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おそらく本当の意味ではベイスターズファンにしか刺さらない小説。遠藤や田代がいた頃のホエールズ時代から始まって、98年日本一、その後の低迷期、そしてCS、日本シリーズへと続く各時代。それぞれの立場で応援する人々の物語です。
個人的にはすべての時代を知っているので、いろいろなシーンで涙が出てきます。やっぱり97年、98年の横浜の街が盛り上がっていくあの過程は忘れられません。
弱くても、強くてもベイスターズを応援してきた人に読んでほしい1冊です。
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体調を崩していたからか、中々読み進められず、途中寝かしてからの、読了。体調によって、波長が合うか合わないかもあって、物語世界に入れるかどうかというのがあるのだなぁと思った。
三話目からは、徐々にはまり始め、ラストのダブルヘッダーは最終的に軽快に読めて、爽やかな気分で終われた。流石、佐藤多佳子さんという感じでした。
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地方在住のささやかなベイスターズファンとしてはこの「熱」に触れることが出来る方たちがとても羨ましい限りなのです。
著者と年齢が近いこともあり、冒頭からホエールズの遠藤投手の登場に、読む心をわし掴みにされてしまいました。
自分も神宮球場で遠藤投手の活躍をレフトスタンドから応援していた人間なので、その臨場感に心が躍ります。
「スポーツには人の心を動かす力がある」この物語に登場する人物は誰もが心が動き、そこから自分の居場所を見出して歩み出していきます。
「熱狂的ベイスターズファンのストーリー」としてだけ読むにはとてももったいない。
この3つのストーリーはそんな読み説き方をしてみては如何でしょうか?
「あとがき」に添えられた著者からのコメントが心に沁みますね。
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表紙がかわいかったのでパケ買い?全く内容も作者もわかってない状態で購入。めちゃくちゃ熱い野球の話だった。全く野球に興味がない私でも、一緒に応援してる気持ちになって何回も胸いっぱいになって泣きそうになった。表紙、後から見たら夜空の星しか見てなかったけど、ちゃんと球場描かれてた笑この作者、一瞬の風になれ書いた人だったんだ。
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縁があって野球について(とくにベイスターズに)詳しくなりたいなーとおもっていたときに本屋さんで見つけた本。
選手の名前とか試合についてはわかりきれなかったけれど、野球を応援する人の熱量だったり、親子やもっと年の離れた人と好きなことを共有できるっていいなあと思った。
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新幹線の中で光希が会ったお姉さんがかっこいい
「ホークスに負けんさんなよ」
あはは、カープ女子言いそう。
野球が好きでたまらない人って、人生徳してるなぁ
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本を読み始めた頃くらいから
プロ野球観戦にもハマっていて
なんだか素敵な本がある!と思い読み始めた
野球と共に人生を歩んでる人たちのお話
実名が出てくるので登場人物たちに
より一層臨場感があってワクワク
ホークスファンなので最後には
ホークス選手達も出てきて嬉しかった
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ベイスターズファンとして気になっていた作品。色々な時代のベイスターズやファンの雰囲気を感じることができたし、今のベイスターズと自分に当てはめて見てしまい、共感度が高かった。これからもベイスターズを応援していきたくなる作品だった。
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ホエールズ~ベイスターズファンの人たちを描くお話。
贔屓の球団があるというのはいいよねえ。
私は福岡に住んでいたのでその時からのライオンズファンで、埼玉に行ってからもずっと応援していたのだが、もう何年も前から日常的に試合を目にする環境にもなく、いつしか知らない選手ばかりになって、もはや昔ほど応援したいチームでなくなった。
かと言って、テレビでよく見る関西のチームのファンになるかと言えば、それも違うという感じで、なんだか応援するチームを持てないという宙ぶらりんな心持ちなのだな。
そもそも球場に足を運ぶのも年に一回あるかないかで、野球に対する興味も薄くなっているのだが、とは言え、この本の登場人物たちのように一心に応援できるチームを持てているのは羨ましい。
あまり冴えない古文の先生、未来を探しあぐねる女子高生、家業の電気店を継いだ若者、少年野球のピッチャーとその父である洋食店のシェフ。それぞれの日常が、1984年、1997年~1998年、2010年、2016年~2017年のシーズンとともに描かれる。
みんなで一緒に野球を観ている時が一番安心できて、勝っても負けても楽しくて楽しくて、という気持ちがよく分かる。ライオンズもかつて長く低迷した時代があったので、弱小球団をそれでも応援する気持ちもよく分かる。
が、物語としては、それ以上に刺さるものがあまりなかった。ベイスターズ愛に溢れていて、思い出すこと言いたいことが書ききれないほどあるのだろう、どのお話もちょっと長く感じた。
最後の話も、日本シリーズ第6戦の描写は臨場感に溢れてとても良かったが、全体的には小学生の日記みたいで、良い話なのだが、読み手としてはややダレた。
うちは下の息子が何故だかベイスターズのファンなのだが、奴が読むとちょっと違うのかなあ。
私に一番良かったのは12頁足らずのプロローグみたいな最初の話でした。
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「一瞬の風になれ」をどうしても読み直したくて、当時800を走っていた弟にあげたのに買い直してしまった。
「私は途中で帰ることができなった。これまでは、どんなに心残りでもしぶしぶ一人で帰ったのに。帰らないと世界が終わると言われても横スタから出られなかった気がする」(p.57「パレード」)
泣いちゃうかと思ったな。わたしはそういう空気を知っていた気がするもの。
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2024年10冊目
佐藤多佳子さん/
いつの空にも星が出ていた
大洋ホエールズ→DeNAベイスターズをとことん愛した人たちの物語。
「夢中になれるもの」は自分の支えになり、誰かと絆を結ぶ。ほっこりする4つのお話です。
#読了
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横浜大洋ホエールズから現在の横浜DeNAベイスターズに至る球団の歴史を主軸にし、各時代のチームを応援していた、様々なファンの群像劇です。
舞台となる時代も違えば、ファンの年齢・職業・性別、更には応援歴も違う人たちが、たまたま同じ時間を過ごし、喜怒哀楽を共有する様子が巧みに描かれています。
加えて著者は、球場で生観戦する醍醐味を詳細に伝えます。解放的な広さ、照明のカクテル光線、芝の緑、バットが捉える打撃音、歓声の高揚感など、五感を通して味わった経験は、確実に記憶に刻まれるんですね。
遠い昔、学生時代に神宮球場でヤクルト×巨人戦を観た記憶が、まざまざと蘇ってきました。何でもそうかもしれませんが、本物を自分の目でみる経験は貴重で、時に人生を変えるまでいかなくとも、大きな影響を受けることってある気がします。
当然のことながら、応援する人にも物語があります。誰かにとってどうでもいいことでも、別の誰かにとっては大切なこと‥、そういうのは世の中に満ちあふれていますね。少なくとも喜びは、誰かと共有することで倍増することは確かでしょう。
いろんな人たちの人生が野球と交錯し、そこに恋愛、友情、家族などのドラマが上手く描かれた物語でした。夢をみることは、人生に彩りと潤いを与えてくれますね。