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卓越したセンスと表現力を持つ完璧主義者の京本瑠璃。
圧倒的身体能力でジャンプの限界を超越する雛森ひばり。
2人の天才スケーターがそれぞれのパートナーと共にオリンピックの切符を競う…
瑠璃は子供の頃から完璧主義者故の癇癪持ちで、それを支えるだけの財力が家にはあった。だが、父親が事件をおこし一家離散し、全てを失った。現役選手を引退し、振付師となった江藤朋香に弟子入りして上を目指す。
ひばりはスケート一家に育つけど、才能はあるのに飽きっぽくてずっと同じ事をするのを拒む。そんなひばりのコーチは幼馴染の滝川泉美。泉美もまたスケーターだったけど、怪我で現役を断念。
それぞれのコーチが扱いづらい天才達を高みに導き、ラストのオリンピック選考会は手に汗握る展開でドキドキでした。
是非新潟オリンピック編読みたいです!
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佳麗な装幀に対して、氷上で最も熱い物語が描かれた作品でした。
氷上の獅子と妖精を支える側の2人から語られる、競技の世界のトップで戦う2人の葛藤や信念が垣間見える描写が好きで、熱くなりました。
この世界でも、怒りが強い原動力になりますが、それを希望にも昇華させるためには、全幅の信頼を寄せるパートナーとの出会いが必要であることも再認識させられます。
世界で1番有名な犬が言っていたように、"You play with the cards you’re dealt "ですが、そのカードの真の価値を理解することも大事です。そして、それは自分1人では気付けないことも多々あると、そのきっかけになる人との出会いの大切さも感じる、佳麗な物語でした。
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フィギュアスケートがすごく好きで、国内ノービスの地方の試合も見るが、好きが故に、逆に辛い内容だった。
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#読書記録 2023.12
#この銀盤を君と跳ぶ
主人公2人の人物・背景がかなりエキセントリックで、語り手と時間軸が頻繁に変わるので最初はちょっと戸惑うけれど、類稀な才能と過酷な運命を背負って、彼女たちは世界中を敵に回しても自分のスケートを貫く。
中盤までスケーティングのシーンは無し。クライマックスの負けられない一戦で、満を持して2人の滑走の描写が解禁されるカタルシス。見応え十分だったよ。
#読書好きな人と繋がりたい
#読了
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とっても胸が熱くなった。スポーツ、コンテスト、大会系の小説が大好きな私にはとても刺さった!
それぞれ2人の天才を側で支え、信じ続けた2人指導者の目線で語られる。2人の天才は沢山傷つき、困難を乗り越えながら、少しずつ精神的にも成長していく。
最初は、なんて最悪な性格なんだと嫌な気持ちになったけれど、どんどん彼女たちを応援したくなって、2人ともに勝って欲しいと思うようになった。
最終決戦は手に汗握りながら、ページを捲る手が止まらなかった。
読んだ後、タイトルを見返して、また胸が熱くなる。
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ブクログレビューやX(旧Twitter)でのポジティブコメント、装画の美しさをきっかけに手に取った。
⭐︎以下、所感
・装画が素晴らしく、物語の魅力を惹きたてるのに一役買っている。
・帯も読者の購読欲をかきたてる。
・美しいフィギュアスケートにおける生々しい世界が描かれていて、勉強になった。
・自分が、青春小説のターゲット層から確実に外れた年齢になってしまったからなのか、あまり刺さらなかった。もしくはスポーツに熱く打ち込んだ経験があれば、もっとじっくり読めたかもしれない。
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今年最後に読んだ本になるかと思いますが、とにかく面白かった。後半の演技のシーンは読んでるだけで興奮。
最後まで表紙が誰かは分からなかった。誰なんでしょう。
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2030年、新潟オリンピックを目指す天才少女が2人。
オリンピックの切符は残り1枠。
その1枠を争う日本選手権の3日間が幕をあける。
よくテレビで見る、女子フィギュアスケートを描いたお話なのですが、世界を取るために、彼女たちには残酷なものがつきつけれていることを改めて知ることになります。
そう、それは
年齢と体の成長。
私は、成長すればより選手として輝くものだと勘違いしていました。
浅田真央は15歳であそこまで強かったんだから年を重ねて成長すればもっと強くなるだろうと思っていました。
しかし、彼女は体が成長すればするほどトリプルアクセルを失敗するようになりました。
実は成長すればより技術が上がるだろうと思われるはずの当たり前がこの競技では邪魔になることがあるということ。
そしてその成長のせいで煽りを受けやすいのがこの女子フィギュアスケートだということになります。
何が言いたいかと言うと、どんなに凄いフィギュアスケートの選手でもピークを迎えるのは基本的に早いし、そのピークも長くは続かないということです。
まだまだ人生なんてこれからよ?という時にピークを迎える女子フィギュアスケートは精神も未熟なときから一線で争わないといけないということから、見た目はめちゃくちゃ華やかですが、物凄くシビアな世界だなと思いました。
人々を魅了するはずのフィギュアスケートも競技となると採点がわかりやすい技の難易度に左右されてしまうので、難易度の高いジャンプを跳べるほうが絶対的に有利だし、フリーの基礎点がほぼ支配する世界になるので。
この数字の暴力が超えられない壁として出てくるし、実際私達がテレビで見ているフィギュアスケートもまさにこの基礎点が全てになってるよなぁとも思いました。
ただ、本作品の凄いところだなと思うのは、そうした華やかなフィギュアスケーターの裏方部分にもスポットライトが当てられているところです。
本作品には尖った性格の持ち主の天才とも呼ぶべき才能の2人のフィギュアスケーターの2人が登場しますが、この作品のメインでその少女たちを語るのは、私達が知らないフィギュアの裏方部分の2人。おそらく、この2人がメインヒロインと言っても過言ではないと思います。
片や振付師、片や共に歩んだ友達。
この二人から語られる、オリンピック代表枠を賭けた大会の当日までの2人少女たちの生い立ちやトラブル。
2人の少女の生い立ちが語られて、大会3日目のフリーが始まるという展開に、あなたはどちらも応援したくなるはず。
フィギュアスケーターの2人を支えてきた人たちの想いを乗せて、それぞれの最高のフリー演技が始まる。
今まで見てきたフィギュアスケートの裏の部分も見えて、選手だけじゃなく、いろんな人が選手に関わっていることもわかり、これからのフィギュアスケートの見方も一味違うものになる予感しかしない作品。
そう、フィギュアスケーターはきっと
「この銀盤を君と跳ぶ」
関わった人々の想いをものせて。
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面白かった!
久々にそこまで恋愛が絡まない長編やったかな?
相変わらず不思議とこの人の文章は読みやすいな、合うんだろうなー。
全体的にはまあ、分かりやすいし、オチも読めたけど、なかなか良かった!最後が全員の誰から目線でもかかるメッセージなのが良かった!
ひばりはやっぱ嫌いやけど、瑠璃はとても良いね!
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2人の天才フィギュアスケーターと、それぞれのパートナー。
ひとつしかないオリンピックの出場権を懸けて全日本フィギュアスケート選手権に挑む2組の世紀の決戦と、長い年月をかけてそれぞれがそこに至るまでの物語が描かれます。
何度も大きな波乱に見舞われ厳しい環境に晒されながらも、決して諦めることなく、人生を懸けて競技に挑み続ける2組は、4人ともが本当にかっこいい。
ラストの「決戦」の章は、それぞれの演技を自分も実際に会場で観ているかのように手に汗握り、得点発表の場面はほんとにどうなるんだ⁉︎とドキドキしながら読みました。
自分たちなら世界の頂点を獲れると信じて大舞台を闘う2組の凄みと固い絆に、胸が熱くなる感動作でした。
フィギュア好きな方はもちろん、あまり詳しくない方でも楽しく読めると思います。おすすめです!
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19歳の天才フィギュアスケーターが、オリンピックの最後の1枠をかけ全日本選手権に挑むというストーリー。
現実の世界であったとしたら、スケヲタとしては胸熱展開でもある。
物語の中には、スケヲタなら聞いたことあるような事件や話が出て来るため、フィクションかノンフィクションか境目が曖昧で、臨場感があった。
演技のシーンが少しさっぱりしてる気もしたけど、
そこは想像でカバーできるくらい、それぞれのキャラクターが素晴らしいかったとおもう。
天才と凡才、嫉妬、妬み、努力、いろんなことが入り混じった素敵な小説です。
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とても面白かった。初めてフィギュアスケートの作品を読み、フィギュアスケートというスポーツへの理解も深まった。後半の2人の選手からの視点と2人の選手を応援するコーチからの視点がとても心を熱くさせた。こんなにもどちらとも勝って欲しいと思ったことは無いと思う。とても素晴らしい作品でした。
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話が行ったり来たりするの、めんどいと
思っていたけれど、
どんどん引き込まれてしまった。
ここまですごいダークヒロイン、初めてだわ。
最後は結局どうなるのかハラハラし過ぎて、
久々に徹夜しましたー。
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フィギュアスケートってテレビで見たことあるくらいであんまり知らないなと思いつつ、装画が綺麗過ぎて思わず手に取りました。
対照的な2人の天才選手とその横にいる2人による目線からの話の進みにとても新鮮な感覚で読めました。天才を横から見るって感じだったので、感情も入りやすかったからかな、最後の決戦では2人のそれぞれ滑り始めから涙が止まらなかったです。自分を、相手を信じるって素敵だなあ…読んでよかった…
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性格が対照的な2人の女子フィギュア選手が家族を愛するが故に味わう挫折を乗り越え、オリンピックの頂点を目指し最後の1枠を信頼する指導者と共に目指すストーリー。
選手本人では無くいつも傍にいる指導者目線で描かれ、最終決戦のフリーの演技はテレビ中継を観ているかのように手に汗握りました。スポーツが舞台の作品ですが、内容は2人の選手が指導者と心を通わせ、家族との絆を大切にし、成長していく姿が繊細に描かれています。
物語が進みページが少なくなるにつれて、もうすぐ終わることが残念でもっと読んでいたい、2人の物語をもっと見ていたい、そう感じさせてくれるとても良い作品でした。