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DD以外は他の書籍の方が良い
2023/11/22 11:27
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投稿者:J - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミドル/スモールキャップPEをクライアントにするBDDチームが書いた本、という印象。
そもそものM&A論やPMIについての内容は浅く、プレイヤーの位置付けもやや誤認が含まれるように見える。DDについてはPwC社の「ビジネスデューデリジェンスの実務」をベースに、肉付けとして本書を読むと良いかと思う。他の領域はM&A初心者はともかくそれなりに経験のある人間にはほぼ不要。
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BDDの目的/作法が分かりやすく説明されており、実務の中で都度参照したい1冊。BDDの進め方/スケジュール感などは実務で十分体感できるため、市場/競合を捉える軸など、切り口に迷った際に参照、ヒントを貰う位置づけ
印象に残った個所は以下
・「ビジネスDDとは、「限られた時間の中で、専門性に基づき対象会社のビジネスのポイントを見極め、将来の事業計画に落とし込む一連の活動であり、それによって将来にわたって対象会社がどの程度事業から収益を上げるのか定量化し、買収の意思決定を支援するもの」である」(p.49)※必然的に専門性に基づいた絞り込み/軽重が必要
・「「儲け」の構造の解明に必要な戦略/財務/業務の分析観点」(p.116)※図表のため、適宜参照。要するに現在のポジションを築いている背景(KBF)⇒KBFを実現するオペレーショナルエクセレンス(KSFやケイパなどの言葉)⇒結果としての財務指標、という構造と認識
・「オペレーションモデルの構造について買い手の目線で見れば、投資実行後にEBITDAを最大化するためにどのような取り組みを行うべきかを明らかにしてくれるオペレーションモデルが良いといえる」(p.152)※因数分解を正しく行えばOKなだけでなく、どこが可変の変数か、そしてその感度はどの程度か、という点をおさえられるモデルが必要
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ー 大げさな名前のプロジェクトは炎上する?
トランザクションにおいては、ディール自体にコードネームを付けて、各関係者がプロジェクトをコードネームで呼ぶのが通例である。コードネームは様々であるが、例えば、PJ rainbowであったり、PJ SKYなどといったようなものである。
そのコードネームに関して、ある種のジンクスのようなものが存在している。それは、コードネームが大げさなPJほど、結果的に上手くいかず、大変なプロジェクトになるというものである。実際のプロジェクトとは関係ないが、例えば、PJ Justiceといったものや、PJ Infinity、PJ Phoenixといったような壮大な概念がつけられているものが該当する。一方で、PJ FlowerやPJ Pineappleなど身近な名前はその対極である。
当然、因果関係は全くないが、なぜか経験則から多くのコンサルタントはそのような法則を感じており、PJが開始する前に、FAやクライアントからコードネームを共有されたときに、大げさなコードネームだと身構えるものである。 ー
本論とは関係のない余談だが、この部分が一番共感できた。
なんでだろう。大きなプロジェクトほど意気込みが大きいから、名前も壮大になりがちなのかな…。
まぁ、通常、会社の命運を賭けてやるからな。
あと、あんまりしょぼいプロジェクト名だと相手にも失礼だしな…。