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誘拐された少年が3年後に戻ってきた。空白の3年。そこにある真実とは。
前半事件のあり様を理解するのに手間取りましたが、後半空白の三年が語られ始めてからはあっという間でした。
愛情に涙。
全てクリアな最後ではなく、余韻が続きます。
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CL 2023.10.3-2023.10.5
始まりは前代未聞の二児同時誘拐。
記者の門田がその真相を丹念に追って各地に足を運ぶ。門田の調査によって少しづつ繋がって明らかになっていく真相。
刑事、記者、画家、画商、そして家族。それぞれの立場でこの事件と向き合い、それぞれの矜持を通そうとする人たち。登場人物たちの真摯な生き方に強い感銘を受ける。
ただ、この3年間は亮にとって幸せな時間だったけど、その後の亮があまり幸せそうではないことが残念。その中で里穂はわずかな彩りだったんだろう。
大金持ちの酒井龍男の後ろ盾はちょっと出来過ぎ。亮のアトリエとかやりすぎ。
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罪の声が良すぎたのでこちらも読破。ぜひ映画化してほしい。ただ、しっかり集中して読まないと主人公が多いので誰が誰かわからなくなる。1年後くらいにまた読みたい作品。
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ホッとした。まずは、この言葉に尽きる。
序盤は、ありきたりな話かと思い、中盤には、少し無理があっるだろうと感じながらも、結局は、色々な登場人物に、感情移入して高評価のうちに読了。一緒に暮らした...忘れなさい。は、グッときた。
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物語は二児同時誘拐事件を軸に展開していくと思いきや、事件の裏側には思いもよらない物語があった。
事件の真相を追う記者の目線から物語が進んでいくところは、緊張感があって、ページをめくる手が止まらない。
物語の途中から、何かがわかってくると、今度は涙が止まらない。
最初手に取った時は、読み切れるか不安になる厚さだったけれど、読後感はじんわりと優しい気持ちになる。
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なかなか難しい本。特に最初の方は展開も遅くややこしくて挫折しそうに。けれど、罪の声のように映画化されても面白そうな題材。
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前半のミステリーから後半で明かされるすとーりーに、「犯人」ではない謎が明かされていく。
丁寧な人物描写により、前半で抱いていた印象と後半で見えてくる人物味が変わっていき、関わり方や立場によって人は人を勝手に印象付けて判断している事にも気付かされた。
また、1人の記者の自分の内面への「問い」と連動するように、少しずつ事件の扉が開いていく。この「問い」との向き合い方もまた、この作品のテーマなんだろう。なぜ自分がそれをしたいのか、その答えが人を動かすのかもしれない。
とても優しい物語でした。
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デビューからずっと応援している作家さんなのですが、どんどん到達点が高くなっていますね。
今回は泣かされました。
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1人の記者が絵画や土地、人物の繋がりを頼りに「二児連続誘拐事件」の真相に迫っていく物語でしたが、「そこが終着点なのか」と思わず驚きの声が漏れるとともに、感動の結末で良かったと思います。
誘拐事件から数十年経った現代、ある雑誌に1人の画家が過去の事件の被害者であったことが掲載されることから、物語の主軸がスタートします。それを契機に当時、事件の記者を担当していた主人公の門田は、ジャーナリストの集大成として、過去に何が起こったのかを探り始めます。その門田の手がかりとなっていくのは、数々の絵画。この絵画と人が結びついた時、事件の真相が少しずつ明らかになっていく…
本作のテーマの1つとして、「ジャーナリズム」が挙げられます。スマホやパソコン、SNSの発達からありとあらゆる情報が得られるようになった現代において、情報の信頼性やネットリテラシーの重要さにに気づかされるような内容でした。
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平成3年に起こった2つの誘拐事件。翻弄される警察、そして未解決のまま3年後戻ってきた当時3歳の幼児。写実画家の秘された絵と誘拐された亮をめぐる謎。面白かった。
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「罪の声」からずっと好きな塩田さんの新刊。
表現する語彙力が乏しいのが悔しいですが、とても深い物語でした。
事件発生時のハラハラする展開から一気に広がる謎。
それを解き明かすミステリー要素と、青春、家族の愛と絆の優しさがうまく調和して最後には涙する。
完璧なストーリーでした。
物語の、その続きも気になってしまう。
誰しもが幸せになってほしいと願わずにはいられません。
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すごいものを読んだ。
納得のタイトル。
表紙の絵も写真のようで、写真以上の迫力があり素晴らしい絵画だということが、この本を読んだ後だからこそじわる。
空白の3年。何が?
トキ美術館→ ホキ美術館は日本初の写実絵画専門美術館で千葉市緑区の昭和の森に隣接。
写実画家専門。
4号→333×242。
ん、33cmくらいの大きさで50万円。
亮くんと里穂の会話。
「実はお願いがあるんだ」
Longing / Love. ジョージ・ウィンストン
↑日本版CDの訳 「あこがれ/愛」
これは告白か!?
「一緒にピアノを習わない?」
高校の卒業式前のバレンタインとかホワイトデーあたりの里穂目線の話が、とてつもなくキュンキュンする。
亮くんに会いたい。
育てのお父さんの言葉。
「画家は孤独を恐れてはダメ。最後は自分との闘い。いっぱい本を読んで、いっぱい人の話を聴いて言葉を知ってほしい。絵を描くときは『何が描きたいか』『なぜ描きたいか』をできるだけ言葉にしなきゃいけない。キャンバスに向かう前から勝負は始まってるから。」
「これから世の中がもっと便利になって、楽ちんになる。そうすると、わざわざ行ったり触ったりしなくても、何でも自分の思い通りになると勘違いする人が増える。だからこそ『存在』が大事。世界から『存在』が失われていくとき、必ず写実の絵が求められる。それは絵の話だけじゃなくて、考え方、生き方の問題だから。」
存在のすべてを油絵にのせる。
会えて良かった。
ラストは泣ける!
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購入はしていたものの昨年内になかなか読む事が出来ず、2024年1冊目となりました。2024年始まったばかりですが、今年これを上回る作品に出会えるか、どうか。2024年のハードルが上がりました。
誘拐事件から始まる本作、しかも誘拐された子供はなぜか3年後に戻ってきます。その3年に一体何があったのか、なぜ戻ってきたのか?なぜ誘拐事件はそもそも起きたのか?謎ばかり。
事件の真実、真相、事実が明かされていくわけですが、、、読み進めていくにつれ、これは犯人はお前だ!という、単純明快なただの誘拐ミステリーではないな、と気付かされます。前評判の段階でとても素晴らしい評価を受けているので当然そんな内容ではないだろうとはわかってはいましたが。
せつなく深い愛、正直、泣けてしまいます。
とても素晴らしい作品だと思いました。
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記者を中心にインタビュー形式で話が進んでいく。
話が少し複雑なため、ドラマや映画化で見たいなと思った。そことそこが繋がるのか!と読んでておもしろかった。
描写も美しい。愛が深くて決断を話す場面は本当につらかった。
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人は見えているものしか見ようとしない。
しかし、見えているのに気づかない時もある。
やはり見えているものはちゃんと認識したい。
時に、見なければいけないものすら見ない人がいる。
それはきっととても孤独なことだと思う。
一方で、見えないもの、普通は見ようとしないものまでも見ようとする人もいる。
存在のすべてに目を向ける事ができるためには、きっと思いや力が必要なのだと思う。そして、そういう人は、すべてを見ることができるわけではないことを知る。
ダ・ヴィンチの言葉「芸術に完成はない。諦めただけだ」は、まさに我々を貫く。
「これまでは、好きな人と結ばれることが幸せだと思ってきた。でも、今は違う。忘れられないほど好きな人、どんな道を歩もうともずっと太陽のように自分の心を照らしてくれる、そんな人と巡り会えることが、本当の幸せなのだと気づいた。」
人を大切に思うこともまた、見えないものを見ようとする事であり方が変化する。
愛の物語だった。