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精神科病棟の患者たちを、公平かつリアルに描ききった作品でした。自分が直接知ることのないであろう世界を鮮やかに垣間見た感じでした。文がすごく丁寧で、登場人物を大切に育てている感じがしてステキです☆
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管理されたような状況であれば尚更、自分のすべき事を真剣に見つめ行動しなければならない。
閉鎖病棟とは正に、目と耳が麻痺したように日々を漫然と生きる自分のことだ。
人を思いやることを清冽に感じた。
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精神病院を舞台に、様々な過去を抱えた人たちを描く。
精神病棟という世間から隔離された場所が舞台なのだけども、そういった中でもポジティブに生きていく登場人物には好感が持てた。
ラストは、きっと健常者身障者関係なく<人間>に対する作者なりのメッセージなんだろうな。と感じる。
強く生きていかねば。
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初めて読んだ帚木 蓬生さんの作品。
精神科の病棟を舞台にした小説。
描写に誇張がされてないから、素直に受け止めることができると感じました。
そして、とても清々しい小説。
帚木 蓬生さんの作品はこれからも読んでいきたいです。
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現実の生活はいたって平凡ゆえに、刺激を小説の中に求めます。
本を選ぶ決め手は表紙の絵とタイトルと、そして本を開いてみたときの字の並び方。
(改行が少なかったり、会話が少ないのはアウト。)
「閉鎖病棟」・・・刺激的なタイトルじゃありませんか。
精神科病棟で何が起こったのか、ワクワクするじゃありませんか。
わたしゃ食いつきましたとも。
「山本周五郎賞受賞作」という帯も印籠のように輝いて、「ほれ読め!」と言ってるしね。
結論から言うと、拍子抜けですよ。
病院という閉鎖された空間のなかでまったりゆったりと時間が流れていく。
まるで老人ホームのような平和な空間。
精神病患者といっても考えてることも、生活様式もほとんど健常者と変わらない。
ただ、身内も含め周囲の人たちの彼らを見る目が偏見に満ちているというだけ。
病棟の中で起こったレイプ事件。
犯人は和をかき乱すどうしようもない悪人だけど、
警察に訴えてもどうせまともに取り上げてくれないだろうと、患者の一人が犯人を殺してしまう。
事件と言えば大変な事件だけど、小説にしてしまえばあっけない。
要するに刺激が少ない。
家族が患者をうっとおしがる様子や、社会的に隔離され、差別される状況を
もっと掘り下げて話に盛り込んでくれれば、彼らの憤りがもっと伝わったのに・・・・残念。
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「生きるということ」を考えさせられる一冊。重い話ではあるが、最後は登場人物の強く生きていこうとする意志や仲間に対する想いに胸を打たれる。「ここは開放病棟っであっても、その実、社会からは拒絶された閉鎖病なのだ。」(08年4月10日)
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精神科に入院する人物たちそれぞれの背景を
感傷を挟まずにさらさらと描写していく前半。
だからこそ、後半部が胸に染み入る。
秀丸さんの手紙の部分では何度も胸が詰まる。
精神科の病とは何だろう、と考えさせられる。
文章の端々がとても優しい、と思う。
言葉はやはり、その人を表す、と思う。
素敵な人に出会ったような気持ちになる。
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序盤の入院生活の描写が単調で飽きる。
実際、一度飽きて途中で読むのをやめた。
図書館で借りた本だったので、そのまま返却。
たまたま職場の友だちが持っていたので、貸してもらって最後まで読んだ。
事実は小説より奇なり、というのはこういう時に使うのかも、と思う。
小説の中に描かれた患者さんたちより、自分が日々職場で接している患者さんたちの方がずっと魅力的。
最後まで低いテンションで読み終えた1冊。
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購入者:仲村(2008.4.27)
貸出:本浦 返却:(2008.7.15)
タイトルだけを見て読み始めたので勝手にホラーだと思っていましたが、全然違いました。精神病院に入院している方のそれまでの人生やそこで起こる事件など、穏やかですが少し暗い本でした。
貸出:梅村(2008.8.23)返却:(2008.11.24)
作者自身が精神科医ということで、入院患者の描き方が近くて暖かな感じがしました。とても優しい文体で読みやすかったです。
石丸:返却(2011・3・9)
東野圭吾をよく読むせいか、僕的には非常に重く暗い内容でした。ストーリーのテンポもゆっくりしているので、なんか読みにくかったです。
三木:返却(2012.01.10)
初めは、かなり読みにくさを感じました。場面もコロコロ変わるし、方言だらけで意味がわかりにくいし、読むのを諦めかけました・・・。でも気を取り直して読み出してからはそれなりに集中して読むことができ、話の最後の方は涙した所もありました。他人のために我が身を振りかえらず尽くす場面の描写がうまく、心を打たれました。小説を書く人って観察力に優れている人なんでしょうね。最後まで読んで良かった・・・。
吉田愛:返却(2012.9.10)
最初途切れ途切れだったお話が、後半でつながります。でもその時に「あ、これは始めのあの時の…」と人物やエピソードを思い出しても、それって心を病むようになってしまったきっかけなのです…
文章の書き方が優しいというか、あまりはっきりエグい感じでは書かれていないので読みやすいですが、寝る前に読む本ではなかったかもしれません…
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タイトルからどギツイ内容を予想していました。
だけど、読んでみて思うことは精神病院そのものと登場人物独特の雰囲気。今まで読んだことの無いような話で、福岡弁の言い回しや戦中戦後の描き方などは福岡出身じゃなくてもどこか懐かしい感じを呼び起こさせます。
内容はとある病院で起きる殺人事件とそれに至るまでの背景が描かれています。どうして殺人に至ったのか、そこにある思いとは。
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昨今、痛ましい事件で「犯人は精神科に通院歴あり」と報道されると、人々は半分諦めがちになる風潮がある。
しかし、本作で語られる人々は精神科に入院・通院しつつも、社会の人々よりも純粋で正直な人々に思える。
犯罪とは何か、病気とは何か、狂気とは何か。色々なことを感じさせる作品である。
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閉鎖病棟…
外から見ているだけのそれはとても特殊な世界。
でもそれはとても当たり前の世界でした。
暖かくて、ピュアで、一生懸命生きている
人たちのお話です。
良い文章でした。
あぁ素敵な話し方をする作家の方だなぁと思いました。
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正気と狂気に壁は本当にあるのか?そう思わせる作品。ここの人たちと外で生きる自分たちとどちらが正気なのか、そう考えされられた。むしろ彼らのほうがずっと純粋で自分たちのほうが、、と考え出すと怖くなる。みんないろんなものを抱えて生きていることは同じ。
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精神的な異常者のことなど、実際はよく知らないのに「あの人は・・・・そんな気がしてました」なんてコメントをニュースで聞く時があります。現代は、イメージ先行によって他人を評価してしまいがち。人のことを考えるってのは、本当に難しい事。
正常なのはどちらなのか、閉鎖病棟とは何処の事なのか。。など、考えさせられます。
本当は、自分が精神科の患者になったほうがいいのかもなど。。
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とある精神科病棟。重い過去をひきずり世間から遠ざけられながらも明るく生きようとする患者たち。その日常を破ったのはある殺人事件だった。
私も元医療従事者なので興味深く読めました。
最後の女医さん以外は医者があんまりいい人に描かれていないが、患者さんから見た現実はこんなものかな、と感じます。
精神科の日常が淡々とつづられるところはさすがに、現役医師が書いているだけあってよく描けています。
「家に帰りたいけど帰れない。開放病棟であっても実際は社会から拒絶された閉鎖病棟なのだ」・・精神科病院の抱える問題を啓蒙的でなく示唆しています。
ただ、島崎さんのキャラを作りすぎのような気がしました。ここまで重い過去にしなくてもよいような・・。
「はじめから患者さんの言葉を信用しないのでは、治療関係は成立しません」・・チュウさんの女性主治医の言葉、心に響きました。・・うーん、どうなんだろう?
弱い立場の人にあったかいまなざしを注いだこの本、読後感はかなりよかったです。