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質量と重さの違いから、重力とは何か、ダークエネルギー、ダークマター、エトセトラ。
山田克哉先生の本はほんまに読みやすい。
のだけど、途中から必ずついていけなくなる。
むっちゃ噛み砕いて書いてくれてはるんやけど、やっぱり、理数にセンスのないど素人からしたら、飛躍を感じてしまうのだ。
何でそうなるのん。そこが分からん。
大体、いっつも、プランクとか、不確定性原理とか、スピンとか出てくる辺りがポイントですな。
気持ち的には、調子こいて機首上げすぎて、翼から気流が剥がれて、失速する感じ。
だけどとにかく、重力はむっちゃ弱いけど、無限大まで届く電磁力がプラスマイナス合わせたら総合的に電磁場がないのと同じなんで、宇宙的には一人勝ち。
相対論が滑らかな微分で、量子論がまさに量子化なんで、食い合わせが悪いことも理解できた気がするので、ちょっと勝った感じがある。
あと不確定性原理の説明で「銀行に行って100億円を1秒だけ貸してくれと言ったら、これだけ短い時間なら貸してくれるかもしれません」みたいな例えがあったが、間違っても貸してくれないので、やめてくださいね。
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最近、YouTubeでジェームスウェブの天体望遠鏡の写真や量子論の解説などを見て、天文学・物理学が凄いことになっているらしいな、と。でも全体像が今一つ見えてこない。そこで、評判のよいこの本を手に取った。
物理音痴の私にも想像以上に面白く読めたのは、著者が数式の意味するところを、日常的な表現やメタファーへと落とし込む、職人技とも言っていいような語り口を持っているからだ。物理学者がどうやって物を考えているのかという道筋がよく分かった。
ほうほう、なるほどなるほど、あー、それはすごい、なんと、そんな解釈もあるのか、などと感嘆しながら読み進めたのだが、自分の覚書を見直したら、単に分かったような気になっていただけだったということが分かった。
それでも現代物理学や宇宙理論がどの辺までのことを解き明かしているのか、一読の価値はある。知的エンターテインメントとしても十分面白い。著者の他の本も読んでみたい。
【覚書】
量子 粒子と波動の二重性を持っており、離散的であると同時に連続的
電磁波は周波数は連続的に変化(波動)するのにも関わらず、個々の電磁波のエネルギーは離散的(粒子的)→電磁波のエネルギーは量子化されている
電磁波が粒子化したものが光子で、電磁波がエネルギーに変換されるときには光子になるために離散的なのである
宇宙空間の真空にはこうした様々な波長の電磁波が充満しており、したがって真空はエネルギーに満ちている。
宇宙が加速度的に膨張しているのは、この真空の中に満ちている観察できないダークエネルギーのためである。
しかしこの斥力は通常の重力に比べ遥かに弱いので、銀河系や太陽系が崩れてしまうことはない。それぞれの銀河系が互いに離れていくのである。
私たちの知っている物質とは全宇宙の5パーセントにすぎず、70パーセントがダークエネルギー、四分の一が謎の物質(ダークマター)である。この場合のダークとは「観察できない」を意味し、そうした見えないエネルギーや物質があると考えると、宇宙空間のバランスが保たれていることの説明がつく。
宇宙が膨張しても、それを満たしているダークエネルギーの密度は一定である。ということはダークエネルギーが増えているということ。ダークマターには質量があるので、光学的にみることはできないが、重力レンズ効果を通じてその存在を推定することができる。ダークマターがなぜできたのかは、全くわかっていない。
重力場は重力が時空を力学変数にしているという点で独特。それは滑らかで連続的。従って重力場は量子の二重性を持っておらず、量子力学と一般相対性理論は相いれない。両者を統一的に扱う理論の登場が待たれる。
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質量と重さの違いから始まり、終章ではループ量子重力理論や超弦理論まで言及する、物理に何の前提知識のない読者を対象に分かりやすく解説した好著。物理嫌いが興味深く物理に触れられる。私にもよく合点がいく!(笑)。時折出てくる数式の説明も明快。
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重力がなぜ存在するのかという基本的なことさえまだわかっていない。これで宇宙人などいるわけないと決めつけてはおかしいだろう?著者の主張ではない。念のため。
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