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著者の本はまだ読んだことないけど、タイトルが気になったのが何冊もある。本作も気になるタイトル。雑草の生命力にも興味があるので読んでみたい
#雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々
#稲垣栄洋
23/9/14出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3Rjtx9j
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稲垣先生の学生さんへの眼差しが伝わってきてとても素敵な本だった。
そして、思いがけず倉貫さんのザッソウが取り上げられていてびっくり。倉貫さん、稲垣先生と知己なのですね。
自分も農学部出身で、学生の時に雑草学という講義を取ったのも思い出した。確か、その年に定年退官される教授の最後の講義でもあった。最終日に先生と記念撮影したなぁ。懐かしい。
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「雑草魂」
雑草のように、踏まれても、厳しい環境にあっても立ち上がる、不屈の精神を指す。
ところが、雑草の研究者である著者によると、
雑草は、踏まれたら、すぐには立ち上がらず、
種を温存して、時期が来てから立ち上がる。
雑草の種類によって、種のつけ方が違うように、
種の多様性は、居場所の多様性。
「人間も生き物だから、できるだけ多様性を保って、ばらつこうとする。」
様々な学生の性格に寄り添って、暖かい指導で、
ザッソウケンがとても楽しそう。
フリースクールの子供達のように、
学校に居場所がなくても、違う場所で立派に立ち上がっていく力を秘めている。
雑草=邪魔な草、
邪魔になるかは人によって違い、
人が勝手に分類しているだけ。
全ての生き物が微生物によって、土が作られる。
1センチの土がおよそ100年~400年を要するなんて、凄い壮大!
Z世代の生きづらい若者たちに、
「頑張らないことを、頑張ること」
そんなエールを送ってくれる。
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ユーモアもあって、とっても面白い。
これから大学に入る高校生とかにもおすすめしたい。
よく、雑草は踏まれても踏まれても立ち上がるというけれど、実は、そうでもなくて、雑草は、倒れたまま、一番重要なことのためにエネルギーを取っておくらしい。
雑草は、種子のまま環境が整うまで待っていて、無理して芽を出さない。
なんか、涙が出そうになった。
他の章も面白くて、雑草と、それを研究する学生とのやりとりが面白い。ああ、研究って、雑草って面白そうだな、そう思わされた。
身近な雑草が、今までとは違って感じられる。早速、裏庭の雑草を抜きに行きたくなる。
最後の方に、「まだまだ書き足りないことがあるけれど、それは続編のお話にすることにしよう。続編がありますとはまだ誰からも言われていないが‥‥‥。」とあるが、続編を切望します。
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世の中は「答えのない問題を自分で作り、答えのない問題を解く」その連続だ(P.188)、と著者の稲垣先生は記している。
ある意味で未知への挑戦である(P.188)、と言い、学生と同じ目線で雑草と向き合う姿勢は、違う分野に置き換えて考えることもできる。
雑草について知ると同時に、考えて生きることを改めて感じた。
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雑草学研究室の教授が、学生の性格を見て、その研究を指導しつつ、研究で発見したことや、指導する中でのエピソードをユーモアを交え小説風にまとめている。
教授から見た現代っ子の見方や接し方が見守り様子を見る系で、雑草学の研究者ならではだろう。
学生だったらこういう先生に出会いたかったと思った。
文系出身者からすると理系の実験や研究はどうやって進めるのか疑問だったが、研究とは研究者が仮説を立て、それを立証する証拠集めだということがよくわかった。
登場人物が実在するのか、研究結果以外が全てフィクションなのかエピローグでわからなくなったが、
(ライス先生というのも、筆者の名前が稲だからかと思ったが・・。)そういう区別もどうでもいいかと思え、雑草の生存戦略や校庭で見られる雑草、雑草の性質を農業に応用したりと雑草学に興味が湧く内容とともに、生き物の世界は多様性なのだから、頑張りすぎて疲れている現代人に頑張りすぎない多様な生き方を紹介している本だと感じた。
印象に残ったのは以下の部分。
雑草は、発芽の時期が生存に影響するため、発芽の時期を自分で決める。
雑草は踏まれても立ち上がらない踏まれながらタネを残す方にエネルギーを使う。
これは何かと聞かれて、その名前や特徴を教えるのではなく、質問者にどうして、それに興味を持ったのか?を尋ねることで、その人が知りたいこと疑問に思ったことが見えてくる。
種の多様性は居場所の多様性。
自然界の全てのものに区別はなく、区別すると便利だから人間が、その時々によって勝手に分類している。
ダーウィンの言葉「もともと分けられないものを、分けようとするからダメなのだ」