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ひとつの本の中に、短編が数話入っています。全部が「こう繋がるのか…」となります。
やるせないような話が多いので、読了後はあまりハッピーひにはなりませんが、それもまた趣きかなと。
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大学法学部の自主ゼミ「無料法律相談所」に持ち込まれる案件を題材にした連作短編集。学生なので資格はないですが、弁護士に近い立場で動いている感じ。
いわゆるリーガルミステリーとは少し違って、持ち込まれる案件に対して法律の知識をもとにアドバイスしたり、解決に向けて動いたりといった感じ。探偵ものっぽい雰囲気もあります。続編も出ているらしいので、次巻の文庫化を待ちましょう。
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『六法推理』の概要と感想になります。続編ありきな展開でした。
概要です。
裁判官、弁護士、検察官と法に携わる一家で育ってきた古城は、霞山大学で無料法律相談所(通称、無法律)を自主ゼミとして運営していた。閑古鳥が鳴く日々が常であった無法律に、ある日訪れた独特なファッションセンスに身を包む戸賀夏倫の相談から無法律は動き始める。
感想です。
古城と戸賀を軸に法と向き合う連作短編集でしたが、冒頭に書いた「続編ありきな展開」は"古城が頼りなさ過ぎる"という印象が強かったからです。今後の古城の成長を引き立てるための前哨戦みたいな本作で古城に苛立つものを感じてしまった読者は、無責任な法律ごっこと終始見えてしまうような気がしました。微妙な綱渡りに思えますが次回作も手に取ってみようと思います♪
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大学の法学部生が、自主ゼミ「無法律(=無料法律相談)」に持ち込まれるトラブルを、押しかけ助手とともに法律を武器に解決する連作短編集。
イメージ的には日常の謎系かなと思いきや、トラブル自体がけっこう深刻。軽やかな語り口とは裏腹に、リベンジポルノや毒親問題、セクハラやカンニング事件など、私たちがよく耳にするワードが頻出する。
ちょっと奇抜な押しかけ助手の女子にクールな主人公男子、という「あるある」な設定ではあるものの、身近なトラブルを確かな法律知識(千街晶之氏の解説によると、著者は実際にある法律しか小説で扱わないと決めているそう)で事件を解決に導く。
それぞれの事件を縦糸に、主人公にまつわる過去の出来事や若さゆえの葛藤、モラトリアム感や「幕間」で語られる家族との関係が横糸となり、法律では割り切れない人間の感情が描かれていく。
一見、「これは解決したのか?」とモヤッとするような結末があったりもするが、そこにこそ、著者の法律との向き合い方が浮かび上がるようでリアルだった。
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大学の法学部生の主人公が、学内で無料法律相談所を開いて、そこに持ち込まれる相談や問題の解決に挑む5つの短篇集。
大学生の無料相談にしては重い内容や結末になるのですこし悲しい気持ちになったりもしたけれど‥。
法律って知れば知るほど役に立つし、自分を守ることにもなるんだな。
知っていることとは別に、アドバイスする難しさ、思わぬ結果を引き起こしてしまうかもしれないことも怖いなと感じました。
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【内容】
キャンパスの片隅で無料の法律相談所を開いている主人公の古城と相談にやってきた戸賀。
戸賀の住む家の謎を解決したことをきっかけに助手となった戸賀と古城が『無法律』にやってきたリベンジポルノ、毒親問題、カンニング騒動などの事件を解決する物語
【感想】
ひとつひとつの物語が重すぎず軽すぎずでちょうどいいものだった。
解決策もそれぞれで飽きることがなかった。
ただちょうどいい反面、謎自体は予測できるところもあったので驚きまではなかった。
五十嵐さんの作品で確固たる主題みたいなところが見つからなかった作品は初めてだったので、その点も若干の物足りなさに繋がっているのかもしれない。