紙の本
なんか明るく書いてあります
2023/11/28 10:19
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投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
5000万円も借金をつくってしまった、という悲観的な内容ではなくて、高級腕時計の世界を知り、その趣味を共有する仲間ができて、それらを励みやモチベーションにして頑張って働いています!という感じの明るい本でした。
軽いタッチで書かれているので、こういう世界がある、ということで楽しく読むことができました。個人的には、この世界には近づけないし近づいてはいけないなぁと思いました。でも、別のもっと少額な趣味の世界の中では、似たようなことしているかも。
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『アニメ化4作品の漫画家が時計にハマった結果5000万円の借金を作った話』
著者 ヒロユキ
ワニブックス|plus|新書 2023年
皆さんはこの本のタイトルを読んだとき中身はどんなものだと想像しましたか?
私は借金の返し方の本かなと思ったんですよ
タイトルの額が大きいので、どう言うふうにお金を借りて、どう言うふうに返していくのかみたいな。
けれど全く違いました。この本は借金ではなく「時計」の方に着目した本です。もっと言うなら、高級腕時計に関して書いた本です。
まぁ、僕の読み方がへなちょこだっただけで、普通に考えたら、タイトルに時計の文字がある時点で、借金はその時計への情熱と言うだけなんですけど。
基本的に筆者の時計にハマる過程そして買ってからの心境や環境の変化について書いたエッセイなので、軽く読めます。けれど、この本にも書いてある通り、時計の構造や歴史に関しては特に書いてないので、そこら辺は期待しない方がいいです。
一番興味深い箇所を引用します。
腕時計はそのプラモデルのもっとすごいやつだと思っている。大量の細かいパーツをプロの職人さんが小さいケースに詰め込んで作り上げる。しかも、当たり前だけど時計として針が動くし、ものによっては時間だけじゃなくて月の満ち欠けや、ストップウォッチ機能、4年に1回の閏年まで計算して全く狂わない永久カレンダーなど。それらを全て歯車の組み合わせだけで再現しているものとか。もちろんそんな機能が実生活に必要と言われれば全くそんなことはないのだけど、そんなものをこの小さいケースの中に詰め込んでいる、と言うのが面白いとしか言いようがなかった。
こう言う人が何かにハマった理由の言語化は自分も同じ気持ちにさせてもらえるので好きですね。
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漫画家の「ヒロユキ」が『時計沼』にハマり、何百万・何千万もするような高級腕時計を買いまくる話。
最終的には表題の通りに、ローンまでこさえてしまう。
さすがギャグ漫画家、文章が軽妙で読みやすい。
クスリと笑える部分も多く、最後まで楽しく読めた。
面白いのは、売れっ子漫画家という結構な高給取りの立場でありながら、視点はひたすら庶民な所。
こんな世界どうかしてるわ…という感覚を、大いに共感できる。
いや、狂ってると思いますよ、本当に…。買った本人が満足してるならいいんでしょうが。
自分は時計に縁も興味も無いですが、楽しそうな気持ちは伝わってきます。
作者のファンなら、読んで損は無いかと。