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勝間和代氏のあとがきで読んでみた本。
帯に書かれている
──「いやだ!」「ノー!」と言わなければ、結局、私たちの身体が、わたしたちの代わりに「ノー」といい始めるだろう──
そのとおりののことが書いてあるんだけど……心が弱っている時に読む本じゃないなと思う。厳しい。耳が痛い。
しかしながら作者の優しい視点で救われる本でもある。
厳しいけれど、読後感はさわやか。
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心がノーと言えない対価として、身体がノーと病気になるの・・・。うーん、そうなのかな。抑圧された感情は、身体に悪影響を及ぼすものなのかな、と思うけど、極端な場合と思ってあまり気にしないようにしよう。自然に思うままに子育てをしよう。と思いました。
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主にがん患者向けの内容が多い。
心理学的にも医学的にもはてなな部分はあったので、
本当に失礼なことを言わせて貰えば、前半は退屈だった。
でも最後半から始まる認容プロセスは面白かった。
あと、「怒り」に関するくだりも面白い。
著者によると、普段よく目にする泣いたり叫んだり叩いたりする
「怒り」は「怒り」ではない、という。
では一体なんなのか。
本物の怒りとはどういったものなのか、という記述を読むと
確かに外見上判別可能な怒りというのは
単に、「「怒り」を爆発させた」、という行為に過ぎないという意見も最もに思える。
この話が腑に落ちると、自然と怒りと怒りの爆発の峻別がつきやすく、
爆発させるかさせないかという自由が得られる。
一般的には歯を食いしばり我慢しろとか怒りを堪えろ、などと言われるが
自分自身の(著者のいう本当の)怒りをある程度正確に把握できるなら
それは単に牛丼を選ぶかカツ丼を選ぶか程度のもので、
自分が怒りというものに対してどれくらい無頓着だったのかがよく分かる。
コントロールできない、ということに人は結構不満を感じる。
だから怒ったり叫んだりするわけだが、
本当に事態を制御下におきたいのであれば
ある程度年齢を重ねた場合たいていの場合は怒る以外の方法をとった方が良い場合が多く、
そうした選択が特に苦もなく後悔もなくできるのであれば大きな利益であるようにも思う。
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この本では、がん、免疫疾患、その他難病がストレスによって引き起こされると言うことを様々な事例を通して実証している。ストレスというのは子供の時に親から虐待もしくは精神的苦痛をうけたというトラウマであったり、現時点での親や身近な人との人間関係によるものである。
ストレスによって重篤な病気を発症する人には8つの思い込みがあるという。そして著者は最後の章で「治癒のための7つのA」を提唱している。
重篤な病気を患っている方自身は、その原因が自分の生育歴や現在の人間関係によるストレスが大きく関わっているということに気づけなかったり、また認めようとしなかったりする。医療は症状を一時的に緩和させることはできるかもしれないが、その奥に潜む心の闇までケアする必要性を強く感じた。
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カナダの医学博士によって、病気とストレスの関連性についてまとめられたものの翻訳本。
前半は、医師の言葉で専門的な内容・固い文体のせいか、あるいは訳者が文章に慣れていなかったせいか、難しかった。
しかし、だんだんと読むコツを身につける(40分で1章分を読んで休憩する)と、スラスラ読めるようになった。
特に、第18章のネガティブ思考の力については、まるで自分のことを指摘されているみたいに、ズバリと当てはまることばかり書いてあり、たくさん引用してしまった。
どちらかというと、お医者さんに読んでもらいたい本。
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ストレスの身体への大きな影響について警鐘を鳴らす本。ときどき「このひとは、ストレスを単なる気分の落ち込みやイライラに過ぎない思っているんじゃないだろうか」というひとを見かけるけれど、そういうひとには刺激的だと思う。
ストレス反応の生理学的な説明は復習になってよかった。けど、事例→ストレスの説明→研究例→筆者の考えという構図が続いて、だらだらして読みにくい部分もあった。
虐待などで辛い思いをしたひとが重い病気になるという事例を読むのは少ししんだかった。もし自分がホスピスに入っても、同じようにしてしまうんだろうなーと思ったり。あと、極端な事例に思えるけど、疲れたときに風邪をひくことの延長線上なんだよなーと。
ストレスフルなライフイベントではなく、そこまでの布石、日々のストレスに着目しているのが好印象。感情を否認したり、完璧にならなくてはと無理をしたり、そういうことが日々の生活を難しくし、ストレスの種を増やしていくんだよなーと改めて思いました。感情を否認するための形だけのポジティブ思考への批判には共感。
警鐘を鳴らすための本だと思うけど、ラストに少し「ノー」を言うためにはどうすればいいかを載せてあるのが好印象。これをキーワードに進んでいこうと思う。
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『身体が「ノー」というとき』
副題は「抑圧された感情の代価」です。
この本を一言でいうならば
科学的仏教本であるとお思います。 ←わぁ乱暴なw
作者のガボール・マテ博士は
一般開業医および緩和ケア病棟の医師として
四半世紀に及ぶ経験がある
いわゆる臨床バリバリの専門家です。
博士はその経験のなかで
自己免疫疾患
(リウマチ、ALS、アルツハイマー病、ガンetc・・・・・)などの
深刻な疾患の患者に
ある共通点が見られることに気がつきます。
疾患にかかった著名人の
幼少期からの心の軌跡をたどるとともに
自らが出会った患者たちの、それまでの人生について
直接のインタビュー、カウンセリングを行い
彼らの歩んできた人生と感じ方が
その病に、無関係ではないと明らかにしていきます。
幼少期の抑圧が知らずに思考のクセになり
それを人は抱えていく。
それがストレスに成るとも気がつかない
親の因果が子に報い。
すべての事には理由があるのだ。
「感情の抑圧が身体へ影響を与えること」
これを知るだけではなく
【私の感情】は何を抑圧しているのか
どう影響をしているのか?
それは結局
どう生きるかという
問題そのものなのである。と感じました。
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自分を一番に大切にするようになりたくて、参考図書として呼んだ。理論についてはよく解ったが実践が難しい。
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慢性的なストレスは死神への道。
心と身体は別々にではなく、同時に存在している。
思っていることをちゃんと感じて、身体に語らせずにすむようにしたい。
行動の変化は生理的な変化をもたらす。
心臓病の患者は、感情の抑圧傾向が一般の人より低い。
ストレスや不安は意図するわけではないのに世代を超えて伝えられる。
罪悪感は自分のための決断をした証。
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図書館で返却コーナーにあり、自分は病気ではないけれど、なんとなく手にとった一冊。
読まないまま返却期限が来て、ぱらぱらと目を通したら、すごく興味深い内容で延長して借りた。
付箋の数は50個以上。
マインドマップは三ページぎっしり。(決して良いことではないけれど)
自分自身のこと、子育てのこと……。
自分もこどもも、病気になる前に読めて本当によかった。
皆に勧めたい。
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精神的な慢性のストレスが免疫性の疾患を引き起こす、という話。「精神的な」「慢性の」ストレスというのは、いわゆるエリクソンの言う基本的信頼感を獲得できなかったことが原因で、自分の感情を抑圧してしまって自分で感じられないとか、自分と他者との境界が健全でないとか、そういう状態にあることを言ってるみたい。
ALSなどは、医療関係者の間で「あの人はいい人だからALSになったのよ」などと言われることがあるそうで、ある種の疾患の発症がストレスと関係があるんじゃないか、というのは彼らの間に広くある認識みたいなのだけれど、科学的にきちんと証明されているわけではない。けれども、それを疑わせる研究はいくつもあるそうで、そういう研究を引いてきては、「そうに違いない、そうとしか考えられないじゃない」という調子で話が進むので、さすがに医者がこんなに感覚的な根拠で本を書くのもいかがなものか、としきりに思った。
「精神的な」「慢性の」ストレスといってもいろんな種類があるだろうに、上に書いたようなものだけを取り上げて疾患との関係を云々するのがいかがわしい。
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「健康は、からだと心と魂のつながりという
3本の柱に支えられている」
病気とココロの関係について
いろんな人の事象が書いてある。
あ、そうだなと自分に当てはまるものや
周りの人と一致するなと思うものがあり
納得する。
怒りを感じていることは認識するが
外に出すことは抑えようと思う。
そのうち怒りの感情に無自覚になってきている
のではないかな。
ポジティブで明るくしている人の方が
病気になったりする。
それだけ自分の中のネガティブな部分の
裏返しなんだけど。
どっちも自分だということは間違いないね。
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抑圧の身体への影響について。とくに怒りの感情というか情動が起きるべき時に起きないことの害について。
「闘争か逃走か反応」は現代では不要な「反応」であるとの認識はよく言われるように正しい、そうした反応を「無視」したり「感じなくなる」点については問題があると考えられる。怒りは、そうした怒りや恐れの感情を無視したり押さえ込んだり爆発させてたりした結果、身体に(文字通り)致命的な問題を発生させる。
闘争か逃走か反応が不要なのに誤作動を起こしているために病気になるという不要説と、闘うことも逃げることも叶わないという環境の中で生きているために反応に対しての感受性が失われたという立場も存在し、本書ではおもに後者の立場を取っている。
いくつかの病はそうしたストレスへの反応と密接な関係にある。他者に尽くしすぎたり自己犠牲が強すぎる傾向が幼少期から見られ、黙って人の言うことを聞く、他者を優先させるなどの強いストレスを継続して受けて続けているとホルモンの異常が発生して様々な病気になると考えられる。「癌になりやすい性格」は存在し、難病の患者には「感じの良さ」「いいひと」といった印象を周囲に与える「順応性のある人」が多い。自己と他者の感情的境界を持てない、他者の不安を自分のものとして取り込み、自分に不安を生み出す。
また自身の健康に無関心で、感情表現に乏しいという特徴も持つ。
人との力関係に左右されたり、罪の意識や愛情への上に動かされていたり、成功への渇望や上司に対する脅えや退屈への恐怖に突き動かされていたりするかぎり、人は自律的にはなれない。その理由は明白だ。何かに突き動かされているかぎり、自律はあり得ないからである。