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面白かった。
四つの短編が、それぞれ変化をつけつつ、綺麗に纏まっていた。
読者を飽きさせない工夫もされていたと思う。
ただ、綺麗に纏まりすぎていて、どこかで見た事がある感が拭えなかった。
キャラは、オネエ美形アングラ天才弁護士と、小学生有能秘書、強カワ刑事と個性的で面白かったので、もっと掘り下げて欲しかった。でも、キャラに使う時間がなかったのかな?
復讐につき物の正義でない事への葛藤も申し訳程度に触れられていたが、浅かった。
あくまで依頼人の復讐である事、短編である事のせいで、復讐の醍醐味のカタルシスが薄いと感じた。
ミステリーはよく出来ていたが、短編であるせいか、インパクトに欠けた。
表紙は美しくて、凄く良い。
なんだか、バランスは良いけど、どの旨味も満足に味わわせて貰えない小説だなと感じた。
続編に期待。
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法律探偵事務所 Legal Research E。
弁護士資格を持つ衿須鉄児が所長を務める探偵調査事務所だ。実はこの事務所には2つの顔がある。
クライアントからの依頼を法律に則り適正に処理する表の顔(Legal Research)と、法で裁けぬ悪に対する復讐をクライアントに代わって合法的に実行する裏の顔(Legit Revenge)だ。
冴えわたるエリスの頭脳。連作短編痛快リーガルミステリー! 第21回『このミステリーがすごい!』隠し玉作品。
◇
夜の霧雨の中、麻友はひとり傘もささずに新宿の裏通りを歩いていた。
キャバクラのスカウトが寄ってきて声を掛けるものの、涙でぐちゃぐちゃになり、口元に血をにじませた麻友の顔を見てギョッとして離れていく。
悔しい悔しい悔しい。あいつは絶対に許さない。
「やり返してやる……絶対」
燃えたぎる怒りを抑えきれずに麻友はそう呟いたあと、自分に降り注いでいた雨が不意に途切れたことに気づいた。
顔を上げると目の前には女性がいて、麻友に傘を差し掛けてくれている。その女性はもう片方の手に持ったハンカチで麻友の口元の血をそっと拭いながらささやきかけてきた。
「面白そうね。手伝ってあげましょうか」
そう言って浮かべた彼女の微笑は、女神のようにも悪魔のようにも見えた。( 第1話「Case1『女神と負け犬』」) 全4話。
* * * * *
なぜこれが大賞を取れなかったのかと思うほどおもしろかった。個人的には大賞作の『名探偵のままでいて』より楽しめました。理由はいくつかあります。
主要人物のキャラが立っていて、大変魅力的だったことがひとつ。
主人公の衿須鉄児がすばらしい。
スマートなイケメンのテツであり、魅惑的な美女のエリスでもある。 ( 普段の言葉遣いがオネエなので、エリスが実体に近いのかも……。)
頭脳の切れ味。迅速な行動力と周到さ。
ホワイトでもブラックでもない。グレー領域に潜む才色兼備のスーパーヒーロー ( ヒロイン? )。まさに千両役者です。
秘書兼助手のメープルこと楓がまたすばらしい。
冷静沈着な天才美少女。ねびゆかむさまゆかしきだけでなく、有能で機転が利き超がつく秀才でもあるメープル。末恐ろしい小学4年生です。
そして警視庁捜査一課警部補の富沢拳もなかなかの名脇役ぶりですし、イタリアンレストランのウエイター ( 第2話登場 ) 、ジャーナリストの灰島涼斗 ( 第3話登場 )、警視庁サイバー犯罪対策課第9係長の鴨志田 ( 最終話登場 ) と、これまた魅力的な準レギュラー候補も目白押しです。
そして「合法的に」実行される復讐。これがバラエティに富んでいて、とてもおもしろかった。
単純に法的に追い詰めるもの。反社組織に引き渡すもの。相棒の刑事に逮捕させるもの。
相手とその罪に応じて、ふさわしい報いを受けさせる。その手際や勧善懲悪ぶりには胸がすく思いです。
こんな読後感のよい作品をこの1作で終わらせるにはあまりに惜しい。だいいちキャラクターたちがかわいそう。
そして、
・衿須とメープルこと佐藤楓の関係。
・衿須とケンこと富沢拳警部補の関係。
・衿須と悪辣な山村正義弁護士との対決。
と、話にも事欠かないはずです。
ぜひ続編が読みたい。宝島社さん、三日市先生に執筆をお願いしてください。再びエリスたちに会えることを信じて待っています。
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変幻自在で負けず嫌いなエリスがかっこいい!
メープルちゃんのキャラも良い。
読むと清々しい気持ちになれる作品です。
続編出てほしいです。
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連作短編集4編
弁護士資格を持つ探偵エリスの裏稼業,合法的な復讐が冴え渡る.ただ,少々やり過ぎ感もあるけれど.
主人公エリスのジェンダーや小学生の秘書メープル,刑事のケンなど人物像や背景が面白そうなのでシリーズ化すればいいと思う.
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とっても読みやすかった。
エリスの華麗な準備もグレーゾーンでも自分の意思を貫いている姿がカッコよかった。
メープルはいまだに謎だけど、、、、
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エリスの探偵事務所の裏メニューは合法的な復讐。
1.女神と負犬(元彼復讐)2.副業(携帯ショップ)3.潜入(小児性犯罪)4.同類(暴露系アカウント)
「副業」「潜入」が特に痛快で小気味良い。
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case1〜4まで別れており、仕事終わりの一息つく時間に1caseずつ読んでいました。
どのcaseも面白い。小説で読むのももちろんいいけれど、映像映えする内容なのかなと思いました!
登場人物が実際動いている姿を見てみたい…
ネット社会の今だからこそ、正義とは何か考える一助となる小説だと思います。
悪役とならずして果たせる復讐はないというエリスの考えがグッときました。
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合法復讐屋のエリスが法律知識を生かしてギリギリ犯罪にならないラインの方法を用いて依頼された復讐をしていく話で、どの話も最後にはスッキリして、読んでいて気持ちがよかった
特に「女神と負け犬」が読んでいて1番衝撃的で面白かった
続編が出たらぜひ読みたいです
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弁護士資格と法律知識を活かして、依頼主からの復讐を合法的に代行する物語。
一話完結で短編の様にも読める。
伏線回収もしっかりしてるし、最後に二転三転するのも良かった。
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これアニメ化してほしい。カッコ良くて爽快。
エリスは、モデルのような長身、さらさらロングのストレートヘアーの美人。
かと思いきや2度目に会った時には男だった。美形なオネエで弁護士のエリスがすごい。
合法的な復讐は、法律の範囲内だけど、道徳の範囲外。
復讐への種まきがすごい!お見事。
爽快。
連作短編集で、4つどれも面白かった。
ラストまで読んでシリーズ化を確信!
次作も読みたい!
メープルも謎めいていて有能。
メープルとエリスの関係も知りたい。
親子ではないような?でも信頼しあっている大切な存在。
協力者もいるし(警察)心強い。
三日市零さんに注目したい。
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久しぶりにもっと続きが読みたい!って思える本だった。エリスのカッコ良さに惹かれるし、最後の弁護士バッチをーのところや、メイプルを本気で守ろうとしているところ。推しって言えるくらい好き。何より読んでてスッキリする。殺人事件の話とかは暗くて、真相を明らかにするっていうストーリーが多いと思うけど、これはミステリー?謎解き?要素がありつつ悪役に復讐されるので読んでいて爽快感がある。弁護士ってすごいよな、自分には関わることのない世界線。何も努力せず生きている自分がまた少し嫌になった。
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主人公エリスが営む探偵事務所を取り巻く4篇の物語。
初回のお話は復讐譚。ミステリー?と思ってしまったがエリスがどういった人物でやり方をするかの説明にあたる部分。なので少し物足りない。
が、2話〜は警察も動き出したりと、事件の色が濃くなり楽しめた。
まとまった短編で面白かったけれど、1冊分のお話もみたくなりました!
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張らせぬ恨み張らしましょう的な、限りなくグレーな方法で復讐してくれる弁護士事務所が舞台のお話し。
まぁすっきりといえばすっきり…だけど、全体的にパンチが今一つ足りない感じでした。
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タイトルと表紙に惹かれて購入しました
法律の範囲内で道徳の範囲外の復讐はどのような切り口でやっていくのだろう・・・という期待を裏切らない、テンポもよく、すっきりとした終わりでした
4つの短編からなりますが、1話目から一気に惹き込まれます
エリス達の今後が楽しみだから続編か何かまた出ないかな・・・
復讐なんて無意味、幸せになることが復讐、というありきたりな言葉に違和感を持っていた私には、エリスの言葉は凄く納得できるものでした
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初めて読んだ人の本だったけどすごくすごく面白かった。久しぶりに最初から最後まで面白くて一気読みした本。続編あるかな。あるといいな