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人物造形に巧みな小説は多々ありますが、「ミライの学校」という内部集団をこれほど深く書き上げてあることに驚きました。
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辻村さん、この作品は黒か白か…とドキドキしながら読み始める。
本当に人の心の描写が丁寧で分かりやすくて、言葉にできない感情を言葉にしてくれてその感情を感じさせてくれる。
実際にあったんじゃないかと思える様な話。
世間ではカルト集団として認識されているけれど、そんな風に片付けるのは乱暴すぎる。
最後はハッピーエンドなんだろうけど、ハッピーな気持ちにはなれない。
感想を言葉にするのがとても難しい…
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カルト団体の話。「ミライの学校」を途中まで「ミイラの学校」だと思っていたものだから、ちょっとホラーな感じの展開と決め込んでいたけど、全くそうではなくて、色々と考えさせられる内容だった。
思想って、一概にどうとは言えないものだと思う。
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現実でもあるような話をストーリーに落とし込む力がすごい
解像度が高すぎて日本のどこかで本当に起きているんじゃないかと錯覚してしまう
みんな等しく幸せになってほしいよ
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いままで辻村深月の本は苦手意識あったけど(でも毎回話題に乗せられて読んでいる)今回はおもしろかった。
非日常すぎない、自分には関係がなさそうでありそうな話
途中で保育園の児童待機問題出てきて???と思ったけど、そこで繋げたかったのねと納得
よくあるニュースの内容だけど。
黄色い家に雰囲気が似ている気がした。
読んでいて胸が苦しくなる部分がたくさんある。途中で読むのがつらくなることもあるけど続きが気になる…人間の性なのかもしれないな
はじめ琥珀の夏ってなに?と思ったけどなるほどノリコはそういう気持ちなんだなと思った時から流石のネーミングセンスだなと思った。
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序盤から不穏な空気が漂う中、時間軸を変えながら進んでいく物語にどんどん引き込まれていきました。
一貫しているのは、人が生活の中で感じる言葉にしない、できない感情までしっかり描写されていると言うことです。
やはり、辻村深月先生、恐るべし、です。
負の感情(あるいは曖昧な感情)を言葉で描写するのは想像しただけでも心がすり減りそうですが、どうしてこんなにも深いところまで書けてしまうのか僕には理解できません。。
最終章の読み応えも圧巻で、読み終えた時、一冊の本にまとまっているのが不思議なくらい、重厚な世界を堪能した気分になりました。
めっちゃ面白かったです。
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団体の創る世界観が独特、没入感のある物語です。自ら閉ざされた空間を選んだ大人たちと、否応なくその空間を生きるしかなかった子どもたちの対比も考えさせられました。子どもへの過剰な愛情が、知らず知らずのうちに洗脳的言葉を引き出してしまうのかな。親や大人という役割に依存しすぎず、自分の核は誰にも譲らない強さを持ちたいものだなと思います。
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集団による隠蔽が問題になっているタイミングでの文庫化は偶然か必然か。
様々な問題提起を孕んだ内容だったが幼少期の一夏の友情の輝きに救われる。
誰しもが持つ遠い夏の日の思い出。
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Kindleで読んだ。
かつてカルト集団として批判された団体の敷地から子どもの白骨が発見された。弁護士の法子は、遺体は自分の知る少女ではないかと胸騒ぎを覚える。30年前の記憶が蘇り、忘れて大人になった者と取り残された者はやがて法廷へ。
ページ数多かったけど一気読み!
親元から離れて「ミライの学校」で、子供たちと先生たちで暮らしているミカ。
小学4年から6年の3年間、夏休みに留学として、「ミライの学校」で一週間過ごしたノリコ。
ミライの学校の生活の様子が興味深かった。
子どもに全てを説明することなく、丸め込んでしまっていること、私にもあるんじゃないか。
求められたらちゃんと説明できるようにしたいな。
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カルト団体のミライの学校の敷地あとから見つかった白骨遺体の真相をめぐって、物語が進んでいく。
読み進めていくうちにどんどんミライの学校の奇妙さに気づいていく。
子どもたちの自主性を育むをための問答は、結局学校、教師のエゴでしかない。学校の中では答えはもう決まっていて、その答えに近い子供の意見を大袈裟に取り上げたり、違ったらなぜ?と考えさせたり、決まっている答えに向かって導いていく。
縦のつながりを意識しているミライの学校は、高等部から幼少部まで異年齢の子どもたちとの活動が多い。学び合うことで絆を深めていっているようだが、いじめは結局どこにでも存在する。子供でも大人でも、結局多様性を受け入れるとは口ばかりで、決まったラインからはみ出ていたり、多数の子との少しの違いを見つけたりすると、いじめのターゲットとなる。
この2点を考えると、ミライの学校は麓の学校と大して変わったことはしていない。ただ、自分たちが思う美徳に酔いしれている奇妙な学校である。だがこの奇妙さに惹かれてどんどん読み進めていく。
このハマってしまう奇妙さと、子供達が誰しも抱えて来たような心理描写に心を打たれるところが本作品の読みどころだと思う。
そしてこの本を読み終え、子供が産まれてから親と一緒に暮らすことはとても大切であることがよくわかった。
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誰の心にも浮かぶ様々な言葉にできない感情を、ちゃんと言葉にしてくれる
素晴らしい作家さんですね。
途中どんなにモヤモヤしても
いつもラストがいいですよね。
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はじめはもっとエグいカルト宗教の話かと思って身構えていたからか、ミライの学校の理念や先生たちの教えはマイルドに感じて読みやすかった。
だけど、幼少期から内部で育ったミカの視点、麓の子として期間限定で合宿に参加したノリコの視点を通して、じわりじわりとこの団体の罪深さが見えてくるような感覚になったのが面白い。
相手の信じるものが、自分が信じていない、信じられないものだったら。
例え優しさからくるものだとしても、自分の価値観や正義を振りかざして踏み躙ってはいけない。
絶対ダメだよ!やめた方がいいよ!と場合によって伝えなければいけない局面はあるだろうけど、それでも相手にとっては大切なものであったりそれ以外の方法を知らなかったり分からなかったり…
寄り添うこと、相手の気持ちを慮ることは怠ってはいけない。
ミカとヒサちゃんのやり取りからそんなことを学んだ気がする。
うーん、自分の感受性や読解力の問題か、物語の重厚さと比べて自分が受け取ったものが少ないような気がするので、また将来時間が経ってから読み直してみたい。
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長かったけど、長い割にはそこまでのアップダウンがなくうーーん。。。
終わり方はほっこりしててよかったけど。。。
波瀾万丈の物語を欲してる場合は物足りないと思う。
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こんなに熱中した小説は初めてかもしれない。
同作者様の「傲慢と善良」を先日読み、その解説にて勧められていたこちらの作品を手に取りました。
あらすじで目にした「カルト宗教」という文字。その言葉から感じる印象とは正反対に、前半(特にミカの幼少期目線の章)での“ ミライの学校 ”への印象は非常に良いものでした。理想的な教育の場だな、と。
しかし時が進み明らかになる白骨遺体の存在や“ ミライの学校 ”の実態。
ずっと理想を信じ続けていた、でも心は大人だった当時のミカが傷つく場面は、見ていられませんでした。苦しかった。ヒサノに対して怒りを覚えた。大人になった法子と美夏が真剣に向き合い、閉ざしていた心を開いた場面では涙を流しました。
こんなに心が揺さぶられたのは久しぶりです。ページ数は多いですが、絶対に読んでほしい。そんな作品です。
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辻村深月の長編ヒューマン小説。
カルト団体の敷地後から見つかった少女の白骨遺体を巡り、かつて夏休み期間だけその団体の合宿に参加していた女性弁護士が、当時の事を振り返りながら謎を解き明かし、自身の過去とも向き合っていく姿を描いています。
辻村深月、相変わらず刺さります・・見事な人間描写ですね、堪能しました。
オススメ・・と言いたいトコですが、文庫で600頁超えですので、読みたい方は心して!(^_^;)