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これは面白かった。
途中まで本当に誰が犯人なのかわからないし、どうなっちゃうの?と止めどきがわからないくらいだったし、むしろ読むのを止められないくらいだった。
ストーリーは、美波紗和が同僚の白井という警察官とともに友人ミオが失踪したから探して欲しいと警察にやってきたナミの話を聞いているところから始まる。そんな中、血塗れでナイフを持った男が警察にやってきた。誰かの血を浴びているこの男は自分の名前すらわからない記憶喪失。だけど、状況から何かの事件に関わっていることは明らか。紗和は本庁の久賀と組み、事件の真相を追っていく。
もう一人の主人公は推理作家の月島理生。大学時代の友人、永門に誘われて洋館で行われる謎解きゲーム『ラザロの迷宮』に参加する。その謎解きに参加している新城、愛華、亜人夢、アッシュ、夏野、玲。そこで本当の殺人が発生する。外に出ることのできない状況の中、犯人は誰なのか。月島は推理を始める。
この二人の主人公の視点で交互にストーリーが進んでいく。どちらの視点からもだんだん謎が明らかになっていったり、謎が深まったり。
いやー、最後までどんでん返しというか飽きさせない作品だった。400ページ超えとは思えない早さで読み終えました。
以下ネタバレなのでこれから読む方は注意!
別の二人の視点で別の事件を追っているはずなのに、絡み合うのが本当に上手い。紗和視点の記憶喪失の男が何者なのかがわかるまではドキドキだったー。そもそも何者なのか、犯人なのか、事件に巻き込まれただけなのか。それがまさかもう一人の主人公、月島だなんて。そして、月島のストーリーは久賀の催眠術の中のお話だなんて…!謎解きゲームに参加していた人たちはほぼ月島の別人格だったなんて。月島自体も、本人の別人格の一つであったというのにも驚いたし、本当の自分って何なんだろうとも思ってしまった。
タイトルのラザロの伏線回収も良かった。ラザロはキリストによって蘇った。そんな名前がついたタイトルで、これは死者が死んでないパターンかと思ったらそんなことはなく。まさか、死んだと思っていた玲が玲じゃなかったなんて。これは騙されたというか全く気付かなかったー!そして、最初に出てきた失踪事件のミオが玲だったのに、入れ替わって玲はナミとして人生をやり直すなんて。何だかもうラストが怒涛の展開すぎた。
多重人格や催眠術とか、そんなことある?みたいなトリックというかネタもあったけど、全体的に二つの話がこんなにも絡んで一つになっていくのが本当に面白かった。
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シチュエーションが好き
洋館での脱出型の謎解きイベント
とかそれだけでワクワクする
館の外部パートが十角館を思わせる
面白かったんだけど
正直、またこのパターンか
と思うところもあった
★3にしようかと思ったけど
最終章で
そういえば回収されてない伏線が
あったな
とヤラれた感が強かったので
★4にパワーアップ
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映画「アイデンティティー」と設定も犯人もほぼ一緒
これを見てなかったら星5
最後の「ラザロ」の謎が解明されたから星3
登場人物のセリフが多くて読みやすい
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これってミステリなのかな?
「犯人は誰か?」という視点で読むと、肩透かしを食らうかも。
「この違和感はなんだ?」という点を考えながら読むと面白いかも。
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予想を上回るどんでん返し!みたいなレビューが多かったのでワクワクしながら読みました。
月島の身に起きていること、ペンションがどこに存在するかなどなど大体予想通りで、あれ?思ってたほどじゃなかったかも…なんて思っていたけど最後の最後にどんでん返しが待ってた…!冒頭の詩の印象がひっくり返る。
ラザロの伏線回収にゾワーってなった。
後半、月島が久賀と一緒に再びペンションに向かうくだりはすごくワクワクした!
伏線が沢山散りばめられていて、推理しながら読むのが楽しかった1冊でした。
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とりあえず表紙は差し替えようかw全く本文と乖離しすぎていてイメージも減ったくれもない。
さて、解離性同一性障害がモチーフであるというネタ晴らしが中間地点で公表されるまでのチープなミステリー構成に大変読みつかれた。ストレスによって。なんだこの名探偵少年コナンよりもひどいキャスティングに白けた会話、ネタをばらされることでようやく一息つけた瞬間にオチが全部わかってしまいページをめくる毎の衝撃とかいう見出しがまったくの誇大広告に思え、表紙、帯にことこん騙されまくった意味ではしっかり裏切られたオチと言えるかな。
それでも解離性同一性障害とわかってもう一度読むと無駄なく納得するかわりに、じゃあ、円卓の意義やマネキン、絵画がとってつけたような装飾品となりこれはこれでまったくの無意味となり作者はどうしたかったのだろうとこちらが悩む羽目となってしまった。
無駄な演出や過剰なもの知らぬ馬鹿さ加減の登場人物をもう少し調整すれば面白くなりえただけに残念な仕上がりでした。
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途中で時間軸が複数あるのかと思い、終盤にその疑問が解決され、最後は驚きの結末。初めて読んだタイプの小説で、とても楽しめました。この作家の他の作品も読んでみようと思います。
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面白い作品だった。二つの時間軸を並行しながら「記憶をなくした青年A」が誰なのかを推理していく。ところどころAに対して、なんか違うかなと思わされるのだが後半一気に回収されていく。仕掛けというか意味が分かった時にもう一度読み返したくなる。
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湖畔に建つ洋館を舞台にした謎解きイベント、なんてミステリー好きの私にはワクワクしかないなと思いながら読みました。途中から、もしかして?と思ったことが正解でしたが、帯に書いてあった「驚愕のラストに備えよ!」は流石に分かりませんでした。読み始める前に思っていたのとは印象が違う話でしたが、最後の締めがうまかったですし、面白かったです。
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どんでん返しミステリーと聞いて読んでみた!
確かにどんでん返し系だったし、どんでん返しには驚いた!良きどんでん返しだった!
だけど、館での殺人が全部催眠療法で起きた出来事で、登場人物がほとんど多重人格の人たちっていうのが受け入れられなくて〜。゚(゚´ω`゚)゚。現実に起こりうることなのかもしれないけど、そこまでいくともはやファンタジーのように感じる。。なんでもありになっちゃうというか(ファンタジー苦手民)
どんでん返しが良かっただけに、ここの部分が引っかかってしまって悲しい。ハマる人にはハマるんだろうけど自分的には残念だった。
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神永学さん作家デビュー20周年記念作の『ラザロの迷宮』の概要と感想になります。
概要です。
新人賞を獲った若きミステリ作家の月島は、友人の永門と湖畔に建つ洋館で開催される謎解きイベントに向かっていた。一方で行方不明になった女性の事情を訊いていた刑事の美波紗和は、署に突然現れた血塗れの男性の「助けて」という呟きに困惑する。まったく異なる出来事は次第に1つの結末へ導かれていく。
感想です。
『心霊探偵八雲』シリーズが話題の神永学さんは今作が初読みですが、何回転したか分からなくなるほどの想像を超えた作品でした。ミステリ愛好家の読者さんは賛否両論あるかもしれませんが、夕木春央さんの『方舟』の作風が好きな方にはオススメします♪
(ネタバレではないので、ご安心下さい。)
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「喪失」
突然現れた者は。
参加者同士協力し合うものだったとしたら、本当に探偵役なのか見極めるのは中々難しいものだろうな。
失った記憶を取り戻すのが一番とはいえ、それは相当負担になるだろうから安易に許可は出来ないだろうな。
「目眩」
本物の殺人事件。
一つの出来事に対してバラバラに動き過ぎたら、次の出来事が起こってしまうのを防ぐのは無理だろう。
限界まで遡ることによって獲れた情報もあるが、記憶の改竄が頻繁に行われていたら進捗は芳しくないだろ。
「棺」
予告状に気付く。
自信満々に謎解きを披露するのは勝手だが、あまりにも短絡的過ぎるうえに個人的見解が多すぎるだろ。
実際に調べてみる価値はある情報ではあったが、それを聞き出す為に同意のうえとはいえ無理し過ぎだろう。
「混沌」
信じようとした。
共通の知り合いではなくとも、これだけの参加者が一人の人物とどこかで繋がっているのは何故なのか。
雰囲気が変わった瞬間に辞めずに続けたからこそ見えた顔だが、ここまで豹変すると流石に恐怖を感じるな。
「惨劇」
壊れた一人たち。
護るために生まれてきたが、主となる者が本物ではない限り望めば永遠に新参者を連れてきそうだよな。
迷宮から脱出する鍵は目の前にあったのだろうが、それに気付くことが出来ないほど追い詰められたのだろ。
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ストーカーにつきまとわれていた女性の失踪事件、警察署に現れた血まみれでナイフを持った青年の事件、そして友人と脱出ゲームに参加することになった月島が巻き込まれた事件。
表紙の裏にもショートストーリーがあり、本ならではの仕掛けが凝っている。
……某児童ミステリ作家のとある作品を思い浮かべてしまい、驚きが少なかった。どんでん返しにも慣れたすれた読者なので、最後の真相も想定内。
まったく本筋とは関係ないが、加害者家族や被害者家族に絡む人の感覚が理解できない。二次被害を生み出すだけなのに何が楽しいのか。そもそも自分を省みたとき、人に石を投げられる資格がある人っているのかな。(そういう人は石を投げないと思うけど)
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あおり文句のように話が進むにつれて展開を予想させるような数々の手がかりが出てくるが、最後まで決定的な核心をつかず、二転三転と話が動くので読む手が止まらなかった。
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面白かった。続きが気になって、どんどん読み進められました。ラストは衝撃で、驚きました。
読み応えのある小説でした。