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介護の入り口の現実。
身につまされすぎてどの登場人物にも共感と同情と批判と許容とがないまぜになったなんとも言えない感情がわく。
さて、自分が親に対してどうするのか。どうしたいのか。自分はどうされたいのか。向き合わずに歳をとるのはもう逃げでしかない。
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それぞれの心象の表現が秀逸だ。
家族なんてこんなもんだと現実を突きつけられる。
親子の関係、夫婦の関係、結局他人同士で皆自分のことしか考えていない。
表面上はうまくいってるように見える家族でも、本当に分かり合えているわけではない。
他人同士だからどこかに折り合いをつけて生きていくしかないのだ。
これは、うまく折り合いがつけられなかった家族の話だ。
みんなが本音を言いだしたらこうなるというサンプルのようだ。
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地元の直木賞受賞作家なので存じてはいたが、これまで読んだことはなかった(と思っていたが「凍原」は読んだことがある)。現代文の共テ模試に使われてたのを少し読んで、心情描写が少しクセのある文体だなあ、と引っかかって、ちゃんと読んでみることに。
結論としては、次積極的に買うことはないかな、と。年が同じくらいで、「燃え残ったものなんてあるんだろうか」とか共感できるところも多いし、心理の描き方が特に上手だなと感じるけれど…
家族関係の設定がウェットすぎる点が入り込めなかった。道民のドライな気質風に書いてるのだろうけど、心に重しがある登場人物ばかり。まあそうでないと、物語は進まない訳で。老夫婦の道行きはオチがついたようだけれど、それぞれの登場人物がどうなるのか気になる終わり方で終わってるのも、それも味なんだろうなと思うしかない。最終章での登美子さんの清涼感が救いです。