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姉弟の復讐劇がメインテーマであったと思うのだが、民間医療の方に主に目が向いてしまう。
難しい病で苦しむ方々が民間医療に頼りたくなる気持ちは十分理解できる。ただきっとそれだけに頼るのは危険であると思う。そして民間医療の中には本作のような根拠のない宗教のような怪しげなものもあるということを忘れてはいけないし、辛い方々を騙すようなことだけはあってはならないと思う。
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旧統一教会の問題を参考にして書かれた小説かな、と思ったけど刊行日見たら違うみたい
この本が書かれてあの問題が起きたのか…
しかし現実に起きてそうな内容であった、起きてそう、というか日本のどこかで起きてるんじゃないか
そんな怖さを感じるような一冊であった
サブタイトルに刑事犬養って書いてあるけども、犬養のキャラがそこまで強くなかったのも良かった
いや、しかし今回のテーマの民間療法やら、他陰謀論やら、なぜあのようなものを信じてしまう人がいるのか
人は何かを信じる方が、身を委ねる方が楽だからか
自分で考えることをやめたいのか
私は自分でしっかりと考えられる人間でありたいと思った
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導入部分の回想シーンが結末にそう繋がってくるのか〜と思いました。途中からぐーちゃんの正体については検討がついていましたが、ゆーちゃんについては何となくでした。それにしても織田さんが被害者だったとは‥‥姉妹の復讐の仕方については、他の患者さんを巻き込む点に於いて個人的には納得しかねますが、でも、幼い姉妹の視点から考えてみれば、これもあり得ることなのかと。それにしても犬養シリーズも安定の面白さがありますね。個人的には御子柴礼司シリーズが、シリーズものとしては特に好きです。
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犬養隼人シリーズ6作目
恒例の医療ミステリシリーズ
実際に近年話題になった宗教団体を絡めたような物語
犬養シリーズはどれも面白くこの作品も同様グイグイ引き込まれる魅力がある
どんでん返しが特にスゴいなどという訳では無いのだが物語の持っていき方が上手くいつの間にかページ数があっという間に無くなっていった
結局アイドルの子は標準治療の効果の出が遅くて民間医療のタイミングと重なっただけだったのかな?
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犬養の娘サヤカの入院友達が自宅療養に切り替えて間もなく死亡した。遺体には無数の謎の痣があったが、検視の結果病死と判明した。
同じ頃、自分の闘病が家族の負担になると遺書を残し自殺した主婦がいた。こちらの遺体にも虐待には至らない同様の痣が存在した。しかし自殺を疑う余地はない。
2つのケースはいずれもある民間医療が関わっていた。
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犬養シリーズは医療ネタが多いんですが、海堂尊さんの医療ミステリーに比べると若干暗い。というか、あちらが明る過ぎるんですけどね(笑)
先日綾野剛主演の『ドクター・デスの遺産』をプライムビデオで見たのですが…正直がっかりしました。あの映画では犯人が殺人を楽しむ愉快犯になっていて、テーマがズレてる。
犯罪を犯す側もある意味被害者で、同情を禁じ得ない部分がある…本書でもやはり、そういう問題が定義されています。
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中学生の娘・沙耶香の友人は長い闘病生活を送っていた、突如自宅療養に切り替え、退院することに。
1カ月後、祐樹は急死。
やがて〈ナチュラリー〉という民間医療団体に行き当たる。
民間療法の闇を描くミステリー。
新興宗教を彷彿させるストーリーで、リアリティの高いお話。
何かにすがりたくなる根本的な理由に、自分では解決できない「どうしようもないこと」にとらわれてしまうんだなぁと改めて実感。
私の予想した犯人は同じだったけど、動機は予想に反したものだった。
「すがりたくなる」ことって人を狂わせるんだなと。
弁護士さんの解説も自分の中の感想をそのまま言語化してくれて、良かった。
「殺人事件などのニュースを見た時に感ずる想いに通ずるものである。日常に生起する事件には、我々社会が先に対策を取っていさえすれば、被害者も加害者も生じないのではないか、事件を防げたのではないかと考えさせられる事件が多々ある。
本作で起こる事件に同様の感慨を感じた。
創作であるはずの本作によって現実の事件の在りようまでをも想起させる著者の筆力に感嘆するほかない。」
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初めて読んだ中山さんの作品。読みやすくて、ストーリーもしっかりしててよかった。
民間医療VS公的医療。何かに縋りたいという気持ちはよくわかる。
それにしても残り少ないページで一気に解決にもっていく展開はすごいと思った
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阿部元首相襲撃事件の前にこの作品が書かれていた事に驚きました。いつも通り読みやすく最後まで一気に読みましたが、犯人が誰か自分の予想が当たってしまったのでそれを裏切って欲しかったです。
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まるでカルト宗教のような印象の民間医療。
重い病気を患ったら、藁をもすがる気持ちになるのは理解できるので、読んでいて何とも言えない気持ちになった。
犬養シリーズはやっぱり面白い。
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中山先生の医療系社会派ミステリ「犬養隼人シリーズ」の最新作を文庫本で読了。
自治体の図書館サービスを利用したこともあり、新作かつ人気シリーズにつき、ようやく手元に届いた。
まず、導入が回想からなのだが、非常に不気味な入りで惹き込まれる。
病死の遺体に不自然な痣が見つかるところから、カルト教団にたどり着くまで、妙な疾走感がある。
そして、終盤のタイトル回収は鳥肌もの。鮮やかな締めが不思議と心地よい。
中山先生の著書は数年前から何冊も読んでいて、一昨年に旧統一教会の話題が出た際に「これをテーマにした中山作品はいつかでるな…」と思ったが、件の首相殺害事件の一年以上前に本作が発売されていたことに気づき、驚愕。中山先生、流石です。
解説にも、同様の記載がありましたが、まさにフィクションでありながらもどこか現実味のある本作は、日本の社会の闇を知る上では必読。
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通常医療で完治できない患者がカルト的医療団体へすがってやっぱり治らなくて高額も払わされて…という不幸が連なっていくのが辛いです。
団体のお陰で完治したという例を聞けば、同じ病気を罹患している人は冷静ではいられないと思います。
宗教や科学的根拠のない商品にハマってしまう心理をうまく描いている小説でした。
刑事の犬養の難病を患う娘の決意がすごくいいです。
犬養シリーズ初めて読みましたが、社会派で面白いです。
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犬養シリーズ最新作
標準治療がきつくてつらくて、でも治らなくて、それで民間治療に向かってしまう現実、当事者でないからこそあり得ないとは思ってしまうけれど
沙耶香が選ばない、と決意した判断が本当に良かった
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この本を読む前に読んでいた本が中山七里さんのテロリストの家という本で、どんどん読み進めたくなるような物語を描かれている小説家さんという印象を持っていた。
その矢先、BOOKOFFにふらっと寄ったら、
'中山七里'のネームプレートを見つけ、
そこから手にした一冊。
アイドル=崇拝の対象≒教祖
本当にアイドルタレントや芸能人、インフルエンサーの発信力は凄まじく私たちに影響を及ぼす。
だからこそ、作中のこのような表現にすごく納得した。
プロローグをすっかり忘れていて、最後の真相が明かされる前に、え?!?まさかのこの二人と繋がるんじゃ?!ってなった…
犬養シリーズを今まで読んだことなかったけど、
この6作目を読んで他のも読んでみたいって思った
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犯人とか繋がりとかは思ってた通りやったけど
そういう復讐の仕方か〜ってなった
いつも通り題材が凄いのはもちろんで
それに絡めてるけど
今回はその中でもミステリー要素は少なく感じた
このシリーズはいつも自分ならどうするやろうって考えさせられる永遠に答えの出ない問題を突きつけられる感じがする
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刑事犬養隼人シリーズは全て読んでいる。
毎回タイトルが深いと思う。
今回は自由診療に関する話で、医療従事者として興味深く一気に読めた。
物語に引き込まれ過ぎて、最後に第一章の存在を思い出した…(笑)