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バイト先のイタリアンレストランで起こるドタバタ劇。個性的な人たちに囲まれて、普通な無個性の主人公は、自分の普通さに打ちのめされることしばしば。それでも楽しいメンバーとのひと時を大事にしていて、ずっとこのままがいいと思っている。
身内でしか分からない話題に盛り上がるような高揚感が、すごくリアルに描かれていて、若者言葉の会話の羅列に飲み込まれるように一気読み。
勢いだけで生きているようで、自分の生き方考え方をしっかり持っている人たちの中で、確かに主人公の普通さは読者の共感を得るし、特殊な人たちに巻き込まれるドタバタ展開は笑えて、元気をもらえる。
結論、おもしろかった!
…
しかし、タイトルがまさかのベジータのセリフだとは、予想もしていなかった笑
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普通は尊いって言われたって何者かに私もなりたかった。みんながYouTubeから流したEDMで踊る中、お酒も入ってるのに輪に入り切れない真野にものすごく感情移入した。私も木になれるだろうか。
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バイト先の、いや、むしろバイト後が本番か…?止まらないドタバタ劇!
めちゃくちゃおもしろかったです。
バイトって、あんまり今まで自分の周りにはいなかった、全然違うタイプの人と出会えるのがおもしろいとこなんだった。
何かが得意な人、苦手な人、そこそこな人。
いろんな人がいて、そういう他人がいるからこそ自分もいて、ちょっとずつ助け合ってて、それでいいんだなって元気が出る。
ずっとずっと読んでいたいけど、
この居心地のいい場所にいたいけど、
でも!前に進むのだ!
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ハジケテマザレ
メイちゃんの元カレの話は、こと恋愛だけに限った話じゃなくて。自分も含め、世の中の大半の人が、それこそ働き蟻の法則の6割の普通の蟻のように、様々なジャンルの人に超えられない、でも憧れや惨めさを抱く壁の前で、その人たちを見上げているんだと思う。
元カレに関しては、恋人という距離が近すぎるが故に苦しくて別れると言う選択をしたと思うけど、そうなるのは距離だけじゃなくて、強過ぎる憧れとか、そういったものでも起き得るよな、と思った。
コロナ禍でそうやって世の中に存在していた壁が浮き彫りになった、ってのはあるよな。
人との関わりが一時的に、強制的に絶たれることによって、自分の中で必要なものとそうでないものが明確に区別されたように。コロナで浮き彫りになった価値観、存在というものは少なくない。
モンキードーン
つまり、自分の存在意義とかを考えない状態が、楽しい状態ってことなんだろうね
私は木になりたいんです
痛い目を見たのは「楽しい」に理性を無くした奴らじゃなくて、理性的に「楽しい」を続けようと模索してた私たちだった。
考えたくないよな。
でも考えちゃうし、考えたいんだよな。
その逃げ場としてクラブとかライブとかのイベントがあると思うんだけど、その中での楽しいは人によって違う。
フェスティヴィスタDeathシ
コロナ禍が始まって最初の頃、外国人を見かけるとなんとなくウイルス保有者の様な気がして、自分が持つ無自覚な差別意識に気がつくのは自分もあった。
そういえばこの作品はコロナ禍が舞台。
みんながジャンプするところは狂気笑
ウルトラノーマル
3年間同じ場所で働き、居心地はいいが何一つ成長していない自分に対する焦り。
みんな何かになりた過ぎるんだよ
私は人生に保険のない状態が1番怖いのだ
ラストの疾走感がすごい
停滞したって、何も成長しなくたっていい。
普通であることは普通じゃない。
進む時は進む。
カレーが食べたくなった(欧風じゃないスパイスカレー!!!!)
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こんなバイト仲間たちいいな〜と思いながら読んだ。最初のメイちゃんのYouTuberになるって言った彼氏との別れ話の話が一番面白かった。
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マナツさんだけかなり理屈っぽくて、仲間の中で浮いている感じがしたが、サブリミナル的にみんなの中にカレーを刷り込ませているのが面白かった。
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とっても面白かった。
笑いを堪えながら読んだ金原作品は初めてかもしれない。
個性爆発のバイトメンバーと繰り広げる爆発した非日常は読んでるこっちもテンション上がる。
私は特に岡本くんのプロポーズを成功させるために激辛フェスに乗り込むエピソードが一番好きだった。あんまり作中には登場しないけど依垣くんの設定とキャラが好きすぎる。
でてくる料理描写も『デクリネゾン』から引き続いてどれもおいしそうなのがよい。カレーと辛いものが食べたくなる。いやカレーかな。
この個性爆発のバイトメンバーに対して自分は普通すぎる…とジト目で彼らを見ている女が主人公だけど、あんまりしみったれた感じになっていないのは彼女がジト目で仲間たちを見ながらも彼らへのリスペクトを失っていないからだと思う。終始からっとして、あっけらかんとして、そして彼女の語りに笑っちゃう。こんなに語る才能があるならあなた十分普通じゃないよ???
自分も学生時代飲食店でバイトしてたけど、学校も年代もなんにも違う人たちと束の間の時間一緒に過ごして一緒に働いたあの日々はやっぱり不思議で、でもかけがえのないものだったんだなあと思い返していた。バイトは永遠に続けることではないのかもしれないけど、だからこそその一瞬一瞬が強烈に輝く思い出にもなり得るのかもしれない。
疲れた時に読み返したい、エナジードリンクのような小説でした。
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●なぜ気になったか
『腹を空かせた勇者ども』に続き、これもまた新たなテイストっぽい感じ。バイトを核としたいろんな人の絡みがおもしろそう。心に響く文章表現も含め、楽しむために読みたい
●読了感想
ハジケテマザル人間関係が苦手な僕に、そんな世界を飽きずに楽しませてくれた著者の表現力は唯一無二。暗めの作品を書いてきた著者だからこそ創り出せるハジケ世界観面白かった。この先も楽しみ!
#ハジケテマザレ
#金原ひとみ
23/10/5出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
https://amzn.to/3F25IeT
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金原ひとみさん、初読む作家さん。なんとなく読みにくそうなイメージがあって、なかなか手を出せなかった。でも、これはすごく面白かったぁ!
こんなバイト先で働いてみたかったなぁ。みんな個性的なキャラで良いけど、特にマナルイさんコンビいいね。適当ぽいのに芯食ってる感じで。
主人公の真野っちは、自分と似てて、共感しまくりですよ。マナルイさんとかヤクモに憧れるよね、そりゃ。
はぁ。ブリュノとカレー屋さんいって、また楽しく控室でだらだら飲めてるといいねぇ。
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コロナで派遣切りにあった主人公が、新たな飲食店でバイトを始めるが、その飲食店は店長不在、ベテラン店員たちが実際を切り盛りしており、営業終了後に店内で酒盛りを始めたりするゆる~い職場だった。
ほうほう、何か日常系のどこにでもありそうな話…と思いつつも金原さんが書いているので、やはり面白い。彼氏がYouTuberになるから別れたいと言ってきている等と今どきの話題も盛り込まれている。
正直、読後は何も残らない!笑 激辛カレー食べたら絶対お腹壊すんだろうなーとか、新天地で頑張れよ、とかそんなぐらい。
ただ、読んでいる間は楽しかったのでそれだけで良い。
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タイトルの「ハジケテマザレ」とはなんぞや? ネットで検索すると大阪で毎年開かれている音楽フェスがひっかかるが、本作とは関係なさそうだ(多分)。登場人物の中にDJとかシンガーはいるけれど。読み進めるとその謎はあっさりと解決する。ヒントは漢字変換。かな漢字混じりの表記にすれば簡単に理解できた。
4篇の短篇で構成された連作短篇集で、イタリアンレストラン「フェスティヴィタ」池尻大橋店に勤務するちょっとおかしな面々が、コロナ禍で危機的な店をなんとかする……というお話ではなかった。おかしな面々が巻き起こすさらにおかしな騒動を読むうちに、この狂った現実世界を笑ってやり過ごせるような気になってくるから不思議だ。
金原さんの最近刊行された本はほとんど読んでいるが、ちょっと作風が違っていて楽しかった。20代後半の女性が主人公のためか、おっさんにはちょっと理解し難い表記もあったが。
NetGalleyにて読了。
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池尻大橋にあるイタリアンレストラン、フェスティヴィタで働く強烈な個性の面々が営業終了後に繰り広げるドタバタ連作集。
やってる事はめちゃくちゃで、常識か非常識かで考えたら、眉を潜めちゃう事をしてるんだけど、なぜか憎めない。
わちゃわちゃした空間に混ざりたくなる。
自分の押さえつけてたものを開放され、価値観を揺さぶられ。
そして気付けば一歩踏み出してる。
それにしても、古参従業員のマナツさんとルイコさん(あわせてマナルイ)、いったい彼女たちは何者?
どうしても気になるので、続編が読みたい。
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バイト小説。
「弾けて混ざれ」は、知らなかった。ベジータ(ドラゴンボール)のセリフだった。
HEY-SMITHが主催のフェスの名前としか認識していなかった。ハジマザ!
(大阪で行われるロックの音楽フェス)
ハジマザがらみの話かも!と期待して読んでしまったが全く関係なかった。
金原ひとみさんの本は、いつも言葉のテンポが勢いよくて好き。
プロポーズが成功して、みんなで協力した感じがあった。団結力!
楽しい職場。
食べ物が美味しそう!
カレー美味しそう!
マナ・ルイさんたちのことをもっと知りたかった。
続編を期待。
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ハジケテマザレ
メイ 彼氏と生ハムと美術館 美大 造形学部 2年生 20歳 彼氏と別れ
イタリアンレストラン フェスティヴィタ 池尻大橋店 ラビオリのフライ
マナツ ルイコ 店長は三丁目店に出向中
私=真野 バイト
ヤクモ 体を買う関係は踊るだけでいい ヴィーガン
岡本くん ナマツさんにプロポーズ
激辛フェス
ブリュノ カレー作れるDJ カレーに伝統も前衛もない進化し続ける文化
何もしなければフラット 何かと掛け合わせることで変化して新しい自分へ
スパイスという魔法
欧米の味付けは基本的に 塩胡椒とブイヨンという単純かつ資本主義的な食文化
ビリヤニ テハリ
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スピード感のある展開で面白い。金原ひとみさんの作品は何冊か読んだことがあるが、一番読みやすくてわくわくした。