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単行本も中公文庫版も全集も長らく絶版で入手困難だったのが、ついに復刊!(ありがとうちくま文庫、さすがだちくま文庫)
底本は『なだいなだ全集 8巻』(筑摩書房)。しばらくまえに夕刊の記事で取り上げられたのを読んで興味を持って図書館で借りて読み、復刊をずっと心待ちにしていたのでうれしい。解説はその新聞記事でコメントを寄せていたドミニク・チェン。
4人の幼い娘にいずれ理解してほしいと思うことをやさしく語りかけるスタイルで、それは半世紀前であれば普通「女らしく」となりそうなところがむしろ男女の別をはじめとした常識や決めつけを疑い、呪縛から解き放たれ自分の頭で考えて生きることを東西の哲学や小説からの引用も交えつつおもしろく説いて聞かせている。
娘だけでなく息子やあたらしく親や教師になる大人にもひろく開かれた学校なので、タイトルに惑わされずに多くの人の手に届いてほしいと思う。
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幼い娘達を相手に、授業と言う名目で音楽や文学・政治などを、優しい言葉で語っている。
「女らしさ」の様な押し付けが無い、フラットな考えは良い気付きを得られる。
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「すべての親の必読書」という帯の文句に惹かれて読んでみた。
てっきり「なだいなだが娘に伝えたいことTOP10」のような内容かと思っていたが、どちらかというと娘の言動や当時盛り上がっていた学生運動やフランス5月革命のニュースから着想を得たテーマについて、娘に語りかけるという体裁で綴られたエッセイ集だった。
手に取った時に期待していた内容ではなかったものの、現実的な話題から徐々に観念的な視点が加えられていくので「言われてみればなるほど」と思うことが多く面白かった。
育児的なアドバイスとしては「いい子が親にとって都合のいい子という意味であってはならない」という視点は忘れないでいようと思った。