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「天気が良ければ訪ねて行きます」に引き続き、文章がとても綺麗。気付いたらすっかり感情移入していて、読書で久しぶりに胸がズキュンとした。後半読む手止まらず。ヘビーリスナーのお爺さんがチャーミング!
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ドラマ化にもなった田舎の小さな書店の店主と初恋相手との再会を綴った2018年「天気が良ければ訪ねて行きます」は原作もドラマもとても良かったので、その著者が2004年デビューした作品が翻訳されたというので、忙しい合間に読むため電子書籍を購入しました。
「韓国らしい、でも韓国ドラマ的ではない、主人公たち」と帯に古家正亨氏が推薦しておられるのですが、まさにこの作品を的確に表現されています。
「冬のソナタ」によってもたらされた韓国ドラマブームから私もずっと韓国ドラマを追っかけているおばあさんです。
日本の戦前を思わせるような韓国の家族体系への反骨精神、そして性開放に戸惑う私たち世代に、まだまだ恥じらいのある男女間の恋愛模様を描く韓国ドラマに魅力を感じる私ですが、この作品も、そんな私を満足させてくれた作品でした。相手を大事にするがゆえ、一歩踏み出すのをためらう男性と、そんな関係に不安を感じる女主人公の心模様が丁寧に、著者お得意の季節の移ろいと絡ませながら物語が進むところが特に魅力です。
本作は著者のデビュー作品ですが、今もなお人気のあるロングセラーだそうです。2020年にはエッセイが本国では発売されているそうなので、その作品も翻訳されないかなと密かに待ち望んでいます。
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初読みの作家さん。ドラマ『天気がよければ会いにゆきます』はこの人の本が原作なのだそうだ。
本書の帯には「韓国らしい、でも韓国ドラマ的ではない、主人公たち」とあるが、ぼくにはまるで韓国ドラマのノベライズのように思えた。男女2人ずつが絡む恋愛模様を軸に、会社や仕事への複雑な思いを描いていく。
主人公はラジオ局でライターとして働くコン・ジンソル。番組のディレクターであるイ・ゴンと親しくなるが、これが一筋縄ではいかない複雑な男で……。
恋愛といってもいろいろな形がある。本作で描かれているのは思い込みや誤解が関係をややこしくする面倒くさい系だ。結局なんなんだという気がしなくもないけれど、とても楽しく読了した。
NetGalleyにて読了。