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北欧の豊かさや女性の社会進出は結局のところ、地政学による部分がかなり大きいのではないか、と考えさせられた。
日本も豊かな国ではあるけども、国民の
一人一人の意識の高さを北欧と比べれば、見習うべきところが山ほどあるんじゃないの、と問われる内容でした。
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北欧諸国の歴史と政治経済、そしてそれぞれの保健福祉制度に至るまで、幅広くそして分かりやすく解説している。
他のヨーロッパ諸国との関係や特にロシアとの関係からNATO加盟申請の流れなど、何となく知っていた事を改めて理解を深める事が出来た。
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このシリーズは欠かさず読んでいます。
今回はノルウェー、スゥエーデン、フィンランド、デンマーク、アイスランドですね。北欧は普段なかなか接する機会はないですが、北欧の歴史や国ごとの成り立ちがわかって面白いです。
行く機会がある方は、読んでおくとさらに北欧の旅が楽しめるのではないかと思います。
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実際に北欧に行って感じたことと、北欧の歴史や政治について擦り合わせるかのように読みました。日本のことだけでなく世界全体のことを知ることはとても大事だと思った。
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2023年6月に前書きがあるので、ウクライナ侵攻後の授業。フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、アイスランド、この北欧5か国の歴史と現況を述べる。読んでいてすーっと入ってくる。耳で聴くというのはこういうことなのか。スウェーデン、フィンランドのNATO加入問題などは、なぜ今まで2国がNATOに入っていなかったのか、その中立政策、トルコの反対の理由などを説明。
「寒い」ということがキーワード
厳寒の冬を乗り切るため死に物狂いで生存して命を繋いできた歴史。人口もスウェーデンで1000万人、アイスランドは36万人、それ以外3国が500万人台。全体で3000万人わる。一人一人が貴重な存在。男女の別なく国を維持するという危機意識が育った。
歴史的経緯
<ヴァイキングから始まる北欧の歴史>
・8世紀末から11世紀にかけスカンジナビア半島やユトランド半島に住んでいた、ゲルマン人の一派(ノルマン人)がヨーロッパ各地に進出。
・ヴァイキング船に乗り、北フランス、スペイン、地中海、ロシア、黒海、スコットランド、アイスランド、グリーンランド、北米大陸まで到達。ノルマン人のもともと住んでいた土地にはデンマーク、スウェーデン、ノルウェーの諸王国が建設され、キリスト教を受け入れて、北欧は西ヨーロッパ世界に組み入れられた。
・フィンランドはインド・ヨーロッパ語族のゲルマン人ではなくてウラル語族のフィン人。コーカサス系だが長い間スウェーデンやロシアに支配されていたため現在は区別できない。
・10世紀頃にデンマーク、スウェーデン、ノルウェーで王国ができても、フィンランドは国としてまとまっていなかった。
・12世紀にスウェーデン王がキリスト教化をめざしてフィンランドに侵攻しフィンランドはスウェーデンの領土となる。
・13世紀になるとデンマークが北海とバルト海の貿易で栄え最も有力になる。
・14世紀には、デンマーク女王マルグレーテが主導してノルウェー、スウェーデン、デンマークの間で「カルマル同盟」を結び、北欧3か国を同君連合の王国とした。グリーンランドも領有。
・アイスランドは9世紀にノルウェーのノルマン人(ヴァイキング)の入植が始まり13世紀以降ノルウェーの支配。だがカルマル同盟でデンマークの統治下。第二次世界大戦中の1944に独立。
・デンマークは北欧3か国(デンマーク、スウェーデン、ノルウェー)の盟主として13世紀に最も栄えたが、16世紀になるとスウェーデンが反乱を起こし分離独立。
・カルマル同盟は解体したが、デンマーク=ノルウェー二重王国となり、デンマークのノルウェー支配は続く。
・ノルウェーは以後400年以上もデンマーク支配を受ける。
・1618に三十年戦争がドイツで起き、1648年ウエストファリア条約で終結。それを期にデンマークとスウェーデンの地位が逆転し、スウェーデンが大国に。
・デンマークはユトランド半島南部の肥沃な土地を失い、小国の酪農国として生きる、「小国主義」に。これは現在まで受け継がれる。
・17世紀後半にスウェーデンはバルト帝国とい���れる絶頂期を迎えるが、ピョートル大帝のロシアの進出でバルト海をめぐり、「北方戦争」となりロシアに敗北、最盛期終わる。
・19世紀まではスウェーデンはそれでも大国だったが、ナポレオンの進出で、ロシアはフランスとの講和条約でスウェーデンに攻め込み、フィンランドをロシアに奪われる。
・その後スウェーデンではナポレオンの副官だったカール・ヨハンを王太子に迎え、さらにスウェーデン船がフランスに拿捕される事件が起きるが反フランスのイギリスにはつかず、フランスにも与しない中立の立場をとる。→これがスウェーデンの外交政策の基本となる。
・1814年にデンマークはノルウェーをスウェーデンに割譲。これはデンマークがフランスと同盟を結んでいたためだがノルウェーは反発し同年に独立宣言するが、スウェーデン軍に抑えられ降伏。ただし併合ではなくスウェーデン王がノルウェー王を兼ねる同君連合の形。1905年にノルウェーは独立。
1939
・フィンランド~1809年スウェーデンからロシア領土に。1917のロシア革命時に独立宣言しソビエト政権も認める。
・1914 第一次世界大戦ではスウェーデン、デンマーク、ノルウェーは中立を保つ。
・1939 第二次世界大戦 デンマークとノルウェーはドイツに、フィンランドはソ連に攻められる。
・フィンランド、1939からのソ連侵攻(冬戦争、継続戦争)で領土の一部をソ連に取られる。北極海に面していたところもとられてしまった。~今回のウクライナ侵攻に似ている。偽旗作戦による侵攻、意外に善戦したフィンランド。苦戦するソ連をみてドイツはいけるかも、と思いソ連に侵攻した。
・スウェーデンは攻められなかったが、中立を保ちたいが攻められている北欧を助けたいというジレンマ。北欧諸国に連帯感。フィンランドに義勇軍、デンマーク、ノルウェーには様々な支援。
・第二次世界大戦後 スウェーデンの中立政策:「戦時の中立を目的とする平時における非同盟」
ノルウェーの中立政策:とにかくソ連を刺激しない、協力しないという「中立」
東京都立小石川中等教育学校での授業をもとに適宜加筆。
2023.8.5初版第1刷 図書館
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学校の授業で一問一答のような感じなのでとても読みやすかった。内容についても興味深く、単に北欧といえども国ごとに違いがあり戦略があるのが当たり前なのだけれども面白かった。
1番の衝撃は婚外子の数がフィンランド以外半分を超えてるとのこと、、文化が違いすぎて想像できない。
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フィンランドがあんなに最悪の歴史を辿ってきたと言う事実は意外。
それと北欧諸国は人口が存在感の割に人口が極めて少ないのも改めて実感出来た。
いずれにしても今の超福祉国家や幸福度はそれなりの苦労の賜物と知る。
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北欧の国々も過去は
侵略戦争をしていたのは驚いた
日本が高福祉な北欧の制度を真似ても
同じようにはならないと感じた
それは国民の理解を高めないと
制度を入れても機能しない
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池上さんの本はかなり読んでいるので、世界の中の北欧という大きな括りの中では、特に目新しい発見はなかった。ただドイツやイギリス、フランスなどといったヨーロッパの大国と比べると、北欧諸国は高負担高福祉国家という以外あまり知らなかったので、北欧の歴史やそれぞれの国家の立ち位置等を具体的に知ることが出来た。
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・感想
池上さんの書籍本当に学び。特に今年はいろんなことを池上さんから学ばせていただいた気がします。
来年も沢山読もう。
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池上さんいつもありがとうございます!今回も大変勉強になりました。
北欧のイメージが今一つ掴めていなかったが、政治、経済、教育、福祉など知って、なるほどー!北欧スゲーなと膝をうちながら感心した。
他国との間で起きた戦争の悲惨な歴史的教訓が土台となってると知り、複雑な気持ちになった。
歴史は韻を踏むというが、早くウクライナの戦争も終わって北欧みたいになってもらいたいなと思った。
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相変わらずわかりやすい。
個人的に北欧に興味を持っていたので購入。
各国の特色と歩んできた歴史が現在の体制にどのように反映されているのか。
教育や政治など北欧から学べることもたくさん。
同シリーズを制覇したいです。