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ミステリー作家6氏の合作ミステリー短編集。一番良かったのは流石貫禄の米澤氏。新川氏・中山氏は標準作でやはり長編の方が面白い印象。結城氏の視点は面白い。斜線堂氏は初読だが、斬新で語り口で印象に残った。別作品も読んでみたい。この手の寄せ集め集にしては結構面白かった。
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「ヤツデの一家」新川帆立 ⭐2.5
「大代行時代」結城真一郎 ⭐2.5
「妻貝朋希を誰も知らない」斜線堂有紀 ⭐3
「供米」米澤穂信 ⭐4.8
「ハングマン」中山七里 ⭐4.5
「ミステリ作家とその弟子」有栖川有栖 ⭐4
ベテラン勢がさすがのおもしろさだった。
そして、プロ意識なのか、素直な「罠」の話しはひとつもない。広義の意味で人生の落とし穴に嵌まった、という解釈。
米澤穂信の「供米」は出色。この内容の話しにこの題名。さすがとしか言いようがない。明治の文壇の薫りとうんちくもさりげなく楽しめて、得もいわれぬ読後感。すばらしい。
「ハングマン」は、あの鳥海シリーズをこういう切り口でくるか、という楽しい驚き。比米倉くん主役で大活躍。この中ではいちばんまとまりのよい謎解きで、おもしろく読めた。
「ミステリ作家とその弟子」は、なんとなく先は読めたが、肝心のアリバイトリックは?!という放り投げられ感がものすごくていっそ清々しかった。2人の話の中に出てきたミステリがヒントになっているのだろうけれど、全部は当てられないなぁ……。いたずら心満載のアリス節だった。
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まさかと思い手に取りましたが、『ハングマン』(スピンオフみたいな?)だった!
これ、続き出ないかなぁ。
『大代行時代』『ヤツデの一家』も面白かった。
ちょっぴり最後に意外性が埋め込まれててよかった。
どのストーリーもサクッと読めるのがいい感じでした。
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6人のミステリ作家のアンソロジー。
「妻貝朋希を誰も知らない」はとても奥が深い作品で読み終えた後次の作品になかなか進めなかった。また、インタービュー形式になっており、記者の目線で作品について考えることができた。
作者の斜線堂有紀という方の作品はよく書店で見かけるため、また手に取りたい。
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めっちゃ面白い、長編作家って短編もすごい!当たり前なんだけど、改めて凄さがわかった。
時事的な内容も多く、世相を切ったシュールなオチ。
短編だから展開も早くすぐに話に引き込まれる、とても読みやすかった。
長編で創り上げる世界観とはまた違い、あれだけの展開をこんな短編にギュッと詰め込みしっかりオチつけるなんて天才だと思う。
文章力って短編の方がより力量が問われるのではと感じた。
読んだことのない作家に触れる良い機会にもなりました。
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6人のミステリ作家によるアンソロジー。
読まれている作家の作だけあって、個々の作品は悪くないのですが・・・
私的に良かったのは結城真一郎と有栖川有栖かなぁ・・・
という感じでした(^_^;)
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文春文庫のミステリアンソロ『禁断の罠』読了。
米澤穂信「供米」が秀逸。夭折した詩人の凡作と言わざるを得ない遺作の謎に、故人の才の前に筆を折った主人公が迫る。昭和~大正の時代がかった文体も相俟った情緒とミステリとしての完成度、そして結末の後味と、この一篇の出来には惚れ惚れするが、全体的には...
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6編、どれも「禁断の罠」というより、かなりの毒をもっている。
「供米」、読みなれている作家さんがやはりしっくりする。
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気になる6人作家さんの短編が収められた贅沢な1冊です。
中山七里さんのハングマン-雛鵜-は、もう1回どんでん返しがあるかなと少し期待を膨らませすぎました。
有栖川有栖さんのミステリ作家とその弟子は、なんとなく予想はついたけれどザ・ミステリと言った感じで面白かったです。
米澤穂信さんの供米は文章も結末もきれいで気に入りました。
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著名な作家六名の短編集。
イヤミス、どんでん返し、ほっこり、切ない等々、さすがと思わせる作品です。
最近読書が億劫になっている私にはちょうど良く楽しい本でした。
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短篇は気軽に読めて良いですね。どのお話しも面白かったです。前から好きな米澤さんの本もまた読みたくなりましたし、はじめましての作家さんの本も読んでみようって気持ちになりました。
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6人のトップ作家さん達によるアンソロジー。これはどれも面白かった。特に結城真一郎さんは初読みでしたが、いかにもありそうな・・・。
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6人のミステリ作家のアンソロジー。
どれも面白かったけど、ワタシにとってお初の中山七里さんの話が後引く面白さ。シリーズモノの一編だけど、違和感なく読めて、シリーズを最初から読みたくなった。
なんか豪華な一冊でした。
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「ヤツデの一家/新川帆立」
「大代行時代/結城真一郎」
「妻貝朋希を誰も知らない/斜線堂有紀」
「供米/米澤穂信」
「ハングマン/中山七里」
「ミステリ作家とその弟子/有栖川有栖」
6話収録の短編集。
一番インパクトがあったのは新川作品。
不器量な長女と美男美女の兄妹が織り成す歪な三角関係が描かれる。
長女の視点で進行しイヤミス感満載。
完璧だと思っていた計画は崩れ落ち、悲哀を感じるラスト。
結城作品も良かった。
伏線に全く気付かずしてやられた。
斜線堂作品は実際に起きた炎上を下敷きに描いたドラマ。
タイトルが絶妙にマッチしていた。
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【収録作品】「ヤツデの一家」 新川帆立/「大代行時代」 結城真一郎/「妻貝朋希を誰も知らない」 斜線堂有紀/「供米」 米澤穂信/「ハングマン -雛鵜-」 中山七里/「ミステリ作家とその弟子」 有栖川有栖
いずれも2022年~2023年に雑誌に掲載されたもの。世相を反映しているものが多い。
「ヤツデの一家」 父親の後継者として政治家になった娘の、後妻の連れ子である兄と実妹への執着を描く。
「大代行時代」 代行業者の話。新入社員の一人は退職代行を依頼。もう一人が依頼したことは。
「妻貝朋希を……」 迷惑動画で炎上した男について、記者の取材に周囲の人間が答える形で事情が説明される。ファンタジー要素なしの実録ドキュメント風ミステリ。気が滅入る。
「供米」 小此木春雪という詩人の遺稿集を出版した未亡人の思惑。盟友の目から語られる詩人の姿と二人の育んできた友情が美しい。
「ハングマン」 シリーズものの一篇。メンバーの一人で情報収集担当の凄腕ハッカー・比米倉内記の視点で語られる。闇バイトがらみの事件。これで終わりではなさそうなので、単行本化が待たれる。
「ミステリ作家と……」 ミステリへの皮肉、というか自虐かな。スランプ気味のミステリ作家の下に弟子入りした男の思惑は。ミステリ講義として持ち出される話が面白い。