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2024年 28冊目
1960年代〜今日のコロナ禍において男女2人が、信仰や噂に翻弄され、苦しみもがきながらも正解を求めて生きる姿が描かれた1冊。家族のためを思って尽力するが、結果として結びつかない歯痒さが、フィクションだかリアルに感じられた。
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角田さんらしいなぁと思いつつ読む。
昭和、懐かしい…
というか、すでに昔感あり過ぎでヤバいwww
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アナタは何を信じていますか?
信じる事の強さと壊さ
みんなそれぞれ信じるものがある
宗教だったり信念だったりSNSだったり
人によってどれも本当でどれも嘘になる
昭和、平成、令和を生きた人達ならあの出来事全て覚えてるだろう
そんな歴史的系列に沿いながら進む2人のお話にとても引き込まれた
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2024/02/29リクエスト17
平成、令和と世の中の流行、事件や災害が出てきて、自分のその時と重ね合わせ懐かしい気持ちにもなった。
杉並区役所勤務の飛馬と不三子が物語をすすめていく。
杉並区役所というのが土地勘があるため読んでいて親近感が湧く。
不三子が義母だったら確かに疎遠になる。悪い人ではないと思うが自分の正当性を一番声高に叫んでいる。そして私は鬱陶しい義母にはならない、息子夫婦とはいい距離を保っている、と思いこんでいる。
その母親に子供時代にワクチン接種を受けさせてもらえなかったために家出していた娘は、どうして氷解したのだろう。私ならそのまま離れる。
登場人物誰にも共感できなかったが、全員が自分の意志、意見を持ち行動しているのでその点には好意を抱く。
評価に悩むかな…
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信じるとはどういうことか、何を信じるのかということを畳み掛けるように問われている気がした。
だまされまいとするあまり、べつのものにだまされているということはないか。(p.388)
ただしいはずの真実が、覆ることもあれば、消えることも、にせものだと暴露されることもある。(p.392)
読了後、じわじわと深みにハマっていく感じ。
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大きな事件は何も起きない。
どこにでもいるような
少年Aと主婦Bの55年間が
昭和、平成、令和の
3つの時代の出来事を交えながら
淡々と描かれていく。
出会いや別れ、成長と挫折
家族との確執…
結局、この世の中は
誰かが適当に作り出したまがいもので
あふれていると言いたかったのかな?
それでも人は何かにすがり
何かを信じ、何かを選んで生きていく。
ありふれた人生のようでも
一人ひとり特別なものなのだと思う。
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前半を我慢して読めばストーリーは悪くないのですが、全体通して話が暗く、じんわりとイヤな気持ちが残りました・・・
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長い長い話だが、これといって盛り上がる場面もなく、淡々と話が進み、淡々と話が終わる。
ノストラダムスの大予言やオウム真理教、神戸の
地震や東北大震災、コロナ下での生活など、その時代の世相を反映させようとしているが、単発的なものとなっている。
少なくとも、話のヤマ場のない小説は読んでいてつまらない。
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読み進めるのになかなか時間がかかった。
何が正しいのか、あの時どうしてれば良かったのかの繰り返しなのが人生な中で、たとえば母親が自死を選んだ、たとえばあの時ワクチン打たなかったとか、その時の判断の後悔ってとんでもないんだろうな。テーマが重たすぎてなかなか進めることができなかったけれど、良作。読み手によって感じ方変わりそうな難しい本
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人は、自分の価値に応じた事柄を
選んで信じている。
どんな根拠が正しいかさえも、
自分で選んで判断している。
人の暮らしの中には、
何が正しくて。間違っているかなんて、
数学の答えじゃない限り、人の数ほどあるんじゃないかと思ってしまった。
こんな世界で生きてる私は
この主人公たち?!みたいに信念持って
生きられなくて…。
実際は、迷うことばかりなんだなぁ。
最後にため息、一つ。
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1967年〜コロナ禍までの飛馬、不三子それぞれの身の上に起こった出来事で話しが構成されている。
その間の世の中の変化はやはり凄まじいものだったと思う。そして 今流布している情報量は昔の比ではない。
正しいと思っていたはずの真実が覆ってしまうことがある。そしてそれが重大な事になってしまう事もある。
人は 信じるに値する物事や情報をその都度正確に選択できるとは限らない。
信じることの尊さと それに伴う危うさは誰もが持ち合わせているものなのだろうなと思った。
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全体的に暗い雰囲気。昭和、平成、令和と生きてきた私には 懐かしいニュースや情景が広がり、当時の自分を思い出して 現在までのおさらいをしている感じで読めたけれど。
情報に振り回されたり、自己決定できずブレながら生きている人は多いのかもしれない。経験を重ねながら、自分の信じる道を歩きたい、そう思った。
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戦後生まれの女性と昭和40年代の初めに生まれた男性。二人の生き抜いた昭和と平成、令和。それぞれに信じたものは形を変え、そして自問自答し続ける。これは正しかったのか、と。過ぎてみて「懐かしさ」だけが残るのならそれはとても幸せなことなのだと思う。悔いてみてもそれも自分の人生。昭和や平成の出来事に懐かしさを感じ、その時代の自分に郷愁を馳せながら読んだ。面白かった。
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切なかった
昔からラジオやTVそして今はネットで いろいろな情報が溢れていている中、
どれが正しいのかデマなのか?
自分できちんと決めて生きなさいと言われても
誰かや何かに「一緒に・・・」って言って欲しい気持ちがあります
それは弱さじゃないんだって 教えてもらったような気がします
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飛馬と不三子の二人の物語がいつ絡んでくるのか不思議に思いながら進んでいった。後半に差し掛かるあたりでやっと二人の物語が絡み合っていく。
物語の人物たちが実在した出来事(サリン事件、ノストラダムスの予言など)の中で生きているので、人そのものが歴史なんだなと当たり前なことでいて普段思わないことを読みながら思った。
不三子の母親が戦争時代をインタビューで振り返る場面で「お国のために」と言って多くの生徒を工場に派遣していて、「吹き込まれた言葉を何も疑わず」「自分のあたまで考えたことでもないのに、それがただしいと信じて、ひと筋だって疑わずに」という言葉が、不三子の娘に行っている行為(自然派主義)そのものを問いかけるようにみえるところがさすが角田光代だなと。
この言葉は現代のSNSにも通じる部分があると思う。この一文に出会えて良かった。
大きな出来事や心揺さぶられるといった話ではないが、読み手に何かしら振り返るような問いかけを与えてくれる本だった。