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昆虫がやばい。
昆虫がやばいということは、生態系がやばい。
生態系がやばいということは、人類の未来がやばい。
実際気にはなっていたが、今住んでいる田舎町より、子供の頃の大都市大阪の方が昆虫は多かった。ブンブンはなんぼでも飛んでたし、ゴマダラカミキリやコカマキリ、ショウリョウバッタやアメンボ、ミノムシもなんでもなくその辺にいた。
今は、見ない。
そういう有名な昆虫だけでなく、名も知らぬような昆虫が実は、あらゆる生態系に複雑に絡んでいる。それが消えていけば、受粉もできないし、死骸の還元も不可能になる。
この本で提示されるのは、世界中で、それもものすごい勢いで昆虫が減っているということ。あるいは、種として絶滅が進んでいる。
98%とかいう数字があちこちで出て来るのは空恐ろしい。
それは、人間が原因であったり、気象変動が原因であったりするのだが。
その上で、例えば、人間の保護活動が、トラやホッキョクグマなどの有名どころに優先するかといえば、そうでもないだろうと。
問題提起はあるが、特段解決策の提示はない。
なんかもう絶望しかないんですが。
外国人の啓蒙?本にありがちな、同じ内容をいろんな事例で、何度も何度も散文的に書いてるので、最初のプロローグだけで十分だった気もする。