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時代小説もたまに読みますよ、という程度の人でも気負い無く読める。
私自身がそうであるから(笑
物語は痛快!かっこいい!そして最後にぐっとくる。
不覚にも泣いた。
主人公やその他数人が時折、現代人ぽい話し方をするのだが、そこが面白い(笑)故・児玉清さんも愛した小説。
残忍・無頼な忍びの世界を、現代人に響くカタチで突きつけてきたところが、印象的。
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「のぼうの城」より序盤から読みごたえのある飽きない展開で、そのまま最後まで読みきれた。
キャラの性格がはっきりしていてテンポのよい展開と相まってさらっと読める。
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歴史小説であり、痛快エンターテイメント作品でもあった。
題材、登場人物、終わり方が良い。歴史上では愚鈍とされる織田信雄も、自らの愚に気づいてる人物として描かれ、父信長に認めて欲しいという描写には好感が持てた。
後は、戦闘描写が非常に巧みだなぁ。大膳の槍がお国に迫り、無門が彼女を助ける描写が、強烈に格好良かった。
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全1巻。
信長の息子の第一次伊賀攻め。
のぼう書いた人。
なんでだろ。
いまいち入り込めなかった。
主人公わからんかったからかな。
最初。
けど、
キャラ造形はさすが。
それぞれに魅力的。
クライマックスの戦闘描写も凄く良かった。
めまぐるしいスピード感。
と、
主人公の無敵っぷりがワクワク。
あいかわらず映画っぽい。
ラストシーンとか、
エンディングの曲が流れた。
頭の中で。
のぼうよりは重厚。
で、
今までにない忍者像。
今まで読んだ中で一番シビアな忍者像だった。
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「のぼうの城」続きで読書。
妻への愛、息子、弟への愛によって、それぞれの道を歩き始める伊賀の3人が切ない。
どんな題材でも、登場人物1人1人の躍動感があり、あっという間に読破できます。
個人の好みの問題でしょうが、私は「のぼうの城」の爽快さが好きですね。
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人は誰しもがいちどは理想を持つと思う。
幼い頃に夢見た職業に就くことを願い、両親のような円満で幸福に満ちた家庭を築きたいと願う。理想の種類は千差万別だ。
これは侍と忍者の戦(いくさ)の話。
この小説の痛快なところは、忍者は理想の忍者らしく、武士は理想の武士らしく物語りの中の役割を演じてくれるところ。さらに言えば理想以上に格好が良いのだ。忍者はどの映画で見た忍者よりも権謀術数や忍びの技術に長け、戦国の世を生き抜く術を身に付けている。侍は、何より強く自らを規範で律し、人並み外れた膂力で忍者と相対する。
しかも戦の場所は伊賀で、侍の親分はあの織田家だ。舞台と役者は揃った。
和田竜のデビュー作「のぼうの城」においても展開の早さは目立ったが、「忍びの国」では「のぼうの城」以上に展開が早い。しかし、和田竜は読者を置いてきぼりにはしない。膨大な参考文献を巧みに引用し、読者に優しく解説してくれる。
名茶器「小茄子」や日置大膳のエピソードの使い方も非常に鮮やかで物語りにアクセントを加える。しかし物語りの中にいる、唯一の異端の人物が最高のアクセントとなる。織田信長の次男織田信雄だ。狂気の天才とも呼べる父織田信長。信長の持つ能力だけでなく、人物の巨大さから身についたのであろうその視点の高さ、視野の遠さ、越えられるはずのない父を持つ信雄は、自らの家臣団の前で心情を吐露する。この時代ではタブーとされる行為だ。
生まれてより人に優れ、誰にも負けず、他人も羨むおのれらのような武者に、わしの気持ちがわかるか。おのれらがわしを慕っておらぬことぐらい承知しておるわ。じゃがおのれらはわしの父ごとき男を親に持ったことがあるのか。天下一の父を持ったことがあるのか。何をやっても適わぬ者を、おのれらは父を持ったことがあるのか
『忍びの国』からの引用
自らの理想や目標を体現した強い者達と、弱い信雄との対比がこの物語りに、すとんとリアリズムを与えてくれる。そんな弱い信雄が私は一番好きかもしれない。
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天正伊賀の乱を描いている小説。まぁ戦国時代の伊賀の国を舞台にしている。
簡単に何気なしに読もうと思って手に取った。単純に楽しむためだ。
さて、史実に基づいて丁寧に伊賀の国の状況や人の風土を描いている。そのうえで、織田信長からの圧力を如何に伊賀者がたちが知恵を絞って防ぐと同時に自分たちの実力を売り込んでいくか。えげつないほどの人間臭い小説だった。
だから伝奇小説みたいに術を掛け合ったりおどろおどろしいことにはならない。なので主人公の下忍の無門を軸に織田信雄、日置大善などの複数の視線を織り交ぜ群像劇ぽくなっている。
人間臭さは、男と女、トラウマ、過去の悲劇が絡んで面白かった。
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相変わらずスリリングでおもしろいけれど、最後がしっくりこない。めまぐるしく展開が変わるのでついていくのが大変だった。
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のぼうの城に続くヒット作。最初はくどいかな?と言う位背景が描かれているが、これを描かないと物語りに齟齬が出てくるので仕方がない。それがあるおかげで一気に読了。おもしろいよ。次は「小太郎の左腕」か?
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すごい!
無門のキャラクターが良すぎて一気に読んでしまいました。
戦うシーンもかっこよくて、文章なのに凄い迫力。鳥肌たってしまいましたよ!
面白くて切なくてカッコいい。
大好きな本になりました。
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「のぼうの城」の作者の「忍びの国」が文庫化。
早速購入。
「のぼうの城」と同じく、資料の引用を挟みつつ、
すごいてテンポで進んでいく時代小説。
今回は伊賀忍者が題材。
織田軍が伊賀に攻めこんで来る前から、
伊賀忍者がいろいろ暗躍する様が面白い。
いろいろ語り継がれている忍者。
どこまでほんとなんだろうか。
誇張はあるにせよ実際にある程度はほんとのことなのだろう。
むしろそうであったほしいと思ってしまう。
「のぼうの城」もそうでしたが、今回のも
地理が頭に浮かぶのと浮かばないのとでは
楽しめる度合いが違ってくる。
地理に疎いのはこういうとき損である。。
ハードカバー版が出てから時間が立っているので
漫画版などもあるらしい。
こちらも映画化したりするんだろうか。
下手に実写化すると忍者は安っぽくなりそうでちょっと不安。
「のぼうの城」は見てみないなと思う。
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乱世の世の中で自分の利益のためだけに生きる伊賀モノ忍者の姿がかなり爽快。無門の強さ、弱さがうまく描かれていて、無門の思いを読者に共感させるように描いている気がした。
読み始めはチョット書いてあるコトが歴史寄りで難しい部分も多いが、読み進めていけば止まらなくなる。
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なかなか面白かった。のぼうの城もそうだったが、後半になるにしたがって面白さが増していき、読後、ああ面白かった、と終われる快作。
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戦国時代なので合戦で沢山人が死ぬのだが…
まあフィクションとして気にせず、気持ちも暗くならず…なレベルで読み進められたと思う。
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のぼうの城に引き続き、面白い作品に仕上がっていますね。
結構、一作目が当たると二作目移行は微妙な場合が多いのですが、この著者は凄いと思います。
前回同様ですが、誰が主人公か強く感じる事が出来ずに、反面登場人物全てが主人公に感じます。
こういう感じ方も珍しいと思う。
作品的には、無門が主人公なのだろうか・・・。
本当に悩むぐらい皆が主役で、皆の活躍がある。
一人一人の描写が上手なんでしょうね。
とにかくジャンル的には前作と同様ですが、作品は前作以上に面白く感じました。