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毎度重い大奥だけれど、この巻は主従の信頼が主軸で、安心して読めて良かった。家定も辛い目に遭いまくりだけど、信じられる部下が出て来て本当に良かったねぇ…。赤面疱瘡が収まった後の時代が描かれているけれど、そろそろこのストーリーも終わりに近づいているんだろうか。
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13代将軍、家定の時代。
それに使える阿部正弘と大奥総取締役・瀧山。
それぞれ恵まれない境遇の中でも志は一緒。
篤姫登場…
といっても最後の最後。
次巻が待ち遠しい。
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表紙をめくったあの薄紙にときめきます
相変わらず美しい装丁
ストーリーも佳境です
幕末
女性だけだった幕政も男女入り乱れて
楽しみです
14巻購買意欲をそそられます
≪ ただ一人 気付いてくれた 苦しみを ≫
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病気の感染が防げるようになって、男の数が戻ってくる。
そのことによって、社会の仕組みがゆるやかに変わっていく。
この辺の流れは本当にすごい。
本来、男が外の仕事で、女が家の仕事、みたいなことは、こういう肉体的特徴を合理的に使っただけのことだったはずなのだろう。が、そこに変な優位性とか、価値観を植え付けてきたからこそ、いまのジェンダーの歪みがあるのだと。
「大奥」は、むしろ今のジェンダーの歪みはどのようなものであるか、その問いを投げかけているように思う。
男将軍のあと、即位した家定は女性で、父に虐待を受けていた。
老中阿部正弘は、幼いころにあった家定の聡明さに引かれ、のちに大奥総取締役になる瀧山は、没落した武家の子で娼妓になっていた。
三人が、それぞれの立場を乗り越えというか、踏まえて集まり、力を合わせていくさまが感動的。
人は、人とのかかわり合いによって、よくも悪くもなるし、本来以上の力だって出せる。
でも、そういう人に巡り合う力は、自分自身が<よりよくあるため>に努力していないとダメなんだ。
瀧山が、男前で素敵です。
も、心置きなく男前に描いてますよね。なんか、晴れ晴れと男前に描いてる感じがします。
そして、篤姫登場ですよ。
三人ブラス一人になって、幕末の荒波をどう泳ぎ切るのか、楽しみです。
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「愚鈍」という理由で跡継にされた息子と、「産み過ぎない」という理由で跡継にされた孫。それ絶対間違ってるよ~と思っていたら、予想以上に間違ってた。熊痘の件で頑張ったじゃないかと思ってたのに、印象が下がった家斉と、変わらず芯の強い御台。
そして縛りつけられてやるせなさの入った家定の雰囲気が綱吉に似てるなぁと。カステラを焼いて夫君へ届ける所なんか、自分だって苦しいのに優しいなと思ったり。決して馬鹿ばかりじゃなかったはずなのに、右往左往して滅びに向かいつつある有り様は、国を支える覚悟の継承不足と、将軍を政治に集中させない足場の脆さも理由なのかなーと思ったり思わなかったり。(トラブルばっかりの会社も戦略とか中期計画とは程遠いし。)
瀧山と定弘と(あとそこかよ!登場の篤姫と)布陣を敷き終えた13巻。おそらく花のように短い結婚生活と、軋みの激しくなってくる徳川とを想像すると、滑り降ちる前のジェットコースターみたいに、地味にキリキリ期待値を吊り上げる形で次巻が待ち遠しくなる1冊だった。
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瀧山かっこいい!
ドラマの大奥のイメージあったから優秀だけど陰険な感じかと思ってた
めちゃめちゃ忠義に溢れている…!
それにしても家慶よ…
クズの子どもはクズやしその孫もやっぱりクズやってことやな!
赤面疱瘡撲滅が無い分、家斉以下やで!最低!
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老中・阿部正弘。先進的な考えを持ちつつも、強硬的なことはせず、鎖国・攘夷派、開国・開明派、各勢力の調整役として、非常に優秀な人物だったそうです。彼が早逝しなければ、幕府は存続してたかも、なんて云われてる。知らなかったな〜こんな人がいたなんて。
読むと俄かに日本史を勉強してしまう『大奥』もついに幕末に突入。激動の時代をどう描くのかとても楽しみです。
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相変わらず、ぐいぐい引き込まれる。歴史を史実を大きく変えすぎることなく、ここまで別の物語として組み立てていけるよしなが先生は凄すぎる。きっと、ものすごく歴史をべんきょうされているんだなぁと思う。
個人的に家斉の「女は嫌いじゃ」のあの哀愁溢れた背中が可愛いと思ってしまった。
御台がどうしてずっと騙していたのか、ちゃんと理由を理解しようとしていない所は嫌いだけれど。
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13代将軍家定と老中阿部正弘の誕生のあれこれ,終わりには篤姫登場.いよいよ幕末に向かってまっしぐら.
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いよいよ幕末がやって参りました。疱瘡は終息に向かったとはいえ、まだまだ男女入れ替えの名残はあって、幕末の有名人たちが、果たしてどんな姿で登場してくるのか、ってところには興味津々。勝海舟は普通に登場したけど、坂本竜馬とか新撰組とかは、どうなるんでしょう。テンションを下げない展開が素晴らしいけど、ここからまた更に盛り上がってくる予感。楽しみです。
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祥子と家慶の話がトラウマになりそうな巻だった…
でも、よくあるんだよね。
母が見て見ぬフリするのって。
こわい。
大奥おぞましエピソードの中でもダントツ一位だわ。
正弘の優秀さは見てて爽快だけど、
ちょっとスピード出世過ぎて拍子抜けかな。
もう少し壁があるかと思いきや。
正弘と瀧山、瀧山と家定の関係は、羨ましい。
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11代家斉から13代家定まで。いよいよ幕末へ。赤面疱瘡が沈静化する一方、欧米列強が日本沿岸に出没し開国を迫る。ここまで内的要素が大きかったところ、徐々に環境的な要素が増え、幕府も大奥も否応なく変化を余儀なくされる。12巻で大きな山を迎えたので13巻は次への助走といった感じ。次巻でまた大きなドラマが展開されそう。
41
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2018.7.14市立図書館(長女) →2020.7購入
12巻からずいぶん待たされてやっと順番が回ってきた。
予防接種のおかげで赤面疱瘡が克服されつつあり男たちが表で働くようになり家督相続も男子も戻りつつある第11代将軍家斉の治世から、第12代家慶、そして攘夷の声も大きい中開国を迫られる第13代家定へ、阿部伊勢守正弘と瀧山がタッグを組んで家定のための大奥を整え満を持して天璋院篤姫をむかえるところまで。ここにきて! なんと魅力的な、応援したくなる伊勢守&瀧山! 多くはない史実や伝承をうまくいかした家定の人物造形は哀しくも共感できる雰囲気で、徳川家と大奥の来し方も去来して大河ドラマなどでおなじみの終盤も盛り上がりそうだなぁ…
表紙は瀧山と阿部正弘
***
2023年ドラマ10「大奥2」(脚本:森下佳子)をみながら読み返している。
8巻終盤から始まったシーズン2医療篇、第三回までで赤面疱瘡撲滅チームが悲劇的幕切れを迎え、第五回で医療編が終わり、最後の引きでこの巻の中程の家慶と祥子の関係。第六回でちょうどこの巻の最後まで。伊勢守が瀧山を見出し大奥総取締にむかえるまではだいぶ端折りつつうまく再構成した感じ。
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この巻あたりから青天を衝けと重なってくるので楽しみ。
赤面疱瘡が収まって、当主を女にするのか男にするのかという点が問題になってきている。
時代は家慶(吉幾三)から家定(渡辺大知)、老中阿部正弘(大谷亮平)の時代。
家定と阿部のコンビがよい。そして阿部は有能でかわいい。
家慶は性的倒錯者としてだいぶひどい描かれ方をしている。
ラストで篤姫(上白石萌音)登場。
※()内は青天を衝けの配役
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家斉が女を信用出来なくなる気持ちは分かる。
だが御台様を嘘吐きにさせたのは自身が不甲斐無かったからなのに。
代々仕えてきた阿部家の歴史も知らず
身代わりとは大袈裟な、と言ってしまうところも残念だ。
祥子様の賢さとの対比とは言え。
伊兵衛さんの息子さんの描写は嬉しいが
その弟子の新之助の境遇があまりに不憫。
その分、正弘との出会いがほっとする。
疲れた時に頭の良い人と話したくなる正弘の気持ち、
非常によく分かる。
遠山の金さんがちょっと出てくるのも気が効いていて良い。
徳川斉昭のキャラ設定は個人的にイメージ通りに不愉快で豪快な人だった。
祥子様も、父は勿論母親にも恵まれていなくて気の毒過ぎる。
母が守ってくれない上、嫉妬して毒を盛ってくるなど救いようがない。
結婚して家を出るのを希望にしていたのにそれを断たれたとき
どれほど絶望したことか。
家慶が来るという先触れがあったら正弘を呼ぶことしか対処が出来ないものだろうか。口惜しい。
史実の家慶と家定のエピソードからするとだいぶ掛け離れた人物像かと思うが
非常に面白い。
広大院様はお年を召されてもお考えのしっかりされた方のままであることは嬉しいのだが
家慶がすぐ身を引かないところが歯痒い。
それを受けて家定が、カステラを作りながら世間話のついでのように
月に4度あった嫌なことが2度になった、それで十分だ
と正弘に告げるところがあまりにも悲しかった。
流石に正弘でなくとも、これはどうあっても早急になんとかせねばと思うだろう。
両親には恵まれなかったが、家定公がせめて家臣には恵まれていて本当に良かった。
火事をきっかけにしての広大院様の采配も見事だし
史実である火事が見事に織り込まれている。
確かに歴史に残っていることが真実とは限らないのだ。
広大院に言われたにも関わらず
家慶の執着、心底気持ちが悪い。
家慶相手に鯉口が切れる瀧山には惚れ惚れしたし
ここぞというときの流水紋の裃が恰好良かった。