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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
夫婦の関係なんて、本人たちしかわからないから。
二人だけの問題でもないし。
話に出てきてたの、核家族だけだったけど、
そうじゃなければ、全く話は変わってくるしね。
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図書館本。いろいろな夫婦の話。優しさ以外に必要なことは?考えさせられた。それぞれの話の登場人物のつながりが面白かった。
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それぞれの夫婦のあり方とつながり。
書き下ろし
・佐原夫妻 十月十六日(日)
・足立夫妻 十月から十一月
・船戸夫妻 十一月から十二月
・江沢夫妻 十一月から十二月
断章 小倉琴恵 十二月十六日(金)
・佐原夫妻 一月から五月
断章 小倉琴恵 十月十六日(月)
出版社を軸として、そこに勤める夫や妻たちが、それぞれの家族、夫婦の悩みを解決、模索していく。
その出版社の人事部長を務める佐原滝郞もまた、娘の交際相手のことで悩んでいたが、それぞれの夫婦の着地の仕方が、滝郎の心境の変化をもたらす。
唯一の独身の作家、小倉が締める味を出してるところがいい。
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同じ出版社に勤める色々な夫婦のお話
皆それぞれ現代的な夫婦だなぁと思った
片方が我慢して成り立つのではなく、お互いに納得できる形で夫婦を続けていく
江沢夫妻はちょっと私的に納得できなかった
離婚してからいい夫婦になる?よくわからない
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好きな作家さんの1人。
夫婦どちらかが 出版社に勤める4組の夫婦の連作。
出版社の内情とかは興味深かったけど 小野寺さん独特の語り口調(話言葉)とやたらと漢字だらけのフルネームの人達がいっぱい出て来て みんな同じ人達に感じてしまいました。
主人公が読んでる本の中の人達迄のフルネームとか説明とかそこまでいらないんじゃないかな
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みつばの郵便屋さんを彷彿とさせる語り口。と思ったら、みつばの郵便屋さんと同じ世界の話じゃーん。と思って、にやにやしながら、読みました。小野寺さんらしい、優しさに溢れるお話です。夫婦って、色々ありますよね。相手のこと、分かっているつもりで、分かってないこと、たくさんあります。
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まぁなんとも印象に残らない話が多いかな。
「続きを読みたい!」って感じでもなくて
途中で読むのをやめました。
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東京にある大手出版社の景談社に勤める4人の既婚者を中心に、夫婦という関係の機微を描いた連作短編集。全5章で4章のあとと5章のあとに断章が挿入されている。
◇
その日の佐原滝郎は、朝から落ち着かなかった。ひとり娘の楓が彼氏を家に呼び、両親に紹介することになっていたからだ。妻の和香も落ち着かないのか少々はしゃぎ気味だ。
約束の時間は午後1時。30 分前に特上にぎり寿司5人前も届き準備万端だ。
ところが1時になっても玄関のインターホンは鳴らない。5分過ぎ10分過ぎても同様だった。楓が一緒にいるはずだが連絡もない。心配し始めたところ 15分遅れで2人が到着した。
「おじゃましま~す」というチャラい挨拶とともに姿を見せた彼氏の名は池本悠。27歳。
見かけはスッとしたイケメンだ。だが、遅刻を詫びるでもなく連絡なしを申し訳なく思う素振りを見せるでもない。
会社で人事部長を務める滝郎が、社会人の常識に照らしてそのことを注意すると、「すいません」という軽い謝罪。楓も「家にいるからいいじゃん」という不届きな返事。
滝郎が気を悪くしたまま、寿司をつまみながらの会食がスタートした。
和香が気を利かして仕事や将来へのビジョンを尋ねていくが、池本の返答のすべてが、一流企業の人間としての滝郎には気に入らないものだった。
( 第1章「佐原夫妻」)
* * * * *
夫婦。
一心同体。連理の松。比翼の鳥。
心が通じ合い、ことばにしなくても互いの気持ちを思いやった行動がとれる。
俗に ( 特に結婚式のお祝いスピーチでは ) そう言われます。理想の夫婦像ですが、それは夢物語では決してないと思います。
けれど常に、きちんと相手に意識を向け心を開いていることで、初めて到達できる関係であって、とても一朝一夕にはたどりつけないことは確かでしょう。
本編で描かれている4組の夫婦。それぞれ夫婦ともに善良な「いい人」なのだけれど、夫婦関係を揺るがすような危機に直面します。
第1章の佐原夫妻の危機は、滝郎にとっては気の毒でした。
池本悠の言動は初対面の年上の人間に対するものとは思えません。馴れ馴れしいし図々しいだけ。そこには自分の恋人を育んでくれた人へのリスペクトが感じられません。
別に芸人志望のユーチューバーが悪いと言うつもりはありません。しかし社会人としてのマナーというものがあるはずです。
妻の和香などは池本に好意的だったけれど、夫の滝郎の反応こそノーマルなものだと思います。
婚姻は成人した当人同士の合意によります。だから池本と楓が結婚するのは認める他ないでしょう。
それでもその人間性を受け容れられないのなら、こちらが我慢する必要はありません。相手にそう告げるべきだし、そこからしか理解し合う関係は生まれないと思うからです。
滝郎の嫌悪感はまったく以て正当なものです。だから、それを滝郎の器の小ささだととった和香には賛同できませんでした。
佐原夫妻以外は夫に非があ���ました。
第2章の足立夫妻はいい関係だし、結婚2週間で妻の結麻が転勤になり、東京と名古屋に別れての別居生活は気の毒です。
それでも、結麻に退職を提案 ( 要求でないだけマシですが ) する道哉は失礼の極みでしょう。妻の気持ちに向き合えていません。
第3章の船戸夫妻は、夫の幹人に問題ありすぎです。
合コンで、バツイチ・年上ということをまったく気にせず、美奈そのものを見てくれる。そんな幹人のフラットなスタンスは魅力的です。
けれど結婚してみて、魅力だったフラットさは大雑把なだけであることに美奈は気づます。
会社帰りに偶然出会った元カノともんじゃ焼きを食べに行ってしまう。
体調の悪そうな幼い息子 ( 美奈の連れ子です ) をひとり残して、急に入ったアマチュアバンドの練習に出かけてしまう。
美奈の気持ちや息子の体調が急変する可能性をまったく考慮しない浅はかさ。
元カノやバンドの先輩を、家で待つ妻やひとり残される息子より優先してしまっているのです。こんな夫は家庭人としては失格です。
自分が美奈なら離婚へ大きく傾くでしょう。
第4章の江沢厚久については理解に苦しみます。
植木職人になるため現在の信販会社を退職したいというところまではまだわかります。そして修業のため沖縄で造園業を営む学生時代の先輩の下へ行くということも百歩譲ってわからぬでもありません。でも、だから離婚したいという理屈には納得しかねます。
修業中は給料はなく家庭人としての責任も果たせないために申し出た離婚のようです。
確かに妻の梓乃は出版社勤務で安定した収入があります。だから妻を養う必要はないでしょう。けれど、2人の子どものことをまったく考えていないのはどうなのか。最初から妻に押し付ける気満々ではありませんか。
要するに修業が終わっても沖縄から帰る気はないということなのでしょう。無責任この上ない態度だし考え方です。
子どもが2人とも沖縄についていきたいと希望したとき厚久は戸惑いますが、果たして胸を痛めるぐらいはしたでしょうか。そうあってほしいと思います。
佐原夫妻以外の夫婦は、夫の幼稚さや身勝手さが目につきますが、妻の度量の大きさや人間性の豊かさが却って引き立っていました。
もしかしたらこの妻目線のストーリーは、断章で『夫妻集』を執筆することになっている作家の小倉琴恵の目線ということなのでしょうね。「男」というものを見切っている。そう言えば琴恵のかつての不倫相手もつまらないクズ男でした。
小野寺史宜さんらしく、温かでユーモラスな文章であり、随所に過去の作品をかませているところもうれしく読めて、とても楽しませてもらいました。
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景談社という出版社に働く人達の夫婦関係を描いた短編集。
年代も置かれた状況も異なり、夫婦といっても本当に人それぞれだなと思った。
最近の小野寺さんの作品、こんな感じでさらっと終わるものが多い気がする。
少し前のものは、静かな中にももう少しドラマ性(いい表現が見つからないけど)があったような。
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夫婦を描いた連作短編。年齢と結婚歴で受け取る印象が変わるかな。夫婦って響きに新鮮さを感じさせるなんともいえないいい感じの作品でした。
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良かった。じんわり心温まる感じ。
出版社「景談社」に勤務する四つの夫婦の物語、という設定も本好きとしては堪らない。
嬉しいのは夫妻を描きながら出版社のお仕事小説っぽくもあり、作家視点も楽しめること。
ちょっとした仕掛けもあって楽しい。
ちょっと波立つことがあっても、夫婦の数だけ物語があるんだなぁと優しい気持ちになれて良かった。
登場人物が夫婦関係を振り返り、改めて感じた言葉が、シンプルだけど思いがこもっていて響きました。
小野寺さんの世界観はホッとする。
夜寝る前に読んだので、更にゆったりとした気持ちになりました。
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連作短編小説。
景談社という出版社の人事部長、販売、編集、ライツという部署は違うけど同じ会社の社員のそれぞれの夫婦。
いつもながら、過去の小野寺さんの作品がチラッと出できてあーはいはいと思いながら読んだ。
最近はコロナのことがどう表現されているか読み手のこっちも気にしている。作家は書きたい題材なんだなと改めて思った。男性が主役のものが多い印象なところ今回は女性目線な章が多かった。でも、小野寺さんだなぁ〜とニヤニヤした。
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新婚なのに別居からスタートしてしまった夫婦、
バツイチ子持ち8歳年下の旦那と再婚し、それを後ろめたく思う妻、
50代になり、急に夫が仕事を辞め沖縄に行くと言い出した夫婦、
夫婦というのは他人と他人が一つになった形である。
だけれど歩み寄ったり手を取り合えることを許せる関係性なのが夫婦なのかなと思う。
解決策も打開策も夫婦によって違う。
道を切り開いていくタイプ、手を取り合うタイプ、妥協するタイプ
でもこの考え方はきっと一人ではできない。
パートナーがいるおかげでその道を選び進むことができる。
夫婦になるっていうのはどういうことなのか、
この本を読めば少しだけ分かる気がする。
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佐原夫妻は夫の滝郎さん、足立夫妻は夫の道哉さん、船戸夫妻は妻の美奈さん、江沢夫妻は妻の梓乃さんが景談社という出版社の社員という繋がりがあり、それぞれ娘の結婚、新婚早々に転勤になり別居、連れ子と歳下の夫の関係、結婚して17年経ち50歳手前で突然、植木職人になりたいから仕事を辞めて沖縄に行くと言い出す、など4組の夫妻におとずれた試練のお話です。
小野寺さんの本は前にも夫婦の話のを読んだことがあって、その時も上手いなぁと思いましたが今回も、そういう形もあるよねとすんなり受け入れられる感じで、すごくよかったです。
出版社の業界話も興味深く読みました。コミックや小説など、ドラマ化映画化の帯がついて日々入荷してきますが、その本たちが実際にドラマ化映画化するというのは、かなりの試練を乗り越えて現実化したんだなーと思うと感慨深いです。普段本を読まない人が映像を見て1人でも多く本を手に取って欲しいなぁと切に願います。
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2023/08/30リクエスト 2
出版社の社員でつながる連作短編集。
娘の彼氏に初めて会う人事部長
新婚の妻が単身赴任
子連れ再婚
3人の子がいる、恵まれた境遇の専業主婦が離婚を決意
この本を読み独身の人は、夫婦っていいな、こんなふうになれたら、と思うのかな。
なれたらいいね、とは思うけど。
お互いがどれだけ相手の立場になり考えられるのか、妥協ではなく考え方を柔軟に変化させて寄り添えるか、だろう。言うのは簡単だけど実行はたやすくない。
テーマは興味深く、妻が働き続けるために単身赴任する、さらにその最中に出産もする、これが一番印象に残った。