2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆうゆ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゴッホ、ゴーギャン 著名な二人の画家の研究者であるキュレーターの女性のお話。
読み進める内に引き込まれていきました。
読後には、二人の画家の作品をもっと見てみたいと感じました。
久しぶりにここまで引き込まれる作品に出合えたことに感謝です。
原田マハさんは大好きな作家です。ありがとうございます。
圧倒的なリアリティ
2025/01/08 16:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:H&M - この投稿者のレビュー一覧を見る
原田マハさんがテレビで、史実はあまり入れていない(具体的に何割かと発言されていたのですが、はっきり記憶しておらず、すみません。)とおっしゃっていて驚きました。
VRゴーグルでも付けてみているような、臨場感すら感じる作品でした。
話の展開もすばらしく、心拍数上がりっぱなしでした。
絵画鑑賞が好きな方、少しでもゴッホに興味のある方には、強くおすすめします!
小説ならではの魅力
2024/09/13 16:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回の題材は、亡くなった後に評価されたゴッホとゴーギャン。一時期共同生活を送っていた不世出の画家2人の苦悩と情熱に、パリのオークション会社に勤める日本人女性・冴が迫っていく物語。
史実に沿い、資料に依拠しながら大胆な想像で「巨匠」たちの息遣いをよみがえらせるところがすごい。
原田さんの作品にはノンフィクションとは異なる小説ならではの魅力がある。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
先日読んだマハさんの『たゆたえども沈まず』もゴッホ作品。たまたまですが、その作品とセットで読むと、奥行きがグッと広がります。たゆたえどもが、ゴッホの弟の視点から、こちらの作品は、ゴーギャンの視点からといったところでしょうか。面白いのは、ゴッホを死に至らしめたリボルバーの違い。たゆたえどもは、ゴッホが勝手にテオからリボルバーを持ち出しますが、こちらはテオが意図的にゴーギャンに渡します。そんな微妙な違いに1人ニヤッとしながらの読書でした。
ゴッホとゴーギャン
2024/02/04 08:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
「たゆたえどもしずまず」とは全く違った視点から描くゴッホとゴーギャン。オークション会社に持ち込まれた、ゴッホを殺害したとされるリボルバーは本物なのかという展開がスリリングで楽しめました。今まで興味がなかったゴーギャンの絵ももっと観てみたくなりました。
投稿元:
レビューを見る
原田さんのゴッホへの思いの深さは底知れない。「ゴッホのあしあと」、「たゆたえども沈まず」を先に読んでいた。
本作品は文庫化されたのを機に購入。すでに原田さんの緻密な資料調査、知りたくなった経緯、そして、原田さんの解釈によるゴッホとその弟、日本の浮世絵、薄いガラスのような過敏な精神状態、アルコール臭、そしてゴーギャンの存在。読む前からすでに頭の中に入っていた(つもり)。
さて、どのようなストーリーが待ち受けているのか?身構えながら読み始めた。
もちろん「ゴッホのあしあと」は原田さんご本人の視点で書かれたエッセイであり、気の遠くなるような調査に基づいて、「たゆたえども沈まず」を書かれた背景や様々な解釈、関わりのある土地の現況が描かれている。作品のバックグラウンドや原田さんのモチベーションがわかる。
そして、「たゆたえども沈まず」の作品自体では主に日本人画商の視点でゴッホの作品が世に出てきた歴史的な背景や浮世絵が与えた影響、ゴッホ自身の一生等が素晴らしい筆致で描かれていた。恐らく私のゴッホに対する印象が形作られたと言える。(すでに私のゴッホは原田さんの作品そのものだろう)
それら過去の作品の中でも謎に包まれていたゴッホの死。そしてその背景。その核心をゴッホを撃ち抜いたリボルバーを中心に、ゴーギャンとの関係を織り交ぜながらオークショニストの視点で創作しておられる。
これまでの綿密な調査を存分に生かしている作品だと思った。
どちらかというと中盤までは歴史的な検証がストーリーの中心だったけれど、特に最後の3章は原田さんならではの創作が光っていたと思う。心が鷲掴みにされてしまった。とても面白かった。
しかし、読みながら知らない言葉や絵を、ついついググってしまうのは私の至らなさ。
ほぼ1日で一気読み!
投稿元:
レビューを見る
パリのオークション会社に勤める冴のもとに、ゴッホが自殺で用いた拳銃(リボルバー)が持ち込まれる。会社の赤字回復、命運をかけて冴たちはその拳銃が本物であることを証明すべく、ゴッホの死の謎に迫る。
『たゆたえども沈ます』では日本人画商から見たゴッホが描かれたが、今作では「ゴーギャンの独白」の章もあり、彼らの内面からゴッホとゴーギャンの人物像を知ることができる。そして物語終盤では、リボルバーはゴッホが弟テオに頼み、護身用に1発だけ弾を入れてゴーギャンに渡した”ゴーギャンの”リボルバーだった。ゴッホの死は、その銃を脅しに使おうとしたゴーギャンをゴッホが止めようとした際に暴発したための事故だった。という驚くべき”真相”が明かされる。もちろん原田マハさんの創作なのだが、これまで美術展の絵画やキャプションなどからその片鱗しか触れたことのなかったゴッホとゴーギャンという画家2人が、原田さんの文章によって、頭の中で切なく儚くも生き生きと動き出す不思議な感覚の読書だった。
投稿元:
レビューを見る
誰が引き金を引いたのか。
パリのオークション会社に持ち込まれた錆びついたリボルバー。ゴッホの自殺に関係するものらしいが…。
原田さんの表現してくださる画家たちは、どの人物も何だか愛おしくなる不思議さがある。複雑に絡まった感情の奥に、とても純粋な情熱や願いがあると感じるからかもしれない。
表紙がゴッホの絵なので、ゴッホの話かと思っていたけど、どちらかというとゴッホに出会ったゴーギャンの話かも。今回も楽しいアートの旅だったことに違いはない。
投稿元:
レビューを見る
またもマハさんの世界観に没入してしまいました。
実際の史実とマハさんの世界観。
どこまでが本当でどこまでがフィクションなのか。
主人公の冴と同じように、その場所にいるかのようなリアル感に引き込まれました。
以前に「たゆたえども沈まず」を読んでいたのもあり、さらにリアルにゴッホとゴーギャンの関係性を感じて感動。
ゴッホとゴーギャンのタブローを途中途中で観たくなり、検索しながら読んでいました。
見極め目も、絵心も全く無い自分ですが、読む前と読んだ後では作品への見方も変わり、本物のタブローに会いたくなりました。
投稿元:
レビューを見る
マハさんのアートミステリーはやはり面白い。
後期印象派を代表するゴッホとゴーギャンに対する確かな知識と深い愛を感じる作品でした。
ノンフィクションの部分も多いのだろうけれど
ゴッホとゴーギャンの関係は
本当にこうだったのではないかと思わせる
説得力がありました。
マハさんのゴッホを扱った作品は
「たゆたえども沈まず」があるけれど
本作を読んで更にゴッホの作品への理解が深まった気がします。
投稿元:
レビューを見る
楽園のカンヴァスが良かったので、こちらを読んでみましたが、わたし的には楽園の…の方がよかったです。ゴッホとゴーギャンというかなり知られた画家を題材にしているからか驚きの展開にならない(当たり前ですが…)というか。
アートミステリ系で好きな順にあげるなら、こんな順でしょうか。
---
1.風神雷神
2.楽園のカンヴァス
3.リボルバー
投稿元:
レビューを見る
史実に基づいたフィクション。
物語後半、ゴッホとゴーギャンの真実が
だんだん明らかになっていく過程に
ページをめくる手が止まらなかった。
美術にも全然詳しくないし
絵画を見ても月並みな感想しか
出てこないけど
原田マハさんの小説を読んでいると
ゴッホやゴーギャンのような
巨匠と呼ばれる画家たちが
親しみやすく身近に感じてきて
読んだ後は美術館に行きたくなる
投稿元:
レビューを見る
『リボルバー』はゴッホの死に迫ります。ゴッホは拳銃自殺したとされていますが、その真相は謎に 包まれています。実際、2019 年にはフランス・パリのオークションにてゴッホの自殺に使用され た拳銃が 1570 万円で落札されました。物語は、とあるオークション会社に「ゴッホの自殺に使用 された」と、さび付いた一丁のリボルバーが持ち込まれることから始まります。「ゴッホの死は本 当に自殺だったのか」読み進めるほどにゴッホという人物がわからなくなりそして、深く理解でき るようになっていき、ゴッホが晩年を過ごしたサン=レミの街を感じることができます。
投稿元:
レビューを見る
ゴッホは果たして自殺なのか、他殺なのか。ゴッホの命を奪ったリボルバーはどちらのリボルバーなのか。娘?子孫?愛人?血縁を辿ると新たな真実が現れる。
どこか遠いイメージがあった2人の画家を身近に感じることが出来ました。
投稿元:
レビューを見る
フィクションだけど、ノンフィクションのような
謎解きのところで涙が出た。ゴッホもゴーギャンもテオもそうだったかもしれない。史実とは異なる視点ですごく面白かった。