しながら絵を鑑賞するようにしたいと思った。
史実について勉強になったことも多い。次は本に登場する絵画や画家について調べながら、じっくり読んでみようと思う。
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ゴッホという、常人では計り知れない人の考えることは分からないなあ、という印象。
分からなくて、いい。
でも、天才過ぎて孤独だったんだろうと思った。
謎解きは、ちょっとうーん、やっぱり原田マハさん好きとしては展開が読めてしまったかな。
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昔と違って(スマホがなかった時代です。)スマホで登場する絵画を確認しながら読み進められて、具体性がある。
隔世の感があるなあ。
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『蜜蜂と遠雷』で音楽を文章で味わったので、そこから芸術畑つながりで美術とこの本を手に取る。
目に見えるものをつぶさに表現する文美術の方が文章にしやすいかとも思うが、あたかも目の前に本物があるかのように描写するのはなかなか難しいことだなぁと感じた。
美術にはあまり詳しくない私でもわかるようにその絵画の来歴を書いてくれている。それでいて、説明くさくないところがありがたい。また文献をつぶさに読み込んでいるんだろうなというところも、内容から伝わってきて、勉強になる。
事実以上に物語が心を動かす。
物語が進むにつれてこれが本当のことだったと思える。まさに見てきたように感じ取れる。心を動かされていると感じる。
その部分がオークションの出展作品と似てるような気がするなぁと感じた。
ギロー社長の言葉が重なる。
「オークションに出品されるピースっていうのは、なんであれ、コンディションだけではすべてを語れないんだよ。誰が所有していたのか、どんな人たちの手を経てきたのか。なぜ、いま、ここにあるのか。来歴こそが、最大の価値を生む。そういうものじゃないのか」
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2回読んでようやくちゃんと楽しめるように読めたかな、というレベル。
最初読了した際は正直あんまり何も感じなかった。うーんこれってフィクションでしょ?としか思わなかったし。
でも、2回目読んで、段々とゴッホとゴーギャンの姿形がぼんやりとだけれど浮かび上がってきた。史実とはまた違う内容だけれども、この物語の内容がもし本当にそうだったら素敵だなと思った。
ゴーギャンがゴッホを殺すなんて絶対そうあって欲しくないのに、物語の中の彼らがとても人間味溢れていて本当にそうだったんじゃないか、逆にそうであったのならそれそれはそれで素敵な物語だなと感じた。
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読み始めの一文で引き込まれて、読もう、という気になり中盤までどんどんとページを捲る手が進んだが、クライマックスが予想可能で驚きがなかった。美術史の知識を余すところなく織り交ぜられてはいて、知識の部分だけ読み応えがあるのとは裏腹に、フィクションとはいえ現実ではあり得ない程簡単に進んでいく話の展開と人物像・物語性が読み進めるほど落胆に変わった。全ての登場人物が、世に出すために無難で猿でも分かる綺麗な物語にするためにキラキラパウダーをかけて出されたようだった。ゴッホの絵の景色描写は美しく目にも浮かぶが、人物像に深みがない分あっさりとした誰でも読みやすいような小説になっているとも言えるかもしれない。