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インターネットは衰退するのか? GAFAMの行く末は? ChatGPTがビジネスや社会にもたらす変革について、展望する。
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近年話題の「ChatGPT」で生成AIに興味を持ち、生成AIの仕組みや期待されているビジネス活用法、そのリスク・法的問題など生成AIについて幅広くについて知りたい人にオススメの一冊。
国立情報学研究所教授でコンピューターサイエンスのスペシャリストである著者が、近年話題の生成AI「ChatGPT」の仕組みから想定されるビジネス活用例、そのリスクと法的問題、IT産業を代表する巨大プラットフォーマー企業群「GAFAM」各社の生成AI開発状況や各国のAI規制まで、生成AIについて様々なトピックを分かりやすく解説しています。
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ChatGPTは世界をどう変えるのか
著:佐藤一郎
中公新書ラクレ 804
AIシステム GPT4 が、米国統一司法試験の合格点を上回るだけでなく、人間合格者の上位10%に入るスコアを獲得したとされ、専門的な文章も生成できることが示された。
ChatGPTは製品・サービス・プロダクトが連携し、大きな利益構造を構成するエコシステムを構築するに至っています
マイクロソフトは今後、オフィスに生成AIを組み込むことを発表しており、今後パソコンを使っていると、知らないうちに、生成AIを使っていることになるでしょう。
本書は、ChatGPTという文章や画像を中心に扱う生成AIが社会にどのような影響を与えるのかを考察するものです。
■ChatGPTのしくみ
・生成AIとは、文章生成に特化していて、Chatというように対話を目的としています。いわゆる対話型AI
・文章を作る速さが重要、対話というタスクを実現するAIです
・文章を作るためには、AIの知見に加えて言語学的な知見が必要である。
・大量の模範例文、学習モデル、タスクごとの学習モデルを調整したモデルが必要
・生成AIに入力する文章を、プロンプトという。人間が会話で用いているプロンプトは不完全なので、AIでは扱えない。処理をする前にそのプロンプトを改変、拡張してから処理をしているのです
・ChatGPTを作れたのは、AIだけでなく、言語学の研究者や自然言語処理の研究者や技術者が必要であった
■想定される応用法
・要約や校正、添削
・タイトル付け
・リストの列挙、事項の網羅的な書き出し
・メールの作成、いずれは、送信も
・ワープロ、プレゼンなどの作成
・文章の読み上げ、概要のまとめ
・講演スライドの英語への翻訳
・商品の取扱説明書、利用者マニュアル、想定問題集
・顧客からの問い合わせや、クレームへの報告書
・おもちゃへの組み込み、会話するぬいぐるみ
・教育コンテンツ⇒児童ごとにレベルを合わせた教材の自動生成、教科書や問題集の作成
・文章の要約、添削、外国語の会話の練習
・刑事裁判の事実認定、あてはめ、判決推論
・広報担当者のプレスリリース、チェック
■インターネットの終焉
・ウェブページの出力は、URLだが、生成AIの出力は、結果そのもの、意味するものは、ウェブページの検索連動型広告の売上が減ってしまう
・生成AIの共食い⇒ウェブ広告料が減っていくと、そのコンテンツの制作費を削減することに⇒イラストやコンテンツ費用を削減するために生成AIを使うことに
⇒ウェブ広告を作るために、生成AIを学習ことで、ウェブの広告の質が下がっていく
■リスクと弱点
・生成AIのリスク ①機能・品質リスト、②セキュリティ・リスク ③法的・倫理的リスク
・機能・品質リスト 出力における誤り、低品質な文章、不適切な学習モデルを学習してしまう、バイアス、思想の偏り、生成AIははたして中立か
・セキュリティ・リスク 情報漏えい、不正利用のための文章、フェイク情報の生成
・法的リスク 著作権(入力時のプロンプト、生成後の結果) 著作権はクリアしても、個人情報保護や、個人の権利侵害による民事訴訟のリスク
■社会をどう変えるか
・AIが職業を代替するには、時間がかかる、大量失業が起こる前に生じること ⇒ 人間の仕事の収入減少が起こる 心配すべきは、AIによって収入が減ってしまうこと
・AIを生かすための人材 AIの開発、AIを利用したアプリやサービスの開発、AIを支援する人材
・学習モデルの改変、コンテンスの選別、修正
・AIは未熟者と熟練者を分けてしまう。それよりも 未熟者を熟練者にするためのパスが失われる可能性が大
・AIの技術は次々に代わっていくだろう ジョブ型人間よりも、メンバーシップ型人間のほうが、AI時代に生き残れる可能性が高い。いわば、リスキルできる人材をメンバーシップとして抱えること
・大規模言語モデル(LLM)が言語の壁をなくすことになるかも、いわゆる英語ができなくても、AIが英語を訳してくれるので英語は学習することが無意味になる
■国際社会
・マイクロソフト Azure、Bingなど、オープンAIで、オフィスと生成AIの融合が進む
・AI規制、規制を過度にかければ、1970年代の米自動車産業と同様に衰退する
・AIの限界、学習モデルの規模の限界
・プロンプトが10万字以上になれば1つの本を扱えるようになる、本の要約できるようになる
・汎用の学習から、特定の専門性に特化した対話AIへ
目次
はじめに
第1章 ChatGPTのしくみ
第2章 想定される応用法
第3章 インターネットを終焉させるのか
第4章 リスクと弱点
第5章 生成AIに関わる法的問題
第6章 社会をどう変えるのか
第7章 国際社会はどう受け入れるのか
第8章 AIを真に使える社会へ
おわりに
ISBN:9784121508041
出版社:中央公論新社
判型:新書
ページ数:256ページ
定価:880円(本体)
発行:2023年12月10日
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しくみ:高精度・手軽さ・汎用性 学習モデルの複雑化→自然な文章形成 学習モデルによるチューニング・間違いを削減 プロンプトの改変・拡張 応用法:生成情報の拡大 負担↓ 日本語でプログラミング 業務や活動の効率化→無効化 個々の効率化↑→組織・社会の生産性↓ オーダーメイド教材 インターネット;ネットビジネスの終焉 生成AIの共食い リスクと弱点:機能/品質・セキュリティ・法的/倫理的リスク 無知の知がなし 法的問題:学習段階 生成段階 社会:過失・無過失責任 どう受け入れる AIを真に使える社会へ