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SF短編集。短編といっても300ページ超えの本に4作なので、それぞれ70ページくらいはあるので読み応えはある。
『射手座の香る夏』
自分の意識を動物に載せることができる世界。なんというか、最初からすごい未来感で不思議。
『十五までは神のうち』
十五歳で、このまま生きていくかリセット(生まれなかったことにする)を選べる世界。リセットされてもその人に関する記憶がなくなるわけではなくて残された家族はつらい。兄がリセットを選んだのは何故なのか。
『さよなら、スチールヘッド』
これが個人的に難しかった。一番長い作品なんだけど、自分の意識を仮想空間に入れることができる世界。二つの世界を行き来する物語にちょっとついていけなくなったりした。
『影たちのいたところ』
おばあちゃんが話してくれたのは嘘みたいな体験談。子供の頃に出会った9つの影を持つ子との出会い。その影たちがみんな違う人の影でちゃんと自我があるのが面白い。
全体的にSFでもしかしたら未来にはこんなことが起きるのかも?いやまさか起きないでしょ、とも思える作品たちだった。
個人的には影たちのいたところが好きかな。たくさんよ影を連れてみたい。