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四話からなる。
先日 八を読んだばかりである。
この時代は、やはり、男性からしか三行半を出してもらえなかった。
町人は、識字も出来ない人もいたので、縦に三本半を書いて、母音を押せば、それで、三行半が、通用していた、ある本で読んだけど…
この本では、妻が、けち臭い夫に見切りを付けたがっているのだけど、こんな夫婦関係にも、桜木のご隠居が、じっとしていられない。
夫の借金を上手く裁いて、三行半を書かせるだけでなく、妻子の住居から、遠ざける事も、さり気ない。
秘薬は、桜木の持病の痔から、目にした出来事が発端である。
江戸時代は、医師の資格など無くても、医学の知識があれば、そこそこ営業出来たらしい。
人の噂だけで、薬問屋から仕入れた薬に混ぜ物を入れて秘薬とし、高く売りつける。
ちょっと馬鹿にしていて読んでいたけど、
子供の頃に、風邪引きに、2,3日 Aの病院からの薬で治らず、3,4日目に Bの病院からの薬も治らず、5日目に Cの病院からの薬で良くなったら、Cの病院が、凄く良い病院に思えるけど、人間の回復力で、その時治っただけかも……と、教えて貰った事がある。
話の方は、
公金横領の件も片付け、汚名を着せられ作之助も刃傷沙汰にならず、良かった!
三話の逆恨みは、妻の安江に、災難が降りかかる。
武士の妻なのに、何でも、こなしてしまうが、一人だけで家にいたら、夫の職業柄、逆恨みで、こんな事態に発展する事に!
息子の一言が、脳裏にあった桜木、早く家路についてくれてホッとした。
最後の家族で、鰻の食事へ向かう三人の姿が、楽しそうな感じが、家族和気あいあいを醸し出している。
四話では、お家の為に、我が子であっても名乗りをあげる事も出来ない。
それを旗本が、用人に依頼したけど、その事が、屋敷奉公の小平太には、高級料亭に通いながら、若い女にちょっかいを出していると思い込む。
まぁ、誤解が、溶けたけど、これが、又噂にならないと良いのだけと……
この旗本のお殿様の顔を潰す事になるかもなんて、……余計なことを考えしまった。