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絵画をきっかけとして、西洋の有名建築の歴史を知ることができる。ルーブルは中世に要塞として建てられたのが最初とか、自由の女神はフランスで作られたとか、そんな小ネタを知れるだけでも十分面白い。「絵画」という自分の好きなジャンルを通して、建築をみてみると知識がするする入ってくる感じがする。
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エッフェル塔は革命百周年の万博の出し物。建設には多くの反対があったが今や街を象徴する建造物。同じくパリを代表するルーヴルはもとは森の要塞だった。展示物の多くはナポレオンが欧州中から略奪したもの。世界一の来館者を誇る建物は別名”泥棒”美術館。ベルリンの正門「ブランデンブルク門」。冷戦時代は壁が分断する。門の上のヴィクトリア像の表しか見えない東と後ろしか見えない西。オペラ座は馬蹄型。舞台がみにくい側面席。それでよいのは社交の場だから...風景、静物、人物画。数ある画題の中で建物に焦点をあて歴史の雑学を学ぶ。
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建物や塔、風車、船など、様々な建造物を描いた名画を紹介する本。
1枚ずつ、まず見開きで絵があって、それからその絵についての解説が来るという構成なのだが、
解説は堅苦しいものでなく、画家のエピソードだけでなく、その絵に描かれた建造物の歴史や描かれた当時の時代背景についても書かれていて、
解説を読んでから絵を見返すとその絵の描かれた背景も含めて、見え方が変わってくることもあって、読んでいて楽しい本だった。
ただ、本という媒体のどうしようもないところとして、見開きのページの境で絵が見切れる部分があるのが残念。
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借りたもの。
名画に描かれた“建築”をテーマに、中野女史がその建築物や絵画の時代背景や魅力を語る。
アメリカの古い家から映画『サイコ』に見る閉塞した狂気を想起させたり、印象派がこぞって描いたサン・ラザール駅にみるモダニズムと新しい未来への希望、ロシアの聖ワシーリー大聖堂の美しさとその傍で起きた血の歴史、今も変わらず残っていてこれからも変わらないのではと思ってしまうヴェネツィアの風景、リドリー・スコット監督の映画『グラディエーター』の制作を促したというジェロームの作品……
一枚の絵画に込められた“背景”の歴史に思いを馳せる文章。
◆Youtubeで紹介
【中野京子先生、再び登場!】ゴッホが描いた橋や、上に住居をのせた橋!?日本では考えられない特殊な橋文化を名画を見ながら解説【名画と橋】
https://www.youtube.com/watch?v=35LEKJ2M_I8
【中野京子×山田五郎】名画とヨーロッパの駅舎&鉄道!絵から文化を読み解こう!【駅に集う人々には物語がある】
https://www.youtube.com/watch?v=4c6h9-ysoeg
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建物や建築現場などを描いた絵を取り上げて、作者や時代背景、逸話などを書く、この作者のいつもの手法なのだが、本作は、あまり面白くない。
その原因は、多分、その絵自体とか作者についてのエピソードが少なくて、建物や地域の話の量が多いからではないだろうか。
スフィンクスの絵の回に、幕末の日本から来たサムライもスフィンクスを見に行った、というエピソードとか、関係が遠すぎるでしょう。
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建造物を描いた絵画。新しい出会いもありましたし
中野京子さんの解説で見るとまたこれまでと違った感覚がある。シャガールの「七本指の自画像」が良かった。また美術展企画して下さらないかなーと思う。
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絵を見るときにこんなに知識があったら、素敵だと思った。絵を見ながら読みながらで。私の乏しい知識では、追い付かない部分もあったが、今後の参考にしたい。
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名画に登場する建造物に焦点をあてて紹介した本。建物主体の絵だけでなく、画家の自画像の後ろにちょこっと描かれている建造物などの紹介もあります。写実的な絵も多く、昔の観光案内的な役割も感じられて面白いです。しかしどうしてもキュビズムの見方がわからない…。
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やっぱりすごい…と引き込まれる解説に何度も絵を見返す。
名画と呼ばれるもののなかでも、建築物や構造物にスポットライトを当てた本。
表装のバベルの塔は空想想像を超えて本当はあるんじゃないかとさえ思えてしまう不思議。
たくさん紹介されているけど、モネのサンラザール駅の骨組みは素敵だなあ。好きだなぁ。
中野さんの解説でより深く深く好きになって行く。
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読了:2024/3/10
内容と関係ないのだけど、本文に筑紫アンティーク明朝が使われるのって読みづらっ!うねりや墨だまりに目が引っかかってしまって、気が散る。目次はQ明朝。冒険してるなぁ…でも見づらいだけだなぁ…。
エジプトのオベリスクやドイツのブランデンブルク門ヴィクトリア像略奪の歴史、クリムトが金キラになる前の超リアリズム描写、など今回も面白かった。
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名画も建築も好物な自分としては
たまらない組み合わせ。
本物をみたことのある絵も、そうでない絵もあったが
何はともあれこういった逸話は興味深い。
ところで、本文はキレの良い調子の潔さが心地よい文章で、簡潔な語り口だったので、たまに映像で見るこの作者の印象と近かったのだが、
あとがきの文体はご本人の、こちらの知らなかった人間味が滲んでいるようにうで、こちらも興味深い。
ほかの本も読んでみたいかも。