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平家物語の犬王の時のような、軽い口語なのですらすらと読めた。エキスをギュッとしたような印象なので、逆に全文はどんなだろう?と気になる。
また、自作解題という名の後書き?が面白い。紫式部=パンク姉さん!紫式部トリビュートも読まなければ。また、批評を受けたという短編は書籍になってるのかな?気になる。
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2024年、大河ドラマとしても話題の紫式部。その紫式部日記を現代語訳、そこに著者の見解も交えた作品。かなりの超訳と感じるが、現代の若い人にはわかりやすいかもしれない。ただ、当時の風習や簡単であっても良いので、相関関係が理解できていないとわかりにくいかもしれない。
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TBSラジオアフター6ジャンクションで
柴田元幸先生がおすすめの本を紹介するというので、どんな翻訳ものかと思ったら、
古語から現代語への翻訳だった!
柴田先生が言うには、古川日出男さんが、紫式部に憑依して現代語訳した。
ということでした。
まさに。
最初に私たちにむけて古語の基本的なことを簡単に説明してくれてるんです、紫式部姉さんが。
女房といったら、どの男のワイフ?と考えたりしませんか?それはゆゆしい事態です。局と口にしていたら、あなたはツボネとはなんだろうと眉をひそめますよね?
とこんな感じで。
局とは、しきられた部屋。
房というのも同じ。
つまり、女房と局は同じ女性のための仕切られた部屋。でも、女人たちのこともまた女房という…
分かってるようで分かってなかったですありがとう姉さん。
そして自己紹介。
私は宣孝のワイフでした。998年にむすばれ、1001年に彼は死んだ。わたしは以来、ずっとシングル・マザーです。
彼女はいつもブルー(感傷的)で、グルーミィなんです。なんか、素敵じゃん
紫式部日記は紫式部さんが中宮の女房になってから書いているんですね、
前半は中宮さまのご出産の様子がドラマチックに描かれ、周りの方々の事を敬ったり憧れたりというかんじ。
しかーし、後半怪しくなります。
有名な和泉式部や清少納言批判もありますが、
ライバルの斎院さまの女房たちのはなしがいちばんおもしろいところ。
いわゆる「日本書紀の御局」とはこのあたり。悪口をいいふらされるのです。
まひろの弟、あのダメ弟 惟規の恋人、中将の君という女。この子が問題なのだ。
憂し。
ぜひ、中将の君があからさまに書いた手紙を、どこかから入手した紫式部姉さんのお怒りを読んでみてくださいね。
ほんとジェンダー平等について書かれているわ。
ラストに、殿である、道長とのやりとりもなんかほのめかしています。
式部姉さんったらそれ、匂わせって言われちゃいますよ。
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紫式部本人による紫式部日記、ということで、所々補足があって理解しやすい作りになっている。
紫式部が小式部内侍のことがとても好きなこともしみじみ伝わってくるし、清少納言に対する苛立ちも現代的で面白い。
けれども使っている言葉が「ワイフ」「グルーミィ」など、度々普段自分は使わないものに置き換えられていて気が散ってしまった。
具体的にいうと、90ページの「大晦日の夜には鬼やらいがある」のところなんて、原文が「うちとけゐたるに」(くつろいでいたところに)が「いずれにしても、いつもはどこか冷めているわたしは、けれどもこの瞬間は、ただの冷静(チル)な物腰よりもチル・アウトをもとめていた。そう、くつろぎ。実際にそうしていた」ととても長く捕捉されていて、尚且つチルアウトと言われてもピンと来ず、余計にわかりにくく感じてしまった。
逆に今10代20代の女性ならわかりやすいのだろうか。
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紫式部がルー大柴に…?
日記上での紫式部は結構陰鬱(悪口&自虐)で、大河の「まひろ」とは結びつかず。ここからどんどん心がしんでゆくのか…?見逃せない!(←大河の感想になってしまった)
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倫子が若返る菊の花を紫式部に持ってきてくれたっていうエピソード(解釈の仕方はいろいろあるとはいえw)が早々に出てきて、このあたりからのめりこんでいった
グルーミィさを優先して現代語訳
記録としての日記
グルーミィをさらけだす日記
だって。いいですね。
有名な“お前が男であったなら…”のくだりは、紫式部日記の後半だったか
大河でも当然ながらこのシーンありまして感無量です
漫画でも読む紫式部日記、的なものより
本書の方が日記を読んでいるという実感が湧きました
“ミセス自粛なし”にはクスッとした。自分で言う?笑
筆で書かれている現代語訳部分はもちろん
ペン(私にはiTouchに見える)で書かれている、紫式部が私たちと同じ現代に立って書いている部分には、書かれている内容についての案内やおそらく考察というか定説になりつつあることを盛り込んでいる。
ここから口調が変わっているとか日付という楔(くさび)が入っていないとか手紙文のようにして張り合っているとか!
有名エピソードも改めて読めて面白かったです!
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人を選びそうな本だけど、
私はめちゃめちゃおもしろかった!
「紫式部日記」の中からいくつかの文章を、紫式部本人が、そのときの状況や背景など現代人に説明しながら現代語訳してくれる。
「紫式部日記」の行間に漂う、
こじらせた紫式部のグルーミィ。
(陰鬱な気持ちをこう表現している)
「なんだか、こじらせてるなあ」とかおもいますか?
って自分で言っちゃってる。
心のままを聞かせてくれているようで、
臨場感がすごい!
現代人が想像するよりずっと「つよい、固いシステム」で男性性が確立されていた時代、女人たちにゆるされた軽い文字「ひらがな」で著された日記。
この時代をどんな心持ちで生きていたのか、少しわかった気がした。