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南アルプス山岳救助隊K-9シリーズ。
北岳で星野夏実は、記憶を喪失している青年を救助する。赤石岳に登っていたはずだと証言する彼を、甲府の実家へ届ける。
その頃、甲府では猟奇的な連続女性殺人事件が発生。
犯人は誰なのか?記憶喪失の彼と、殺人事件は関係あるのか?
彼に疑惑が深まる中、彼の妹と彼女の友達たちが北岳山行を計画する。彼女の危険を予感する彼が強引に同行し、そして・・・
殺人事件の犯人は?というミステリーに、山での超常現象を絡ませているが、多少消化不良の感がなきにしもあらずというところ。
確かに、山で不可思議な現象や怪異譚がみられることがあるだろうが、少なくとも小説上では殺人事件のリアルさとは相容れないのではないかと思うが。
しかし、このシリーズはもともと、星野夏実が持つ超能力(人に色が見える)がベースになっているのだから、今回のケースも許されるか。
1年に1冊のペースで刊行されるこのシリーズ、次回作の刊行も待たれる。