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6編の短編と1編の掌編からなる連作短編集.
「ネオンテトラ」虐待を受けている少年との危うい話と思いきや….
「魔王の帰還」豪快なオネーチャンが帰ってきてという話.帰還の意味がどちらにもとれる題名が秀逸.
「ピクニック」虐待を疑われたおばーちゃんの話なんだけど,何か引っかかるんだよなーと思っていたら,なるほどの落ちでした.
「花うた」犯罪加害者と被害者の身内が書簡でやりとりするお話.
「愛を適量」さえない中年教師のアパートに訪ねてきた見知らぬ男は娘だった.愛の適量か,いろいろ書いてみたけど上手くまとまらないや.
「式日」解説の辻村深月さんが書いていたように,言葉が深い作品.
「スモールスパークス」法要のあった日を描いた掌編.
単純にまとめることができない深い内容の,また雰囲気のある作品ばかりだった.窓から見た景色の重なりに気づくと,また楽しい.魔王の帰還が特にお気に入り.
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一穂ミチ、お名前だけは存じていましたがこんなにも好みの作品を書く方とは……!
私の中でBL書いてた作家って、ことごとくツボをついてくる人が多い。凪良ゆうとかさ。
文章が読みやすい。心理描写が上手い。どうしようもない気持ちを言語化してくれる。人生ってままならないよな~ってある意味諦めみたいなものを突き付けてくるんだけど、ちょっとだけ救いもある。
いい話で終わらない適度な毒が最高に好みだった。
「ネオンテトラ」
も~~~~~好き……。初作家の短編集の一話目って、読み進めるスピードが変わってくる重大なものだけど、あまりにもドツボでした。どんな話になっていくんだろうとドキドキしながら読んで、最後のオチにしびれた。大好き。
「魔王の帰還」
前の話とテイストがまったく違う!すごい!でもやっぱり書いている人は一緒なんだという空気感。これもまたすごく好きでした。終わりがわかっているのに少しだけ希望がある話。
「ピクニック」
おいおいどうなっちまうんだよ、と思っていたら最後!
「花うた」
こんな文体も書けるんですか。すごい。
個人的に兄の方が恐ろしかった。
アルジャーノンに花束を、みたいな感じがあった。
「愛を適量」
これもめっっっちゃ好き……。この中で一番長い話なのかな。なのにスラスラ読める。
父親の葛藤、諦め、からのほんのちょっとの前進、そして絶望。適量が難しいってなんか沁みる言葉だ。すごく好きでした。
「式日」
これは彼のことだ、と気付いた瞬間、どうしようもないやるせなさを感じる。結末を知っているので。
やっぱり歪んでしまうよね。憎んでしまうよね。
面白すぎて一気読みした。めっちゃ好きでした。
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読み応えありました。
1話1話が最後、良い意味で裏切ってくれる。
これからも読み続けていきたい
作家さんになりました。
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昨年の本屋大賞候補になった時から文庫化を待ち望んでました。
どれも染みる短編で大満足。
中でも「式日」。
「誰の人生だって激動だよなあ」にはやられた、涙ボロボロ。
何年か後で読み返したとしても、きっとこのフレーズでまた泣きそう。
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この本を読み終わったちょうどのタイミングで著者のトークセミナーに行ってきた。
とても親近感がわいた。
いい悪いじゃない割り切れない、名前のない感情がすごくよくわかる。
何が正解かわからない、そもそも正解なんてないのかもしれない。
いろんな感情が混ざってどう表現したらいいのかわからないもどかしい気持ちのままで、
無理に割り切らなくてもそれでいいよなぁと思わせてくれる。
短編集だけど、なんとなくリンクしてる感じも面白い。
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2023年85冊目
一穂ミチさん/スモールワールズ
家族、先輩後輩、親子、小さな単位の中で繰り広げられる短編集。
ミステリーもあれば、希望を与えるハートフルなお話もあったり。とても読み応えがありました。
個人的には「魔王の帰還」「愛を適量」がお気に入りです。
#読了
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予想と違う展開になる物語に気持ちよく裏切られる感覚が良かった。「花うた」の往復書簡の形式が年月とか登場人物の思いを感じる余白がたくさんあって好きだった。
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一穂ミチさんの作品は初めてでした。
書き下ろしを含めて7つの短編集。
少し怖いものもあったけど、どれも「そうなるのねー」と思わせる物語ばかりで楽しめました。
一穂ミチさんの他の作品も読みたくなりました!
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短編集。
一穂さんの作品を初めて読んだ。表紙を見て、ほっこりした話なのかなと思いながら読んでると、ゾッとする話や驚きの多い話など様々だった。
それぞれの短編がところどころ繋がっていた。
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あなたにはあなたの小さな世界が
俺には俺の小さな世界が
無限に広がっている
でもそれぞれがどこかしらで
わずかかもしれないけど重なっていて
世界はたくさんの小さな世界でできている
スモールワールズとはつまり
そういうことなんだろう
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7つの物語。解説は辻村美月さん。
手紙のやり取りが1番印象的だけど、色んな人物がいて、境遇があって、関わりがあって。
登場人物たちの小さな自分とは違う物語かもしれないが、そこから見る大きな世界を感じたい。
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ややヘビーな感じがリアルでした。《この世はままならないけど、生きる価値がある》どこかに僅かな希望がある‥そう願いたい、そうであってほしい、きっとそうなんだ!そんな本でした。
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一穂ミチさんが丁寧に描く短編集。
それぞれの登場人物の生き方が、切なさだったり苦しみだったり、ジンとくる温かさだったり…いろんな感情を刺激された一冊。生き方も考え方も人それぞれ。
まさにスモールワールズだと思った。
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本屋大賞受賞作は過去に遡りながら読めるだけ読みたい。単純ではない人間関係が描かれているようで、好みのジャンルっぽいので楽しめるに違いないと期待してしまう
#スモールワールズ (文庫)
#一穂ミチ
23/10/13出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/48PlSWt
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くわーーーー!すばらしい…ものすごいものに出会ってしまった…本編も去ることながら、辻村深月さんの解説にも圧巻!これは2023年ベストブック入りだな…自分の蔵書にほしい。