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高杉良『破天荒』
2024年 新潮文庫
自伝的小説。
小説と言えど、ほぼノンフィクションかと。だからこその説得力と破壊力を持った小説です。
昭和14年生まれの著者の人生がここに詰まっていました。
昭和30年代前半から令和までが描かれていますが、主に高度成長期までの熱き昭和のビジネスマンが主体となっています。
途中からは僕も生まれているので、自身の記憶や感覚としても受け入れられてより親近感を得ながら読み進めました。
昔は良かったということではないけど、昔は僕もアポなしでどんどん相手の社内に入ることもでき、毎日通いつめ、情報を集めといった営業もしていました。まさに昭和・平成前期までの営業かな。いつからかセキュリティーゲートやアポが当たり前になったから寂しいけど。
歴史としてとらえていた事例も本書を通してリアルに感じられ、とても読み応えのある経済小説でした。
そして今でも現役で執筆している著者に感銘を受けました。
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