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丁寧語おじとアラサー女子の会話の妙味
2023/10/15 02:31
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投稿者:ホセ - この投稿者のレビュー一覧を見る
優しい言葉使いが気持ちよくするすると読み進めるのですが、ふたりの優しさや労りの根幹がでてくるとあーーー……ってなる現代小説でもあります。主人公の両親の描写が圧巻。
書き下ろしの掌編を加えて単巻の体裁にはなっているのですが、ここからもう二段三段とハラハラさせられますしスッキリもするので続巻を切に希望します。
また電子特典の美幸さんの心根の優しさにこっちが泣いちゃったよね。みんな幸せになってほしいと素直に思える、読後感の良い一冊です。
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お互いに出生に難ありの2人。それによって心に闇と不安が生まれ、なかなか素で接せられない。そんなふたりが少しずつ心を緩め、許して、2人の生活を使っていく。夫婦でなくても、恋人でなくても、関係性はなんでも良いではないかーー、そんなメッセージが感じられ、とてもよかった。
p.33 俳句は自然に目を向けるけど、川柳は人の心に目を向ける
p.89 私は桂木さんと契約した身ですが、あなたの部下ではありません。なので、部外者のあなたに私が命令される言われはないの。汗をかいている体で他人様の車に乗るのは私が嫌なんです。私と話をしたいと言うのなら、あなたが車から降りてください。
勘違いするなよ、深山奏君が、どんなに優秀でどれほど葛城さんを尊敬しているとしても、あなたが私に威張っている理由は、どこにもないからね。
p.125 谷ちゃんは作文が得意でしょう?そういう方面の仕事をすればいい。私たちは自由なんだし。
自由かな?親もいないのに。
親がいないからだよ。私たちは最高に自由なんだ。
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主役二人のキャラ設定が濃い!
作中で忠犬と呼ばれた某彼の過去もなかなかだったが、主役二人の過去に比べたら可愛いもの。
特に紗枝嬢の過去はもう過剰といってもいいレベルに濃かった。
それなのに、更に追加、もっと追加と終盤になるまでキャラ設定が盛られたので、もうお腹いっぱいを通り越して溺れてしまうほど。
まだ30歳なのに、なんでこんなことに。
最初は20歳差の二人のじれじれ具合を楽しんで読んでいたはずが、前述のとおり主役二人のキャラ設定やら過去やらが非常に濃いので、そちらの方が気になって読み進める羽目に。
じれじれもいいんだけど、紗枝嬢の過去と身内との決着をどうにかしないと前に進めんだろうという。
非常に濃い、恋愛として濃いではなく、過去の人間模様が濃い物語だった。
ゆえに、面白くはある一方で、ラブストーリーとしては物足りなさも。
何より終わりがめちゃくちゃあっさりしていたので面を食らってしまった。
過去の諸々の決着がついて、いざ二人の関係性はどうするのってなった時の答えが「え、それで終わり?」という。
気付いたらぬるっと番外編に突入していたので、本編がまさかあれで終わりとは……まじかー。
互いに想い合っているのは間違いないのだが、ややこしい過去を抱えている同士、「好きです」「結婚しましょう」という安易な展開にならないという。
この際、もう年齢差は二の次である。
諸々の清算の方が大事だった感。
キャラ設定が濃い分、ラブストーリーとして終わりをつけるなら、それを払拭するレベルの分かりやすい、劇的な展開が欲しかったというのが、正直な感想である。
あれだけ引っ張って現状維持的な終わりだったので。
番外編もいくらか掲載されてはいるけども、日常話の延長線上だったし。
二人のもっといちゃつくシーンが欲しかった……でないと、この胸やけが治らないのよ。
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パケ買い。
全体的にほのぼの系
だけど主人公の生い立ち、ヒーローの家族関係に「え!?」
ヘビーな内容になるかと思ったけど、淡々とあっさりしてました。
力を抜いて読めるけど、物足りない感じ。
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TL的な世界を想像して読み始めたら、全然違いました(笑)富士見L文庫ってこんな感じだった?と思ったけど、そう言われてみると、谷中瓶詰めカフェとかもそうだった。でも、相手に対して丁寧(で壁がある)な二人がだんだん心を開いていく感じがとても良かったです。続きが読みたい。