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「熱帯少女」「しまいずむ」などの名作を世に送り出している吉富昭仁さんの最新完結作です。
この作品はあらすじにもある通り、ファントムという謎の生命体によって地球の人間が消されてしまい、その後に残された少年少女の物語です。
この手のお話なら通常、人類が徐々に消されてしまう過程やファントムに抵抗する人類がメインに描かれるのですが、この作品はその「事件が起こったあと」がメインストーリーになっているちょっと変わった作品です。
地球上に四人の少年少女しかいない…。
そう考えると、物語は普通なら過酷なサバイバルゲームになると思いきや、四人はかなり自由気ままにまったりと生活しています(笑)
特にすることも無いので、野菜を育てたり、プールに入ったり、商店街から拝借した花火で遊んでみたり、あまり危機感の無い毎日を過ごしています。
もちろんファントムはもう地球にいないかというとそんなことは無く、唐突にファントムと遭遇してしまい、ピンチに陥ることもしばしば。
しかし、全体に流れる雰囲気は本当に「地球の放課後」と呼ぶにふさわしいです。
それは例えば私たちが子供のとき、夏休みに遅く起き、既に親が仕事に行ってしまい、家に一人きりになったときによく妄想した「今この瞬間、地球には自分しかいないのではないか」と「このまま夏休みが永遠に続けばいいのに」を実現した世界のようです。
物語後半は、ファントムという生物の謎に迫ることになり、急速展開。
そしてその広げた風呂敷の畳み方の見事なこと!
あった言う間の六巻完結、圧巻です!
SF好きな方も、のんびり夏休み気分を味わいたい方にもおすすめです。
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設定と醸し出される雰囲気のギャップがスゴい。
伏線の回収、日常モノのほのぼの感、恋愛の要素など、あらゆるものが組み込まれ、調和した良作。
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人がいなくなった世界がどんなものなのかってことは、人にはわかり得ないことだ。だからそれは想像してみることしかできない。
ほのぼの なのに 非日常 という不思議な世界観にすぐに引き込まれてしまった。つづきがとても気になる。
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これちょうど茹だるような暑さの中読んだんだけど、その日の天候とマッチしてて面白さが加速した!
誰もいなくなった地球に残された男女4人の夏のお話。
短い巻数だけど、キレイにまとまってるし読み応えあった!正史君が聖人すぎる……。
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全6巻読み終えての感想。
この作者のSF作品は、いずれも特殊な設定で、こんな設定のもとでどんな話を展開し得るのか、展開できたとしてどうやって収束されるのか、とこちらの方が心配になってしまうが、実にうまく終わらせてくれる。
この作品もそうした作品群の一つ。
人類がファントムと呼ばれる謎の存在・・・生物なのか、機械なのかもわからない・・・に襲われ、次々に消失し、今や4人の子供だけが生き残った世界。彼らは状況に戸惑いつつも、高い順応性で日々の生活を淡々と過ごしていく。まるで長い休暇を楽しむかのように。
ファントムの正体、彼ら4人だけが残された理由、時おり出現する謎の人物・・・通常これだけ設定が特殊だと、雰囲気だけで謎は解明されずに終わってしまう作品が多い中、全く謎を残さずに綺麗に解決される。これは素晴らしい。
ゆったりとした時間の流れの中、巧妙に仕組まれた伏線が、最後に ああ、そうだったのか と腑に落ちる。
今 周囲の友人知人に紹介中。
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マンションで読む。絵はうまいです。でも、ストーリはありません。それは、このマンガだけではありません。それでも、いい人にはお勧めです。
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人類終末モノでこんなに大団円な話を初めて読んだ。「なるたる」とかの大局にいる感じ。
時間軸系のSFストーリーが好きな人にはたまらないです。
キャラクターが活き活きとしていて、絶望感がなく良かった。
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電子書籍にての読了 1年前ファントムと言う生命体に飲み込まれ人類がほとんど居なくなった地球で一人の少年と三人の少女が生活をするSF日常漫画 世界が終末を迎えていることが嘘かのように自由気ままに過ごす少年少女の日常と大切な人がきっと帰ってくるのだと信じ続ける主人公の心情がたまらないです。
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突然、人類が消えて、ごく少数の人間だけが残るという設定はあるけれど、ここまで日常が描かれているものってないと思う。
もちろん、人類がいなくなったファントムという現象もあって、消えてしまう恐怖感もあるけれど、終末の地球が週末のようで、まさに放課後なんですよね。