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こちら4巻となっておりますが、津軽らの昔話、どのように成り立ったかを描いているので実質0巻と捉えている。
3巻までで示唆されていたことが短編として描写されているけれど想像の域をあまり出なかった。
今作品もテンポ良く読み進められるのでサクっと読了。
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最新作の4巻は前日譚の短編集ときいて、2巻と3巻は未読のまま読んでしまった。ミステリが強めの短編が二つと、ミステリ薄めのメインキャラの過去にまつわる短編が三つで、構成のバランスがよくて楽しめた。『知られぬ日本の面影』と『人魚裁判』が好み。
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「アンデッドガール・マーダーファルス」の4冊目。これまで3冊の前日譚。
これまでにサラリと触れられていた過去の経緯が詳しく語られ、どの話も楽しめる。
■知られぬ日本の面影
鴉夜&静句に津軽が出会い、一夜が明けた昼飯どきから始まる話。
小泉八雲(!)から依頼を受け、彼が抱えているトラブルの謎を追う。
文字通り“鎌鼬”というかまいたちの姿に驚愕。
最後に割れた下手人の正体とその意外な動機がなかなか泣かせる。
■輪る夜の彼方へ流す小笹船
〈不死〉になる前の鴉夜。彼女が輪堂と名乗る訳、彼女の推理力の源が知れる話。
安倍晴明と並び称される陰陽師・蘆屋道満が登場。禁忌に踏み込んだ道満の、その身勝手に巻き込まれ、輪堂鴉夜が生まれた話にちょっとゾクッとする。
『目をそらさず、細部を』
■鬼人芸
津軽が半人半鬼になった経緯、真打と名乗る訳が知れる話。
(直前に読んだ「イクサガミ地」に続き)ここにも前島密が登場。巷にくすぶる浪人や士族に手を焼いては、天竜寺に集めて殺し合いをさせるのではなく、山林局に集めて妖怪退治をさせるとは。
怪奇一掃特設隊、通称〈鬼殺し〉に集められた手勢の、黄昏た心情が不憫。
鴉夜の仇敵Mがここに登場、津軽とも因縁があったのか。
昏くて血生臭い話なのに津軽のへらず口から出る落語のお陰であっけらかんとした明るさがあったのが救い。
『生き残ったやつが強い』
■言の葉一匙、雪に添え
馳井家と鴉夜のつながり、とりわけ静句と鴉夜の抜き差しならない契りが知れる話。
〈不死〉となり14歳の姿のまま956歳になった鴉夜と静句の幸せな日々を、それから起こる惨劇を知りながら読む緊張感。突然鳴った客鈴の音に、ここでは勿論仇敵Mが登場。
胴体だけ持ち去ってなぜ頭を置き去りにしたのかがちょっと謎。まあ、そうでないとお話が続かないけど。
■人魚裁判
14歳の新聞記者アニー・ケルベルと《鳥籠使い》一行の出会いの事件。
罪を被された人魚を弁護する鴉夜の推理が冴える、この作者らしい理詰めでの無実の証明が鮮やか。
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0巻と呼べる短編集。
それぞれの過去と鳥籠使いになってからの前日譚。
様々な感情が湧いて忙しい。
でも兎に角アタクシは津軽が好きなのだな~。
彼みたいな笑っていられる強さはカッコいいですよね。
怪物だろうと、何百年前だろうと、人間と怪物の混じり物だろうと、人間のしていることって、ものの見方って変わらないのが悲しくもあり、可笑しいですね。
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短編集ですが、主要3人の重要なお話が収録されているので読み応えがありました。みんな苦労してこういうことになっているんだなあと…今後のお話がますます楽しみになりました。
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【収録作品】知られぬ日本の面影/輪る夜の彼方へ流す小笹船/鬼人芸/言の葉一匙、雪に添え/人魚裁判
鴉夜一行が怪物専門の「探偵」となったきっかけ、鴉夜が不死となった経緯、津軽の過去と半鬼となった経緯、鴉夜の半身が奪われた事件、人魚を被告とする裁判で弁護人となる鴉夜の冴えわたる弁舌が描かれている。
キャラクターの背負っているものが見えるのは楽しいので、シリーズもののこういう短編集は好き。
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シリーズ4作目で、サイドストーリー。
全く別の話ではなくて、本編を補う補助的なストーリーなので、読んでおくと物語に深みが増す。
気になったのは、鴉夜の師匠、ドウ様が最後に言い残した言葉。
辻褄を合わせた、というのはどういうことなのか?
鴉夜と、ドウ様を逃がした鴉夜に似た女性は何者なのか。
このまま鴉夜が8万年を超えて生きれば未来で師匠と再開することもあり得るのか…。
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2023/12/26 読了。
図書館から。
短編集。
津軽、静句、アヤ様の過去ですねー。
今まで触れてはいたけれど、話されてこなかった部分。
次回予告があってわくわく。
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異形達の笑劇第四弾。
今回は夜宴〈バンケット〉を追う一行の続きの物語ではなく、主役達の来し方を明らかにする短編集。
盛り上がってきたところで、一旦一息つくといったところでしょうか。
1の冒頭、見せ物小屋で顔を合わせた鴉夜と津軽がヨーロッパに旅立つ間を埋める物語に始まり、鴉夜のルーツ、津軽の生い立ちと半人半鬼に至る経緯、静句の秘められた内面が明らかにされ、これまでの思わせぶりだった場面達に幾許かの感慨が付与されると共に、語られずとものこれから場面の読みに影響を与えるであろうエピソード達。
一番面白かったのは鴉夜のルーツの話。
そこだったのかあぁ。
惜しむべくは自分の無知。
歴史上の事実、伝承はキーワードくらいしかわからず、ちゃんと背景押さえていたり、時系列や内と外の関連を把握出来ていたりすると、その嵌り具合により面白さを感じられたのだろうなぁ。
歴史のお勉強は過ちを繰り返さないためという堅い面だけでなく、物語を楽しむという利己的な観点でも大事ということがわかりました。
過去の自分に教えてあげたい。
とりあえず、『陰陽師』が読みたくなった。
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一旦小休止の短編集でございますな
鳥籠使いチームの過去を紐解いておりますが、中々に面白かったですね
安倍晴明にウェルズの『タイムマシン』、人魚に小泉八雲、前島密ともう次から次です
それにしてもジャックが強い!強すぎる!
人外の強さ!って人外ばっかり出てくるお話しでした(てへ)
この最強の敵にどうやって立ち向かうのかよ
首を長くして次巻を待ちたい!生首だけに(上手くない)
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それぞれの過去回でしたが、
鴉夜が不死になった理由が衝撃的すぎる…
津軽と静句のはなしは、これ最後はみんないなくなるんだよね…と本を閉じること数回。淡々とした日常の描写が、辛い。
最後にいつもの3人の話が読めてほっとする。
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短編集。鴉夜、津軽、静句の過去の話なので、これまでの話をきっちり覚えていない忘れん坊の私にも楽しめました。鴉夜さまや、師匠がかなり性に奔放なので、中学校以上です。
以下、これまでの話的にはネタバレではないけど、どういうエピソードがどこまで書かれているかのネタバレになるので、それも楽しみたい人は読まないようにして下さい。
あ!あと★4はこの作家さんへの期待値が上がり過ぎてるせい。★5でも良かったけど、もう少し性的要素ないほうが好みなので、好みだけでちょっと辛めです。エピソードとしても、推理物としても、凄く面白いです。
・知られぬ日本の面影
小泉八雲登場!三人が出会った直後のお話。
・輪る夜の彼方へ流す小笹船
鴉夜がまだ人だった頃。蘆屋道満に拾われ、都で安倍晴明に会い、そして不死に至るまでの話。
・鬼人芸
前島密が郵政を国に行き渡らせる過程で明治政府が行った怪奇一掃特設隊。そこで働く津軽。その過程でイギリスから来たあの人たちにはめられ、隊全員が鬼化の実験台に。
・言の葉一匙、雪に添え
静句が育った馳井家は江戸の頃、恩義を鴉夜に受けて以降ずっと仕えている。静句も当然のように美しく老いない鴉夜を大切に思い育つのだが、そこにあの人がやってくる。
・人魚審判
イギリスに入国直後の3人は、人魚が罪を犯したとして裁かれる裁判を新聞で読み、救済のため弁護人として現れる。怪異が裁判で勝ったことはない。前の巻でチラッと出ていた女の子の新聞記者が登場する。
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過去編なので心理的な部分に差異がありながら、根本的な部分は現在と一緒なので、大きな出来事により、現在の性格へ変化したというよりしっくりきて良かった。
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短篇集だったが、どれも読みごたえがあった。ミステリにSF要素ありで。このあとどういう世界が待っているのだろう。(え~ん電書にチェック入れてたので再掲)
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4巻にして主人公たちの過去編短編集とは、なかなか
焦らされます。
でも、津軽の過去編めっちゃ良かった。飄々とした彼の中で起きた地獄。エグい話なのに重たくならない。闇堕ちはしない、でもヘヴィなのが伝わってくる。
静句の思いはめちゃんこヘヴィ。なのにわかりみ深いのは、ワタシもヘヴィってことなのかしら。
3人の最初の事件、3人のそれぞれの過去、そして海外での最初の事件、と構成もよかったです
2024.5.26
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