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15歳のメイドのグローリアは逃亡した首相(マダム・スプリーマ)の影武者になるよう首相の夫ティモールに命じられ、国の水害に立ち向かう。
国のトップは嘘付きでメディアの情報も嘘だらけで事態は悪化。嘘がどんどん溢れる中、グローリアは最初はスプリーマの振りだけだったのもなんとかしなくてはと思う様になる。
人的被害も多数出て、食べ物は無くなり、都市部の働き手は全員工場に閉じ込められ、子供の体調は悪化、不安と不満がたまる国民たちという険しい状況はどの様に収束するのか予測がつかず読み応えあった。
そんな殺伐としたなかでも登場する犬が癒し。
描かれる人物は凄く人間味が溢れてた。
グローリアとティモールがいいコンビ。
著者があとがきで買いてある様にこれは起こり得ること。嘘に踊らされてる国民は他人事じゃないと思う。有事の際に何を信じるか、果たして自分で判断出来るだろうか?
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あとがきを読んで、この話がアメリカで実際に起きた災害をモデルに書かれていると知り、驚きました。
成り行きで国の代表になったしまった主人公が有能ですね。
忘れちゃいけないのが二匹の犬(チビも入れれば三匹)の存在です。
気持ちのいいお話でした。
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アフェイリア国では大雨が2か月つづき、洪水の危険が迫っているが、指導者たちは偽りの安全安心情報を出すばかりで、ただ手をこまねいている。そんななか、最高指導者の「スプリーマ」がこっそり逃げ出してしまい、彼女の犬と夫が残された。夫は、スプリーマのメイドで15歳のグローリアに代役をさせることを思いつく。グローリアは、街に出ていって人々を力づけ、人気を博すが、だんだんそれだけではやっていけない政治の闇があらわになる……。
むむむ……断章をつみかさね、すばやい切りかえを駆使しながらテンポよく語るというねらいなのかもしれないけど、その分、サイドストーリーも増え、話の流れが複雑になった印象。グローリアが政治的にけっこう詰んだ状況に置かれているのと、途中途中でけっこうな犠牲者や、動物の死がたくさん(でもさらりと)描かれるのも、リアルといえばリアルだけどちょっとつらい。
「最高のウソ The Supreme Lie」とタイトルにあるけど、どれかひとつでバッチリ解決が生まれるわけじゃなく、スプリーマの振りをするといううそを皮切りに、いっぱい小さなウソを組み合わせ、そこに偶然のラッキーなども重なって大団円へ向かうという形かな。
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○対象は高校生くらいからだと思う
○表紙イラストから、かわいいファンタジーかと思って読み始めたらだまされた
○新聞「ザ・ヴォイス」が恐い
○読んでいるうちに、“今”の私たちの住む世界を思う
○政治家の人は読んだほうがいいんじゃないかな
○同じ人間でも、よい心と悪い心が入れ替わり立ち替わり
アフェイリア国の最高指導者のマダム・スプリーマは降り止まない雨について国民に嘘の発表をしたのち、姿を消した
夫のティモールはメイドのグローリアを影武者に乗り切ろうとするが…
○アメリカで1927年ミシシッピ川で起きた災害~モデルにしたもの
…非常事態のなか、人種差別、偏見、ウソが蔓延り人の残酷な面が浮き彫りになった
…あとがきより