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【デザイナーメモ】第4巻。ストーリーから抽出したコンセプトは「束縛と自由」で、ラフスケッチ5パターンを提案、それをもとにさいとう先生に描いていただいたイラストラフ3点のなかから決定、という流れ。
さいとう先生がセレクトしたのはいずれも「ダンス」のモチーフをとった案で、「白拍子」「迦陵頻」「青海波」の3点。ダンスはもともとさいとう先生がおりに触れ描いてきたモチーフでもあり、勝算があった。
迦陵頻と青海波はいずれも鳥を主題にした雅楽で、バレエ「火の鳥」のイメージをマッシュアップしたら面白いのではという提案。一方白拍子は物語にも登場した桜の枝を小道具にエロティックに見せる案。結果的に4月売りという季節感もあり、白拍子に決まった。
白拍子はもともと「男装束の女舞」なので女の格好なのだけれども、装束は男ものなわけで、それをさらに男として生きている沙羅が着るという二重三重の反転がある。さいとう先生が仕上げたイラストはばさら好みに妖しい微笑がマッチして、見事なファム・ファタールぶりとなった。
レイアウトは1巻以来の縦一行ロゴ。1巻では主人公2人の対称性を強調するためだったが、今回は沙羅の見返る動きの回転軸として機能している。(カバー、帯、表紙、扉その他を担当)
(付記 「男舞を舞う女」という白拍子の概念が確立したのは作品の舞台よりももっと後の院政期のことなので、ここで描かれているのは「後代でいう白拍子のような男装束を身につけた人物」ということになる。つまり「女の格好をした人物」ではなく「男の格好をした人物」ともいえる)
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沙羅双樹が女と知った石蕗は、そのまま沙羅双樹を手込めに。状況としては女と知られたことで同様して茫然自失してた沙羅が流されてしまったって感じですが、「ざ・ちぇんじ」だとキス止まりで、それで妊娠したと勘違いしてたけど、こっちはやっちゃってますから、つわりの症状が出て、かなり恐怖を覚えたと思います。
それにしても、石蕗の野郎は、沙羅を手込めにした上に四の姫とも。確かに夫が浮気相手を連れてやってきて、事実を突きつけるのでもなく二人きりにはさせてくれましたけど、どうゆうつもり?
しかも、宮中とかでもあんなに沙羅ラブラブーってオーラ出して、ばれたらそうすんの?とか相手がどういう立場ってのは、沙羅=女だった!って、ピンク色になっちゃった頭では思いつかないんですよね。独善的に俺が助ける!って解決策もないまま突き進んでいる感じ。
なんか腹立つわ。
今回は弟の話は少なめだったけど、やっと弟と帝に接点ができたし、次巻は弟と東宮の話になるのかな。そっちを楽しみにしときます。
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石蕗がとうとう沙羅とアレして、四の君ともアレして、沙羅はとりあえず普請を頑張る話。
表紙は白拍子ですかね。今回も綺麗な絵で魅せてくれます。ただ、原作通り進んでいるので、大変なことになっています。石蕗にそれこそ石が飛んできてもおかしくない……。何気に主上・東宮とのフラグもちゃんと立てて進んでますね。それにしても睡蓮の登場が減りました。今後も減りますね。まあ、その内えらいこっちゃ再登場するんでしょうけど、そう思うと寂しい。
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原作をほぼ忠実に守りながら、作者なりの味付けも楽しめて非情に満足です。原作は作者不詳だけれど、今読んでもこれ程ハラハラドキドキときめく斬新な物語を綴ったのはどんな人だったのでしょう。宰の中将はこらえ性が無いなァと呆れつつも、悪気の無い風情で心のままに移ろっていく、やはり当時の男性はこれで普通だったのでしょうかね。今まであまり表舞台に登場してこなかった「尚侍」側の物語もこれからどんどん動き出しそうなので、楽しみです。
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お、おお……? というか、登場人物達の行動は分かるんだけど、気持ちが分からないと言うか、え? あ? は? なぜそうなんだ?と言う感じに。取り残され感がはんぱないです。
これが平安時代の貴族の行動原理ですよ、と言われたらそれまで何ですが……。
も少しゆっくり物語が展開してくれないかなぁと思ったりしました。
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「男としての自分は今宵死んでしまった」。石蕗め。夫婦双方に手を出すだなんて。まさかはそのまさかなのだろうか。次巻を読むのが楽しみであるけど、こわいな。
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けっこう大勢の人が、氷室冴子原作「ざ・ちぇんじ!」と比べながら読んでいると思う。「ざ・ちぇんじ!」のほうがお子ちゃまぽいというか、こちらの「とりかえばや」のほうが生々しいというか。こちらのほうが原作には近いようなので、耽美な絵とストーリーでこのまま破たんせずに突き進んでいってほしい。
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石蕗……実はもっと強姦っぽくなるかと思っていたから、沙羅双樹が流された、っていう感じである意味ほっとした。しかし相変わらずヘタレクズ全開の石蕗。嫌いじゃない。石蕗が弱音を吐くたび「うっせえよタコ知るか!w」と心の中でつっこんだw でもここから辛いなぁ、沙羅は。早く、早く次巻お願いしますー! 出仕を決意する沙羅は男性として、そして女性として美しく自立した人間だと思う。さてはて帝に見初められてどうなる沙羅双樹(と弟)。
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モラルなんかあったもんじゃないわ。娯楽がないとホレタハレタで時間と体力費やすしかないんだねぇ、ということが、ドラマチックに描かれとるわけです。
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驚きの展開。流されてしまった、というか、情にすがってしまった?これじゃ入内できなくなったじゃん・・・。
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沙羅の秘密(男のフリをして参内)が親友の石蕗にバレて、物語は重大な局面に。しかしまあ、平安文学ってなんでこんなにドロドロしているんだろうね。。。
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自分で生きる道を切り開こうとしている凛とした沙羅に対して、自分の恋愛で頭いっぱいのダメ男な石蕗のキャラが面白い。沙羅の生き様が強くてカッコよくて、前向きになれる。
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平安時代の作者不詳「とりかへばや物語」をベースとしたもの。双子の異母兄弟、睡蓮と沙羅。性格と本来の性別が真逆の二人が、性を偽って貴族の中で生きる話。トランスジェンダー、という設定ではないけど、本来の性別を隠しているからこそ際立つ感情の揺れが秀逸。絵柄があまり好きではないので今更手にとったけど、もっと早く読んでればよかったー。4巻まで読了。
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あの事件についてはあっさり描かれている。
で、その後の立ち直りの経緯がなかなか。沙羅と中将と四の姫の微妙な三角関係がなんともいえない。
ちなみに、好きでもない男に奪われるが、立ち直っていく果敢なヒロインというのは、さいとうちほキャラではお馴染み。男に力で屈しても精神的には負けない、という気概を描こうとしてるのかも。
巻末の解説も毎回手が込んでる。次巻が実に楽しみ。
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とりかえばや物語が漫画に!原作は読みたいと思いつつ手に取れていなかったけど、こんなにドロドロしていたのか。。