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それほどサスペンス感はないかなと思ったけど、読みやすくて面白い内容でした。
犬好きの気持ちや、それを冷めた目で見る犬好きではない人の気持ちが的確に描写されているのはおもしろいですね。
嘘で塗り固められた主人公の女性と、それに影響を与える一匹のわんこの物語でもありました。
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佐藤作品は「犬を盗む」しか読んでおらず、2冊目も犬シリーズで。息をするように噓をつく主人公・梨沙に終始嫌悪感は残るが、ストーリテリングの上手さと、噓をつくことに躊躇がなくなってしまった人物の描写がとても丁寧で、知らず知らずストーリに没入してしまった。犬以外の題材も読んでみようと思う。
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六本木のセレブ妻という設定で【保護犬さくら】の漫画をSNSに投稿している梨沙に書籍化のオファーがくる。
嘘を真実にするため、さくらに似た犬を探し始めた梨沙は…
「嘘」「罪」「犬」がテーマ
物語が動く後半から面白くなり一気読み!
作者の犬愛が溢れる作品
ただただ主人公の犬が健気で可愛い
思わず涙ぐむラストも良かった!
「犬はかわいくてもアクセサリーやぬいぐるみではありませんから。大切な命なんです。飼い主次第で幸せな一生にも、不幸な一生にもなります。」
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可愛いワンちゃんと超ゲスな人間たち… 幸せとは何か気づかせてくれる愉快痛快なミステリ #一億円の犬
■あらすじ
主人公の女性、梨沙。SNSでは可愛い犬と共に、セレブな旅行やグルメを満喫している様子が投稿されていた。
しかし実際は見た目は美人でありながらも既に30歳を過ぎ、携帯電話ショップのスタッフとして働きながら、庶民的な生活を送っていたのだ。そんな彼女に出版社からSNS書籍化の話が舞い込んできて…
■きっと読みたくなるレビュー
おもろい!今どきのエンタメミステリーといった感じでよくまとまってますね。めっちゃ笑いながら作品を楽しませていただきました。
ワンちゃんがでてくる動物ものなんですが、この作品の前に加納先生の優しさあふれる『ONE』を読んでいたので、落差がえぐかったです。とても同じ犬を扱う小説とは思えない。
まず主人公の女(あえて女と言わせてもらう)のクズっぷりが大好き。このキャラクターが読み手を惹きつけてくれるんですよ、普通そんなことしねーだろというところが最高に最低で面白い。現代のネット社会や格差社会の理不尽さに対して、わがまま一杯に立ち向かっていく様はむしろ気持ちいいよね。でも、実際にいたら絶対に関わりたくない。
そんな彼女がキュートなワンちゃんを巡って、トンデモな物語が展開される。中盤あたりから一気に痛快で馬鹿馬鹿しい気分になっていくのですが、ぜひ読んであきれ返って欲しい。ほんと何やってんだよ、あんたら。
ただ物語の後半、登場人物にとって真の意味で一億円の価値がある犬になっていく。やっぱりペットの動物たちは我々人間にとって、かけがえのない家族ですよね。結果、優しい気持ちになれる素敵な作品でした。
■ぜっさん推しポイント
本作に出てくる登場キャラクターはみんな素直なんですよ、人間も動物たちも幸せに生きていたいだけなんです。過剰なまでの情報化社会で人間が生きにくい世の中。他人と比較していたら限りがなく、満足感が満たされることはないでしょう。
立ち止まって、いま自分の周りにいる人たちの素敵な部分を感じるのが、幸福への一番の近道かもしれませんね。
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私自身、犬を飼っているので読みながらイライラしていました。ふと気づくと流れが変わり、一気に呑み込まれます。前半でイライラしていたことなど忘れ、一気読み。ダメダメな主人公を救いすぎないところも今っぽくて微炭酸のサイダーのような味わい。 #読了 #ブクログ
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主人公の女の人のキャラクターが嘘に嘘を重ねていて嫌な感じだな〜と思っていたら次は殺人!?とストーリーがどんどん展開していって面白かった。嫌なキャラクター盛り沢山。純粋無垢な犬だけが救いだった。
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おもしろかった!
テンポよくストーリーが進み、見栄っ張りの梨沙がどうなるのかのワクワクが止まらず…あっという間に完読。
犬、かわいいね。かしこいね。
犬の従順な愛らしさがうまく描かれていて、著者さんはきっと犬好きなんだろうなあ!
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保護犬との生活を題材としたエッセイ漫画をSNSで発信しているセレブ妻のリサは、出版社から書籍化のオファーを持ち掛けられる。しかし現実の作者である梨沙は、セレブでもなければ独身、そしてそもそも犬など飼っていなかった。いくらなんでも犬がいない状態で書籍化の話を進められるはずがなく、せっかくのチャンスを諦めようとした梨沙だが、設定とうり二つの保護犬を見つけ、その犬を手に入れようと画策するものの、死体を発見してしまうことに。いろんな面ではらはらどきどきさせられるミステリです。
梨沙の嘘は度を越しているのですが、しかしその嘘に悪意はなく、ひたすら自分を飾り認めてほしいだけの嘘だと思えば憎めません。逆にその嘘に足をすくわれがんじがらめになっていく彼女のことが心配で仕方なくなりました。本来の彼女はものすごく自分に自信がなくて、人に構ってほしいだけなんだろうな、と思えば余計にそう思います。
ミステリとしての面白さはもちろんありますが、主題はやはり犬。犬とのかかわりによって梨沙がどのように変わっていくのかが読みどころでした。ちなみに私自身は別に犬が好きではないのですが……それでもこの可愛さにはやられてしまいそうです。
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六本木の愛犬家セレブ妻という設定でSNS投稿をする梨沙が書籍化のために犬を手に入れようとする話。嘘に嘘を重ねるため起こる倫理観のバグに疑問符の嵐。不法侵入して、死体発見してそれを移動させたうえ人を招く、って正気とは思えない。そこまでの執念を別のところに活かせばいいのに、って客観的に見たら何で?ってことも当人からしたらそれが全てなのしんどい。梨沙みたいなのが職場におったらキツイ。にしても、なんか綺麗な感じで終わったけど釈然とせんな。
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今作も面白かったです。「犬を盗む」を先日読み終えて、犬を飼ってる身としてはこちらもやはり気になっていたのであまり間を置かずに読むことにしました。本作、SNS時代ならではの作品です。見栄や嘘、バレなければなんでもOKという考え方、良くないですねー。SNSでの誹謗中傷に世の中スポットや問題視がされがちですが、そもそも発信する側の人物像や信憑というのもなかなかハッキリとは見えてこないのも事実なわけで、、、かといって誹謗中傷が正当化されるという事では勿論ないわけですが。本作の主人公の考え方やその発信の仕方は目に余るものがあります。それ故起きるトラブルや問題の数々。しかし、そこは本作ならではの犬(保護犬)というキーワードとその視点から救いの道が徐々に開けていくわけで、愚かな人々の改心に一役買う犬、、一体どうなってしまうんだろうと不安の中読み進めてはいましたが、、、うんうん、そうなりましたか!前作犬を盗む同様、展開テンポもよく、あっという間に読み終わりました。次回の犬シリーズ刊行されたらまた読みたいと思います。
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佐藤青南さんの「犬を盗む」に続いて2冊目。今回のワンコも愛し愛され、辛い環境から脱しハッピーで終わる展開で、とても幸せな読後感でした。
自己顕示欲と承認欲求が強い主人公。その損な性格にいい加減本人も自分で嫌気がさしているのだが、自分を大きく見せることをやめられない。
そんなやるせなさとか虚無感とか自己嫌悪とかの感情を、犬が少しづつ慰めてくれる。
ありのままの私で生きていきたいな、もう楽になりたいなって思えるようになってくる。それまでずっと犬がそばで見守ってくれて見捨てない。
ミステリーなんだけど、
自己嫌悪で八方塞がりで、立ち止まったまま動けない人間を、下から「大丈夫だよ」って見上げてくれるワンコの大きな存在を感じさせてくれる内容でした。
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まぁ見栄を張る気持ちも誰しもある訳で分からなくは無いけどね。
行き過ぎた嘘を吐き続けどうにもなれない主人公に犬という嘘を吐かなくていい相手が現れた上、ミステリー?
どうなるかなって思ったけど、すんなり入って最後ちょっと感動までした。
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SNSで理想的な自分を作って投稿し、日頃の虚しさを紛らわしている三十代独身女子のリサ。六本木のタワマンに暮らすセレブ妻という設定で、飼い犬のさくらのことを描いた漫画を出版する話も出ている中、本当は犬なんか飼っていないのではないかという疑惑が出始めたのをきっかけに、さくらとして画像を流用した犬とそっくりな保護犬を見つけてあれこれ策を弄して手に入れようとする。その過程で巻き込まれた殺人事件や傷害事件、詐欺事件を乗り切るリサが少しずつ変わっていく様子に、つい応援したくなっていた。
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『犬を盗む』が面白かったので、ずっと読みたかった本。今回も面白かった!
六本木タワマンのセレブ妻という設定で、SNSに自分の理想の嘘ばかり投稿している主人公の理沙。
嘘をついてる時の気持ちや、嘘がバレそうで焦る気持ち、バレた時の恥ずかしい気持ちが細かく書かれていて、自分も一緒にドキドキしたりハラハラしたり読む手が止まらなかった。
ワンちゃんが健気で仕草がとても可愛くて、自分が飼っていた犬を思い出して懐かしくて泣きそうになった。
今回も犬が死んだり、犬が辛い目に合う話ではないのが良い。前作でも感じたけど、佐藤青南さんはかなりの犬好きだと思うので、その点でも安心できる。
ラスト次第でどうかな?と思っていたけど、なるほど!終わり方も良かった。
犬シリーズの続編が出たらまた読みたい。
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SNSや婚活アプリ、見栄と嘘の描写が頻発に出てくるため、今どきの小説だなという感じをまず受ける。
予想を外す展開が続くので読んでいて楽しく、読後の感覚も気持ち良い。
善意で主人公を救おうとしてくれる携帯ショップの店長さんと、打算なしに手助けをしてくれる行為が理解できない主人公との対比が泣ける。