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いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい (講談社+α新書)
第1章 資本家の仲間入りをする近道
私個人の感覚としては、65歳でローンのない持ち家と1 億円の貯金があればリタイアしてもいいと思います。
仮にその1億円をまったく運用せず、切り崩していったとして、95歳までの残りの30年で割れば、月々28万円ほどになります。そこに年金20万円が入ってくるなら、合わせて48万円ほど。それだけあれば、それなりに余裕のある暮らしができそうです。
300万円を投資して会社を買い、1億円を報酬として回収するのはそれほど難しいことではありません。事実、中小企業経営者の平均年収は、中小企業庁や民間のデータなどによると、1700 万円ほどになります。そんな会社を買って10年ほど経営すればいいのです。
資産とは、持っているお金(不動産や株や投資信託など現金以外も含む) のこと。資本とは、新しいお金を生むための元手となっているお金のことを指します。つまり、資産はそのままではあまり変化しませんが、資本はお金を稼いでくれます。
フランスの経済学者、トマ・ピケティが書いた『21世紀の資本』は全世界に大きな問題提起をしました。ここ30〜40年ほどで不平等が拡大し、戦前の状熊に戻っているというのです。
ピケティらが運営する世界不平等研究所が発表した「世界不平等レポート2022年によれば、世界の上位1%の富裕層が持つ総資産は2021 年、世界全体の個人資産の37.8%を占めています。さらに、世界の上位0.1% が、世界の19.4%の資産を持っているというのです。対照的に、世界の下位50%が持つ資産をすべて合わせても、世界全体の資産の2%に過ぎないというから驚きです。
ピケティは『21世紀の資本』のなかで、r>gというシンプルな不等式を紹介しています。 資本への投資によって得られる富は、労働によって得られる富よりも成長が早いことを意味します。要するに、給料を貯めるより資本を元手にお金を稼ぐほうが圧倒的に裕福になれるということです。
会社を買う起業というのはアメリカでは一般的になっており、1980年代、のちにスタンフォード大学の教授となるアーヴィング・グラウスベックが、ハーバード・ビジネススク—ルで「サーチファンド」という厩念を発案しました
第2章 なぜ、「いますぐ」なのか
なぜ「いま」なのか。企業買収のための条件が整ったということを示す三つの話をしましよう。
一つめは、経営者保証が明確に外せるようになったことです。
二つめは、買収および会社の立て直しに必要な資金調達が非常にしやすくなったことです。なんと、個人保証なしに特例の低金利で最大10億円程度借り入れられる環境が整ったのです。
三つめは、情報面の変化です。スモールM&Aの市場が整ってきて、売り案件の情報が格段に手に入りやすくなりました。
売り企業が顕在化してきたのには、さらにこんな理由も考えられます。
コロナ禍、人材不足、物価高、デジタル化といった出来事のタイミングが、たまたま重なったということです。
第3章 自信を失ったサラリーマンたちへ
買い手の条件が整ったと伝えました。あらためて整理すると、その条件は四つ。
⑴中小企業の社長個人の経営者保証が強制されなくなっていること
⑵事業承継における税制優遇及び融資の優遇制度ができていること
⑶売り企業の情報量が格段に増え、会社を見つけやすくなっていること
⑷ 事業継承にかかる仲介料などのM&A費用にも補助金制度ができていること
市場はいま、潜在的な会社も含めると売り手が多く、買い手が少ない供給過多の状態。つまり、" 買い手市場" です。
第4章 サラリーマンだけが持つ「社長の能力」
私が大手・中堅企業の中間管理職の方に、中小企業の買収をお勧めするのは、実践における経験に加えて、企業で受けてきた教育のアドバンテージがあるからです。
そういう企業で長年勤務されてきた方は、特段、教育を受けてきたという感覚がないかと思います。しかし実は、自分では気づかないうちに、非常に高度なマネジメントについての教育を受けています。
会社を買うことで、あなたの老後の収入に、二つの大きな変化が生まれます。一つめは、役員報酬です。もう一つは、人生の張りや生きがいです。
60代は社長としてがむしゃらに働いて、現役を退くのは、70歳を過ぎてからでいいでしょう。 社長を10年間やるかどうかで、その後の人生は天と地ほど変わるはずです。
第5章 どんな会社を買えばいいのか
最初の会社選びでは、この「好き」の円に加えて、「得意な業界」と「得意な地域」というファクターを合わせて考えましょう。逆に言えば、会社選びの段階で間違えれば、かなりの確率で失敗します。
買いやすいビジネスモデルとは、まず「ストック収入」があるビジネスです。次に、利益率が高いビジネスモデルもお勧めです。最後に、「ROE 」が高いビジネスも狙い目です。特に買いやすいのは資金繰りがいい会社です。
世間では「サラリーマンが会社を買うなんてできるわけがない」と思い込んでいる人がまだまだいます。だからこそ、早く動き出した人はいい会社を安く手にすることができるのです。そん
な「おいしい」状況は最長でも5年、早ければ2〜3年で終わるでしょう。
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前著も拝読しましたが、前回に負けず劣らず300万円で会社を買って、資本家の仲間入りしよう、という内容でした。
気になったところへの付箋は9箇所つけました。
前著は5年前刊行ですが、それから世の潮流は変化し、政府の後押しもあり買いたい人への追い風が吹いている状態といえます。
資金的な人生設計を考えると、ただ企業勤めをしているだけでは心許ない私としては、魅力的に映ります。
しかし、タイトルだけ見ると、そんなうまい話があるのか?と感じると思われます。実際そううまくいくことばかりではないかもしれません。自分の労働力を買った会社にコミットする必要や、投資資金の回収もうまくいかないリスクも存在します。
利益がでていても何らかの理由で、廃業を余儀なくされる企業が後を絶たない昨今、今は買い手市場であり、やる気のある人の背中を押してくれる内容でした。
紹介されていますが、M&A仲介会社のサイトをみて面白そうな会社を探してみると、実感が湧くと思います。
大企業勤めの経験がある私も、まずは探してみようと思います。
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サラリーマンはとあるが実際問題サラリーマンをしながら社長業をやるのはあまり現実味がなく、副業として、もう一本の収入源を希望‼︎という人にはあまり響かないのではないかと感じました。
一方で起業よりも低リスクという部分は共感でき、やりたいことが明確で今の職を手放す覚悟がでにきる人、定年が目前に迫っている人などには一つの可能性として挑戦する価値があるのではないかと感じました。
30代、40代でさらに家庭がある人などにとってはかなり勇気のいる内容かなと思いましたり
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評価3.5
一つ人生の選択肢を増やすことができ、良いことを知れた。
確かによほどプランが明確&行動力がないと、起業はなかなかうまくいかないと思う。(挑戦するのは良いと思うが)
会社を買うメリットが色んな観点から勉強になった。(節税対策/報酬/老化対策/老後資金などなど。。)
ただ、本気で会社を買うならばそれなりにお金の周りのことなど勉強は必要やろうなと。。
少なくとも、会社を買うことについてもう少し勉強してみたいとは思えた。
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【メモ】
・起業は失敗しようと成功しようと大きな経営スキルが身につく
・飲食店に失敗した人の例の話はキャッシュフローが考えられていない、経験不足ももちろんだが、それよりも準備・勉強不足かと思った
・飲食店、宿泊の廃業率は極めて高い
・FL比率を下げる努力をしている
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その気になって安易に会社を買うとドツボにハマる。自分が好きな業界で、会社の現状や将来性をよーく調べて考えて納得したら行動するのもアリかもしれないが、成功する人はほんの一握りだろう。経営に心身共にコミットして積極的に関与するのがマスト。私には重すぎるビジネスモデルで無理。
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起業するよりも、すでにある会社をMAした方が成功率が高そうだということは分かった。サラリーマンの営業スキルが中小企業で通用すると書かれていたが、やってみないと分からないだろう。今後、後継者不足などで廃業する法人も増えると思うので、サラリーマンが事業承継でオーナーのなって経済の活性化につながればいい。