投稿元:
レビューを見る
帯に民俗学ミステリーと書いていますが、民俗学ではないですね。強いて言うならホラーミステリーかな。ただ、ミステリーの文法には必ずしも則ってないので、ホラー色のほうが強いです。
現われる怪異事象が理屈で推し量れないところに恐怖を感じます。なのでホラーとしては割とよくできた作品だと思います。これはシリーズ化するかもしれませんね。
投稿元:
レビューを見る
面白かったです!ゾッとしたり、だけどクスっと笑える会話もあったり楽しく読めました!普段電車で数ページ読んで2週間かけて読むのですが、謎が気になって一気読みしたいい本です。
会話中に動作が入った文章を書かれるのでキャラが動いてますね。とても好きな文体なので続きがあったら大変嬉しいです!
でもあんまりフォントと余白が好きじゃないんですよね…読み進めたら慣れてきますが1回手に取って戻して、次の日やっぱり気になって買いました。フォントの好みはあるかもしれませんね。
投稿元:
レビューを見る
怪異に首を突っ込む教授と怪異に遭ってしまったがために特殊能力を得た大学生のバディものというと某作品が思い浮かびますが、ちょっと毛色は違う感じ。
変わった手法ながら怪異を祓える力を持つ教授兼作家(でも怪異を見ることはできない)と、怪異を祓えはしないけど見ることができる大学生が、ある屋敷の謎を解く物語。
なかなか大変な目に遭っていながら、それなりに普通に大学生活を送り、普通に恋もしていた彼だけに、その日常にまで屋敷に関わる怪異が迫ってきたときは恐ろしさを感じた。
しかもこの謎、要素が複数に絡み合っているので、なかなかに手ごわい。
最終的に彼の友人を色々な意味で巻き込む結果となるし、何より犯人の正体が「まじですかい!」という展開に。
真相には本当に驚かされた。
これはミスリードしますな。
ホラーものとしても怖いけれど、普通にミステリとしても面白かったです。
現実にありうるかどうかというリアリティさは下がったかもしれませんが。
何より驚いたのは、普通に読み飛ばしていた日常シーンにでかい伏線があったこと。
確かにそんな描写あったけれども、まさか最後の最後でそれ引っ張ってくる!?と本当に驚きました。
最後まで油断できない作品でした。